即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

新王将の人柄

2010年03月18日 12時18分11秒 | 将棋
昨日の王将戦第六局。久保新王将誕生です。
この方この方を始めとして、意気消沈している全国の羽生ファンは数え切れないのだと思いますが、僕はひょんなことで昨年の棋王就位式で直接いろいろ久保さんとお話でき、その人柄にちょっとクラっときた経緯もあり、応援しています。

対局後の共同インタビューです。
このシャイな感じでさわやかな笑顔、慎重で謙虚なコメント、ほんと好感が持てます。
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―――王将位獲得の感想を
久保「羽生さんとのタイトル戦では厚い壁に阻まれていたので、奪取できたのはうれしい」

―――今期の調子としてはいかがでしたか。
久保「勝った将棋も負けた将棋も自分の中では、いい内容の将棋が指せた」

―――初の二日制の2年前と比べて慣れましたか。
久保「初めての2年前と比べて、封じ手などの経験があったのはプラスになった」

―――今期の勝因を挙げるとすればどこにあるでしょうか。
久保「ギリギリの将棋が多かったが、今までなら踏ん張りきれなかったところを踏ん張れた」

―――自身初二冠ですが。
久保「あさって勝たないといけませんが、瞬間でも二冠王は初めてなのでうれしいですね」

―――(66手目△7三銀以下▲同角成△同玉▲1三龍△5三銀という)連続銀合いはどこで読んでいましたか。
久保「最初は桂合いから角合いで詰まないかと思っていたがピッタリ詰み。負けかと思っていたが最後に連続銀合いを発見した。最後に9四まで逃げて詰まない変化が勝ちの局面という気がしたので、もしかしたら勝ちの筋もあるのかなと思った」

―――△5九金を打つ前に(自玉が詰まないことを)気付いていた?
久保「ええ、そうですね。あそこでは金を打つしかないが、▲6五香が何とか詰めろではないことを発見していたので」

―――羽生さんが見落としていると思ったか
久保「何かあるんじゃないかと思っていた。見落としていたとは思わなかった」

―――(▲5八桂で)▲5八香と打たれても△5九金ですか。
久保「そうするしかないと思っていた。でも、桂を打たれたほうが自玉が詰みやすいので、私も桂を打たれると思っていた」

―――関西では谷川先生以来の二冠ですが、それについて思いはありますか。
久保「そういう思いもあるが、もう一つのほうが終わっていないのでなんともいえないです」

―――本シリーズを通して、先手では石田流、後手ではゴキゲン中飛車というスタンスでした。
久保「日程的に結構ハードだったので、自分の相棒に頼ってしまったということもあった。いろんな将棋も指せればいいなと思っていたが、最後は頼ってしまった部分もある。違う将棋もこれから指したいと思っている」
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スポニチの記事ではアーティストとしての視点や感性について書かれています。
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久保新王将 さばけるか否か“センサーで感知”
  【将棋・王将戦7番勝負】久保新王将は、多種多様な振り飛車を指し、大胆優美な「さばきのアーティスト」と呼ばれる。

 その技術はプロでもまねしづらいという定評がある。そして、局面を見て「さばけるか」「さばけないか」が大体分かるという。どうしてかは「言葉で説明することはとても難しい」そうで独特の感性が、これを可能にしている。局面を見た瞬間にセンサーが作動する、感覚だと、理屈ではないことだけは、はっきりしている。まさにアーティストだ。

 このセンサーに磨きをかけると同時に、勝ち負けを超えて「将棋を楽しむ」テーマを設けた。勝負にこだわりすぎて、指し方、作戦面で冒険もできずに手が縮こまるばかり…と思った。もちろんプロである以上勝たねばならない。ただ、楽しむという視座を持つことで持てる力を十分に発揮できるのでは、と感じたという。そのことが昨年、念願の初タイトル棋王位を奪取させた。

 進化したのだ。プロになりタイトルを手にするまで16年かかった。そして、いま2冠。ポスト羽生世代の一角を担い、谷川浩司九段(47)と並んで関西棋界を代表する存在になった。 [ 2010年03月18日 ]
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昨年の棋王就位式でもビデオレターで登場した水谷豊さんからもお祝いが寄せられていますし、毎日新聞ひとにも紹介されています。(知らなかったけど、さだまさしの大ファンなんですね。。。)

つい最近も、充実のアーティスト、そしてアーティストの感性という記事を書いたのだけど、それにコメント寄せていただいたKさんも
『人間も魅力的ですよ。太く、鋭く、丸くて朗らかという印象でしょうか。』と久保二冠の人物評を語ってくれています。

