昨日の個人質問では、3月に発覚した「児童養護施設での性的虐待」をとりあげるなかで、「子どもの権利ノート」の改訂も訴えました。
写真の左側が岡山市版、右側が東京都版です。この「ノート」は、入所する子どもたち一人ひとりに手渡され説明されるもので、子どもたち全員が持っています。東京都版のイラストは子どものカットで、親しみやすいですね。
内容的にも、東京都版は、多くの権利が侵害され入所してきた子どもに対して、あなたが持っている権利とは何かがわかりやすく書かれ、それを大人が守るということ、そして、SOSはどんな場面で、どういう風に出すのかが、具体的に随所に書かれています。
「いやらしいと感じたり、いやだと思うことからも、守ってもらえます」という項もあり、自分や友だちが困っているときには、NOと言い、言えなくても、SOSと大人に伝えるんだと書いてあります。
岡山市版にも権利のことは触れてありますが、どちらかというと入所の説明に近い感じです。この二つを比較していますと、言葉遣い一つにも隔たりがあり、東京都版を読んでいると、私自身も自尊感情が育まれるようです。権利侵害を防ぐために、大人は最大限の努力をしなければなりません。
・「子どもの権利ノート」を改訂してほしい。
・就学前の子どもたちにも、性意識を育て、自分の体は自分で守ることを市施策に位置づけてほしい。
・人権推進課は、「人権・権利」の専門担当課であるので、きちんとコミットするべき。
私は、心に傷を抱えて、健やかに育つために児童養護施設にきたのに、そこでまた負の経験をしたということが、本当に辛いし、残念でなりません。
人権推進課は、2年前までは機構的にも全庁横断的なポジションにありましたが、市民局内の「課」へと機構が変わってもその役割は変わらないことを確認しています。市政のすみずみに確かな人権の視点を行き届かせていただかないといけません。
児童養護施設が市内には5つあります。私は事件のあった施設以外のなかから3つを訪れ、園の様子や課題などを聞かせていただきました。子どもも保護者も厳しい状況を抱えるなかで奮闘中。きっと今回の事件のあった園もそうだったに違いありません。事件を起こした人、事件のあった園だけの問題ではなく、市としても、「子どもの権利ノート」の改訂も含め、性暴力防止に向けての就学前の子どもたちへの取り組み、暮らしのなかで虐待を防ぐ手だて、保護者支援etc…、まだまだ改善すべきところがあります。施設への研修費増額も必要でしょう。もちろん国もしかり。所管する法が同じなので保育園と同じ職員配置基準なのですね。見直しが必要です。
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