たいがーさん羽生名人の人柄に関するこんな記事もあるように、最近とみに思うのは、
『タイトルを獲るということは、将棋が強いというだけでなく、素晴らしい人間力を持った棋士だからだ。』
ということです。
羽生名人もこの悔しさを名人戦にぶつけると思いますし、過去の王将戦のデータでも獲られた翌年は必ずリベンジに現れているようです。
魅力的な棋士たちがいっぱいいて、ますます面白くなる棋界です。
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三寒四温

2010年03月17日 20時35分55秒 | 将棋
今日は暖かかったけど、このところの天気は三寒四温。

「三寒四温(さんかんしおん)とは冬季に寒い日が三日ほど続くと、そのあと四日ほど温暖な日が続き、また寒くなるというように7日周期で寒暖が繰り返される現象。」

ということで、今日陣屋で行われた王将戦第六局

羽生四冠が久保棋王を攻め立てて、ほとんど勝勢だったのに、ひっくり返されて三冠になってしまいました。
ほとんど見たことのない羽生名人の逆逆転劇。
今年は絶対にブレークするだろうと見込んでいたさばきのアーティストは、振り飛車党としては大山十五世以来の二冠王。
向かうところ敵なし状態の羽生名人を4-2で見事に打ち破っての快挙です。
強いです。どんどん強くなってる気がします。
久保王将、棋王、本当におめでとうございます!

そして、三寒=三冠はクリアして、しおんの王を無理やりくっつけようとも思ったけど苦しいので別案。

あさっての棋王戦第四局で、もし久保棋王が敗れるとすると、
羽生三冠+4人のタイトル保持者(竜王、王位、王将、棋王)、ということになる。
つまり、4王。

ということで見事、三冠四王

駄洒落のために将棋を見てるかのような生き方はもうやめたら?
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囲碁はスポーツ?

2010年03月17日 20時35分16秒 | スポーツ
囲碁など国内統括団体承認=アジア大会参加へ-JOC(時事通信) - goo ニュース
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2010年3月16日(火)19:03
 日本オリンピック委員会(JOC)は16日、東京都内で総務委員会総会を開き、11月に中国の広州で開催される第16回アジア大会で、チェス競技の1種目として初めて実施される囲碁について新たに設立予定の国内統括団体「全日本囲碁連合」を加盟団体として承認することを決めた。

 全日本囲碁連合は、既存の日本棋院、関西棋院、日本ペア碁協会の3団体が母体となり、4月をめどに設立される予定。これを確認した上でJOCは加盟団体として認める。アジア大会で囲碁は男女の団体、混合ダブルス(ペア)が実施される。

 また、アジア大会で同じく新競技として採用されるローラースポーツとクリケットの国内統括団体「日本ローラースポーツ連盟」「日本クリケット協会」も加盟団体として承認された。この結果、それぞれの代表選手は日本選手団の一員としてアジア大会に参加できる。
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このニュース、びっくりです。
囲碁もチェスもスポーツだったのか。

JOCの理念とは。
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JOCの使命は、全ての人々にスポーツへの参加を促し、健全な肉体と精神を持つスポーツマンに育て、オリンピック運動を力強く推進することにある。

オリンピックを通じて、人類が共に栄え、文化を高め、世界平和の火を永遠に灯し続けることこそ、JOCの理想である。

JOCの目的
「オリンピック憲章に基づく国内オリンピック委員会(NOC)として、オリンピックの理念に則り、オリンピックムーブメントを推進し、スポーツを通じて世界平和の維持と国際友好親善に貢献するとともに、わが国のスポーツ選手の育成・強化を図り、もってスポーツ振興に寄与すること」
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この理念に、囲碁も入っているということは将棋も可能性があるということなのか。

または、れっきとした協会もあるし世界選手権も行われているチェスボクシングのような、最も思考が要求される競技と最も闘争的なスポーツの融合のことを想定しているのか。
そういえば、いまだに、将棋ボクシングの記事へのアクセスは止まる事がない。

このところスポーツネタばかり書いているけど、もしオリンピックに、囲碁将棋もなんてことになったら、大変です。
居ても立ってもいられません。
なんとか生きているうちに見られることを期待して、今後もスポーツや将棋を楽しんで行きたいと思います。
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スポーツ後進国

2010年03月16日 18時34分39秒 | スポーツ
はい、今日もまたスポーツネタです。

清水宏保さんが引退セレモニー 故郷帯広でラストラン(共同通信) - goo ニュース

その清水さんが書いた朝日新聞のコラム、「スポーツ後進国 日本」
これがまた説得力あります。
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 僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。

 不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。

 日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。

 政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。

 例えばお隣の韓国はスポーツ先進国になった。国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。

 バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。

 競技スポーツだけではない。「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。

 五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。
(長野五輪金メダリスト・清水宏保)
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スポーツの世界でも、政治の世界とかお役所の世界とか、財界とかと同じように、古くからその業界に携わって来た人たちの利権のようなものが厳然と存在する。

そのスポーツの将来ビジョンを描こうとするでもなく、底辺の選手たちの苦労を理解するでもなく、協会や連盟の理事など、上から目線のおじさんたちが好き放題に闊歩している。

韓国は日本の四倍の強化費。
多分昔の名前だけで何もしないでお金だけ使ってるようなおじさんたちの発想とは違う本質的な強化が進んでいるのだと思う。

清水さんの言うように、日本も真のスポーツ文化の確立、定着を図ることが重要だと思います。

上記のJOCの役員、メンバーなど、物見遊山のおじさんたちに聞いてみたいですね。
スポーツ文化をどう考えますか、と。
日本のスポーツ文化向上のために、どういうビジョンをお持ちですか、と。

はっ、なに?
スポーツ文化だって?
まあ、そんなつまんない話はどうでもいいからさ。
せっかくバンクーバーに来たんだから、なんか美味しいもの食べに行こう。
いい鮨屋があるって聞いたから、さあ、行こう行こう。
誰か、一緒に連れて行ける可愛い女子選手、いないのか?
スポーツは、いいね、楽しくてさ。はは。

(はい、すみません、ここの部分は完全に想像、いや妄想によるフィクションです。)
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人の力、国の力

2010年03月15日 19時23分22秒 | スポーツ
バンクーバー五輪について戦い終わってという記事を書きました。

もともとの問題発言、石原都知事「銅メダルで狂喜する、こんな馬鹿な国ない」

下記は、3月3日(水)付の天声人語です。
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 雪と氷が舞台ゆえに、札幌も長野も、冬季五輪の記憶は決まって白地によみがえる。浅田真央、上村愛子、小平奈緒、チーム青森……。女子ばかりで恐縮だが、選手団の帰国を節目に、バンクーバーの興奮も白い紙に包んで胸に納めよう
▼金メダルなしの戦績には、それぞれ思いがあろう。橋本聖子選手団長は「国の支え」を訴えた。選手たちにも「国家事業として五輪に臨むという姿勢を再確認してほしい」と伝えたそうだ
▼「銅を取って狂喜する、こんな馬鹿な国はないよ」。東京都知事の石原慎太郎さんは、ご本人言うところの惨敗にあきれ、「国家の心意気」を求める。「国家という重いものを背負わない人間が、いい成績を出せるわけがない」と
▼国を挙げての育成や強化はいい。ただ、五輪が国威発揚の場になっては、最高レベルの肉体の競演に水を差す。日の丸に燃えても、背負って押しつぶされては元も子もなかろう。ほどほどに国を意識する、しなやかな精神がほしい
▼ロシア代表としてフィギュアのペアに出た川口悠子さんは、日本国籍を捨ててまで夢を追った。「日本のためとか、ロシアのためではなく、自分が好きだから滑っています」と話すのをテレビで見て、爽快(そうかい)だった
▼真央さんは「金妍児(キム・ヨナ)選手には現役を続けてほしい。やはり一緒に試合に出て、しっかりと勝ちたい」と語る。私たちが心に刻むのは、個々の選手の笑顔や涙、正直な言葉である。オリンピックは国家間ではなく、選手間の競争だ。日の丸は、白い思い出に透けて見えるくらいがいい。
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国威発揚。
国家の力。

東京五輪誘致というのも、すべてこの目的のための発想でしかない。

選手や人よりも、国。
個人の汗や涙や努力よりも、権力、財力、国家のメンツ。
諸外国に対して、日本はすごい国だと思われること。

その「すごい」という中味が僕らの考える日本の誇るべきこととまるで違っているんだろうと思う。

「国家という重いものを背負わない人間が、いい成績を出せるわけがない。」
という発言には、背中に気持ち悪い冷たい汗が流れるような気がします。

そして、国威発揚という言葉の先には、富国強兵、なんて四文字熟語がちらついてきます。

今の日本にとって、スポーツとは何なのか。
そして、オリンピックに何を求めるのか。オリンピックの価値は何なのか。
今後も考えていきたいです。
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王将戦第五局さらなる話題

2010年03月14日 22時58分33秒 | 将棋
王将戦第五局大盤解説会に行ってそのレポートを書きました

どこでどうなって、あれだけ優勢だった久保棋王が逆転されてしまったのか。
昨日の囲碁将棋ジャーナルの青野九段の解説も聞きましたがまだよくわからない。

そんな時、shogitygooさん王将戦2010第五局の最終盤でGPSが指摘していた簡明な勝ち方
ひぇー、そんな手があったの?ってことで、この手、業界を挙げて注目しているのではないでしょうか。

まず、最後のところで久保棋王が▲3五桂としておけば、まだまだ難解だったいう話。
これは解説の藤井九段からは出ていなかったはず。
しかし囲碁将棋ジャーナルの青野九段も触れていたし、ネット解説でも、
「ただし一度、▲3五桂(馬筋を止めつつ王手)の返し技はありそう。」
とのコメントが。

そして、これがどこにもなかった話。
終盤、羽生王将が△2八金と打つところで、△7九飛と打っていた方が、わかりやすい勝ちだった、という話。

へ~。

対局者でも控え室でも検討にあがらなかった手を、コンピュータが考え出し、それが最善手だった、というようなことが今後少しずつ起こっていくのでしょうか。

それと、もうひとつ。
王将戦スポニチ写真でボケよう!第五局編
天下の四冠、やってくれますね、ほんと。
でもこういうのは、勝つからこそ、強いからこそできる地元ファンサービスなわけで、それも含めてほんと偉いです。

他のタイトル戦に出るような棋士は、もしこういう場面に置かれたら、どういう対応をされるんでしょうかね?
一人一人、この場面を想像してしまい、一人ニヤリとしてしまいます。(笑)

あっ、そう言えば、こういうお宝写真については、玲瓏管理人さんとしては、どういう扱いでデータベース化していくのでしょうか?(笑)

ということで将棋はさらに深くて楽しいというお話でした。
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スポーツと戦略

2010年03月13日 20時28分16秒 | スポーツ
昨日の記事《無難とチャレンジング》の続きです。

Danchoさんもいろんな思いが溢れ出てすごい熱血記事を書かれてましたが、その中で、くっち~さんの下記のコメント、

ヨナは勝ちにいった
真央は跳びに行った
この差なんですよ。

について、『たった3行なのに、凄い説得力のあるコメントだと、私は思った。』としています。

前回も紹介した日経ビジネスオンラインの中の関橋 英作さんのコラム、マーケティングゼロ

キム・ヨナ選手の金メダルは欧米型マーケティングの典型例より、部分的に引用させてもらいます。
(赤字=nanapon)
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 たしかにスポーツ観戦なのですが、国同士の戦いは戦略という観点で見ると、まるでマーケティングの競い合いといったほうがいいのではないか、と思われました。
それが典型的に表れていたのが、女子フィギュアの戦い。

 それが功を奏して、「GOE」という演技の出来栄えに加点されるポイント加算が、ほかの選手より多くなっていきました。ですから、トリプルアクセルなどの大技をギリギリで達成するより、3回転+3回転のほうが余裕を持ってできるので、そちらの方を選んだのです。結果はキム・ヨナ選手だけが、この恩恵を受けました。
まさに、金メダルのために「何をするべきか」(What to do?)というマーケティングの基本戦略です。

 キム・ヨナ選手の金メダルが決まった瞬間は、まんまとしてやられたと思いましたが、待てよ、という声が頭のどこかで聞こえました。
 これでは、決められた枠の中で多い少ないを決めているだけではないか。枠からはみ出したモノは生まれないし、想像を超えたような、とてつもないフィギュアは出てこない。

 まさに、フレームワークで戦略を決めていく、従来通りの欧米型マーケティングの限界そのものではありませんか。そう思って振り返ると、目的を決めて、その中で決めたことをやったにすぎない。もちろん、それを達成することは素晴らしいことですが、今のような社会状況を考えると、これからのマーケティングにとって参考にすべき新しい展開は見えません。これこそが、フレームワークの集大成と言っていいでしょう。

 一方、トリプルアクセルにこだわり、ロシアの怒りと悲しみを表したラフマニノフの「鐘」を選んだ浅田真央選手。とても、勝つための戦略を考えていたとは思えません。
誰も到達したことのない技、自分の表現力を超えた芸のことしか眼中になかったのでしょう。

 それこそは、未知の領域。人間がまだ見たことのない神の領域。もともと、スポーツも神と交信する芸能の1つ。人間社会という枠の外へ魂を飛ばして、まだ見ぬものをつかむ行為です。芸術のことを考えると分かりやすいでしょう。

 浅田真央選手の後半の演技を見ていると、まるで神が憑依(ひょうい)したような表情をしていました。何かにつかれたような一心不乱状態から、とんでもないものが生まれることを私たち人間は経験的に知っています。そこには計算もなく、ただ外の世界に触れたいという願いだけ。それが現実になったとき、歴史が変わる。多分、そうして時代の問題が解決されていくのでしょう。

 欧米型マーケティングの弱点が見えたのです。
 ゴールを決めて、それを達成するために何をすべきかを決める。このフレームワークはもちろん有効です。その典型的な例が、エンターテインメントビジネス。サーカスでもアミューズメントパークでも、3D映画でもいいでしょう。
ゴールは、観衆をキャーッとさせて、あー面白かったと言って帰ってもらうこと。一種のドキドキ装置を作って見せることです。

 みなさんも感じるでしょうが、そのときはいいが、後には何も残らない。その時限りのお楽しみです。しかも、想定内で終わるので、見ていてもストレスがない。確かに、分かりやすく楽しめるでしょうが、それで何かが変わるはずもありません。もちろん、そんなことは思っていないでしょうが。
 これが、エンターテインメントの弱点であり、芸術との違いです。

 今、口々にブレークスルーが必要だと言いますが、これまでのようなやり方で古い価値観をぶち破ることができるでしょうか。
浅田真央選手のように、戦略も無くとんでもないものに手を伸ばさない限り、新しいタイプの戦略(?)が生まれる可能性はありません。

 このように日本人は、決まりきった価値をつくっていくことを“何となく”嫌う民族なのです。伝統を守る訳でもなく、外からやってくるものに目を奪われ飛びつく。中途半端と言えばそうですが、未知に弱いとも言える。また、しっかりと枠組みを構築することができない。曖昧(あいまい)を愛する人たちです。それでも、分かりきった勝ち負けを作らないから、弱者にも生きる道が残る。そのうち役に立つことがあるだろうという、何となくの確信です。

 そうです!日本人はめちゃくちゃ面白い、変な人たちなのです。欧米人とはもちろん違うし、アジア人とも異なる。何だか妙な人たち。この神髄は、多様性が大好きということ。ま、何でもアリということです。

 私はこれこそが、これからのマーケティングのあり方と思っています。漫画のような抽象的で論理破綻した芸術が世界中で受け入れられているのです。何だか分からないけど、これがいい。
そこには、何となく分かる霊性の日本マーケティングが潜んでいます。
それを、ものにすれば間違いなく変わるはずです。
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いかがでしょうか。

いろんなところでこういう方向の意見が飛び交っているようです。
今とっても売れている本、山本七平著『日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21) (新書)』でも、このことが語られています。

欧米は何事も戦略的。論理的に客観的に戦略を立ててことにあたる。

片や日本には戦略がない。
まわりがやみくもにがんばれがんばれ、と言って、本人たちはひたすらすごい努力をしてがんばる。必死の応援、声援。プレッシャーに打ち勝ち、期待に応えて精一杯の演技をする。
やってきたことを信じて、自分を出し切ることにすべてを賭ける。
涙、ドラマ、充実感、満足感、そして挫折、無力感。
そこから大きなものを掴み、糧にし、また前を向き前進していく。

ロジックや戦略よりも、いかにも日本人の好きな義理人情浪花節的な物語になる。

高度経済成長の頃もそうだし、現在のデフレスパイラルの日本の状況もそう。
経済だけでなく、政治も教育も庶民の暮らしもこのことは言えるように思います。

関橋さんのマーケティング理論はほんとそう思うのだけど、フィギュアの話で言えば、ある意味たかがスポーツです。ゲームです。

現代社会の複雑なマーケティング課題を解決するためにやってるわけではない。
勝てばいいというものではないかもしれないけど、基本は勝つことがひとつの大きな目的にならざるを得ない。
優勝するために、現状の採点システムの中で高い得点を取るために、どうすればいいかを考える。それしかないとも思います。

今の社会状況やこれからのマーケティングなど、そこには必要とはされない。
ブレークスルーも関係ないし、古い価値観をぶち破ることや時代の問題を解決することもそこに課せられたわけではないです。

しかし、たかがスポーツの中にもそういう視点をついつい持ち込みたくなるのが日本人。
将棋もそうだし、芸術、芸能、文化などなど、いろんなものに自分たちの暮らしや生き方を照らし合わせて見てしまう。

自分の思いを、人生を、真央ちゃんに、真央ちゃんのトリプルアクセルに乗せて妄想してしまう。

後には何も残らないという欧米風なドライな心情でなく、感動や挫折やいろんな心の機微のようなものをスポーツからでも感じ取ろうとする。

“冷静”ではなく、“霊性”、と言われる所以です。

いろいろ書いたけど、そんなこんなで、いろんな角度から考えたりすると、スポーツも将棋も、面白くてたまらないわけですよ。

多分、まだこの話題、続きます。
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王将戦第五局大盤解説会

2010年03月12日 18時48分32秒 | 将棋
夕方の打ち合わせが急遽夜に変更になり、ポカっと空いてしまった時間。
そうだ!と、ばかりにこちらに。


王将戦第五局。

もし久保挑戦者が勝てば、2冠に。
そして長らく四冠だった羽生王将は、三冠に、という歴史的瞬間が訪れるのかどうか、というエキサイティングな日。

5時過ぎに行ったら、会場はもうほとんど満員です。
そして、ビックリしたのは若い女性が多い!(若い男性もかな?)
これはなんなんでしょうか?

解説の藤井九段効果?
聞き手の井道女流初段もなかなかいいです。
明るくて、素直で、藤井九段にもちゃんと絡むし、時々醸し出す天然の味がまたたまらない。
いや、このコンビ、楽しかった。堪能しました。

先手の久保棋王は、第1局、第3局に続き、三度目の三間飛車から石田流。またしてもエース戦形の登場。

初日の封じ手前、普通はここで相手を刺激するようなこんなことはやらない、という手、▲6五歩と突っかける。

『静かな気持ちで夜を過ごせなくなるのでこれは嫌がらせですよ。』
『自分は気が弱いので、とてもできない。羽生さんを怒らせて本気出されたらかなわないです。』

誰もがびっくり。59手目の▲6五銀。
やはり久保棋王独特の感覚です。

この場面のネット解説。
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△6五歩と打たれて▲同銀と取ったのではない。久保は自分から▲6五銀と出て行ったのだ。
調べてみると、さすがは久保という一手か。次に▲7四銀と出られてはよくないので△6五同桂だろう。以下▲同飛△4四歩(▲4五桂を防ぐ)▲6九飛△8八馬▲6五桂と進めば、見事なさばけ形。「▲6五銀は100局に1回あるかどうかの筋ですね」(畠山成七段)。もしこれで久保勝ち、王将位奪取となれば、棋史に残る名手として残るだろう。

※「いやあ、そっかー」と感想戦で羽生。やはり意外な一手だったか。
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美濃囲いは、玉を▲2八にやったらだめなんですよ。
横からは攻められることはほとんどない。
縦の攻めにいかに耐えられるか、で考えると、▲3九にいた方が遠くていいんです。
その一手を省いて、何かやった方が。
というより、一度2八に行ったとしても、自分ならまた3九に戻したい。
絶対にその方がいいのに、誰にも支持されない。
井道『リレー将棋だったら大変ですね。』
藤井『そう、玉が行ったり来たりしてるだけになっちゃう。』

結局、藤井九段の指摘のように、角、馬の利きと歩の頭の桂で絵に描いたような縦からの美濃囲い崩しに合う。
『ほらね、だから3九の方がいいって言ってるのに・・。』

ずっと久保棋王の攻めが鋭く強烈で、羽生王将もタジタジという感じ。
さばきのアーティストの本領発揮という局面が続いていたのに、なぜか知らないうちに攻めが切れてきて、形勢逆転。
遠山四段も「名局といっても良い内容で、形勢の揺れ具合が全く分かりません。」とブログで解説しているように、最後まで難しかったようだけど、マジックのような終盤の強さはさすがです。

それにしても、どこが誤算、敗因だったのか。
好調に自信持って気持ちいい攻めを展開していたのに。
49手目、▲7七の桂をはねて、どこにでも角を打ちなさい、という手が駒損の始まりで不利を招くことにつながったのか。
73手目の▲3一銀が重たすぎたのか。
駒を補充しようとする俗手の▲2二香が味が悪かったのか。
プロでもわからないのだからわかるはずもありません。

会場は、満杯。
予備の椅子まで持ち出して、急遽席を用意するなど手を打ったけど、結局立ち見まで出てました。
それにしても女性ファンも含め、この人気は何なのか。

前にもいろいろな提言を書いたけど、アンケートでもやればいいのに。
特に女性や若い人の意見など聞けばいいのに。
セミナーでもコンサートでも、どこに行っても、気軽にアンケート書かされてるでしょ。
なんでそういうこと知りたいって思わないのかな。

例えば来場理由。
解説、聞き手がよかったから来たのか。(藤井ファンか?)
羽生・久保という対戦がよかったから来たのか。(羽生ファン?久保ファンか?)
会場、料金、時間、内容などの満足度、不満点、要望、そして解説会来場頻度や将棋ファン歴も含むプロフィールなどなど、簡単にできるのだし、ファンだって自分たちの意見や思いを伝えたい人もいるのだから、やりましょうよ。なんなら(人手がないとか、どうやっていいかわからないとかであれば)手伝ってあげますよ。

結局羽生王将が勝ち、2勝3敗に。
また来週(火曜・水曜)すぐ第六局があるんですね。
そして、久保棋王は、金曜が棋王戦第四局。忙しいです。

このダブルのタイトル戦、両方とも奪取、という流れになってます。
タイトル保持者がここから逆転するのかどうか。
(ちなみに羽生四冠は、1勝3敗から勝ったことはないそうです。)

終了後、久々に、オジサン、ぐーちゃん、としばしの間ですが、ご一緒させていただきました。
そして、酔った頭で、どこからどう逆転してしまったのかを反芻していました。
そんな濃密なアフターも含め、将棋の奥深さや難解さを満喫した夜でした。
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無難とチャレンジング

2010年03月12日 01時07分17秒 | スポーツ
オリンピックが終わって一段落ですが、まだ余韻は覚めやらない。
振り返りです。

下記、オリンピック開会前の記事。
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揺れ動いたジャンプへの考え=フィギュア、この4年で〔五輪・フィギュア〕(時事通信)

 バンクーバー五輪のフィギュアスケートは14日のペアのショートプログラムから始まる。6点満点の旧方式より客観性を増したとされる新採点方式が五輪ではトリノ大会で初めて登場し、それから4年。採点規定は有形無形に変化し、戦いの中でも特にジャンプへの考え方が揺れ動いた。
 昨季からジャンプの基礎点が改正され、高難度の技への挑戦を促す流れがつくられた。浅田真央(中京大)が跳ぶトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は7.5点から8.2点に。一流男子の多くが跳ぶ4回転も軒並み基礎点が上がった。
 しかし、高難度ジャンプはリスクが大きく、いつしか安全策が幅を利かすようになった。完全な失敗でなくても回転数が足りないと1回転分少ないジャンプと見なされ、自動的に見栄えが悪いと判断されてさらに減点されたからだ。そのせいもあって、男子では2008、09年と2年連続で4回転ジャンプを跳ばない世界王者が生まれた。
 五輪シーズンの今季から回転不足でも見栄えが良ければ減点幅が緩和される仕組みになった。その小さな追い風に乗るようにトリノ五輪男子金メダリストのプルシェンコ(ロシア)が競技復帰して4回転時代へと引き戻し、浅田はトリプルアクセルを3度入れて勝負を懸けようとしている。
 跳んで押し切るアスリートか、世界女王の金妍児(韓国)のような技術、芸術の総合力にたけたスケーターか。バンクーバーでは、どちらのタイプが笑うことになるだろうか。
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そして、閉会後の記事。
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「ジャッジは正しく採点」=フィギュアに関しIOC会長〔五輪・フィギュア〕(時事通信)

 【バンクーバー時事】国際オリンピック委員会(IOC)のロゲ会長は28日、今大会のフィギュアスケートについて、「あくまで国際スケート連盟(ISU)の現行ルールに基づけば、正しく採点されていたと思う。採点自体には問題はなかった」との見解を示した。
 4回転ジャンプを跳んだ男子のプルシェンコ(ロシア)、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を計3度決めた浅田真央がともに銀メダルにとどまり、「高難度の技が得点に十分反映されない」(プルシェンコ)といった不満の声も少なくなかった。これについてロゲ会長は「あとはISUがフィギュアのスポーツ性をどう考えるか。プルシェンコが不満なら、ロシア連盟を通じてISUに(ルール改正を)働きかけていくべきだ」と述べた。 
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この問題、俄か評論家がネット上でも、社内や車内でも、いろんな議論を交わしていました。

現行のルール、システム通りに採点が行われた、というのはまあジャッジそれぞれの主観はあるにせよ、いいと思います。

ただ、どういう演技を評価するのか、どうすれば高得点を与えるのか、という考え方の部分が問題です。

下記、ssayさんのコメントに代表されるように、多くの日本人はなんか腑に落ちない気持ちになったのではないでしょうか?
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フィギアの事を考えると、憂鬱です。

4年前のグランプリファイナルで優勝して以来、
真央ちゃんが好きなおじさんとしては、
この4年の歳月の分だけ、気が重いです。

どうして、こんなことになっちゃんたんだろう。

2年以上前は、
キム・ヨナはトリプルアクセルに挑戦したいと言っていたし、
真央ちゃんは4回転に挑戦したいと言っていた。
それが今やこのザマです。

リスクを回避云々という以上に、
不可解な採点です。
尻もち付いても、マイナス1点なのに、
この加点の差はなんなんでしょう?
転倒に匹敵するほど、真央ちゃんのジャンプは汚いのかよ?

もう、いやです。
見ません、見ていられません。
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今の採点システムは、選手たちにどういう演技を求めているのでしょうか。

会社の評価システムというものが、
どういう社員を、どういう仕事の仕方を求めているのか、を現しているのと同じです。

無難に、大過なく、定年まで地道にやりなさい(年功序列)、というのと、
短期的に大胆に積極的に、高いハードルをクリアし、結果を出しなさい(成果主義)、というのと、
どちらを求めているのか、どういう人を評価するか、という会社の思想、理念。

そして果敢に難しい仕事にトライすべき、と言っておいて、失敗したら評価しない。
つまり挑戦することに対する基礎的な評価、というのはない。
チャレンジしなさい。でも失敗したら自分の責任、会社は知りません、と。

それよりも、無難にミスなく総合的に活躍した人を評価する、普通の仕事でも完成度高く着実にこなす人を評価すると言っているようです。

こういうことをしっかり分析して勝つための作戦を立てたのがキム・ヨナのオーサーコーチというわけですね。

という前提で考えるなら、真央ちゃんに金メダルを取ってほしいと願う人は、トリプルアクセルなんて跳ぶリスクは冒さずに加点を取れる演技の構成にすることを求めるべきです。

こうなってくると、
フィギュアスケートとは、どういうもの?どんなスポーツであるべき?
(その会社のミッションは?経営理念は?)
という原点にどんどん戻っていくのでしょうね。

この話題、明日に続きます、多分。(というか、この話はずっと続きそうな予感。)
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つぶやきのとまどい

2010年03月11日 00時58分08秒 | facebookとtwitter
twitterのこと、、と書いて、試行錯誤しつつ研究中です。

最近、こんな調査がありました。
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Twitter利用率、実は1割未満――富士通総研調べ

実際にTwitterを利用している人は1割に満たないという
 富士通総研は1日、「Twitter利用状況調査」のアンケート結果を発表した。同アンケートは15歳から64歳を対象に、インターネットで実施されたもの。回答数は5,451件。

 それによると、Twitterの認知率は7割を超えたが、実際に利用している人は1割に満たない8.2%となった。利用していない人の項目別では「名前は聞いたことがあるが利用なし」が59.3%で最も多く、次いで「Twitterがなにかわからない」が29.8%、「今は利用していない」が2.7%という結果に。認知度は高いTwitterだが、いまだに利用者は少ないという意外な実態が明らかになった。

 利用率を年代別でみると、15から19歳が14.9%と最も高く、年齢が上がるにつれて減少。年代別アクセス頻度では、15から19歳が1日に4回以上で40.5%となり、利用率と同じ傾向にある。年代別アクセス端末では、60から64歳のPCでのアクセスが95.0%となったのとは対照的に、15から19歳ではPCと携帯電話を使いこなしているようすがうかがえる。

 また利用意識では、「リアルタイムに情報発信ができる」が52.5%、「ブログより更新が簡単」が52.2%となっており、Twitterを情報発信に適しているととらえている向きが5割を超えた。そのほか、最もフォローしている人物は鳩山由紀夫首相の23.2%でトップになっている。

 このような結果を受け、同社では「2010年に入り、マーケティングツールとしてTwitterを活用する企業が増えている。企業がTwitterを活用するにあたっては、自社の目的やターゲット、手法がTwitter利用層とマッチしているかを見極めて取り組む必要があるだろう」としている。
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まだこういうレベルだろうけど、twitter、大流行の兆しです。
本もどんどん出版されるし、新聞、雑誌は特集するし、テレビでも特集をやってる。
有名人や政治家を含め、いろんな人が四六時中あれやこれやつぶやいてます。
興味深い発言もあり、くだらないのやわけわからないのもたくさん。

いろんな人のつぶやきは時々見てるのだけど、でもまだまだなじめないでいます。

素直に溶け込めない理由の一つは、

●●なう、って言葉。

赤坂ランチなう。
新幹線なう。
日本テレビなう。
通常国会なう。

業界人が集まっていい気になって使ってる業界用語とか、渋谷の女子高生たちの俗語、隠語みたいで、絶対に真似なんかしたくない雰囲気が漂っている。
臭い。
近づきたくない、
仲間に入りたくない。

ひねくれてるかもしれないけど、これはもう僕の生理的な感性なのでいかんともしがたい。

アットマークが特別な意味を持つTwitterにおいて、“なう“はその代わりとなる記号。
しかもアットマークよりも使い道が広い、という解説もある。

『何度かつぶやいてはいるのだけど、まだ一度もなんとかなう、ってつぶやいたことはない。』

と、twitterで発言したところ、何人かの人が、私も、私も、と、同意してくれた。

そうか、そう思ってる人結構いるかもしれないな。
よかった。

新たなメディアだと、注目を集めているのだろうけど、
素人目で大胆に言えば、こういうことがツィッターの発展を遅らせてるのではないかと思うのです。
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