以前、充実のアーティストという久保棋王に関する記事を書きました。
現在、王将戦では羽生王将に対して3勝1敗と、奪取まであと1勝と迫っている。
第四局、強かったです。
そして、佐藤九段との棋王戦は1勝1敗のタイで明日が天王山の第三局。
先日の第二局も見事なアーティスト振りでした。
そして、順位戦は予想通りに見事A級復帰を果たし、先日の朝日杯では決勝で惜しくも羽生名人に負けたものの準優勝。
棋聖戦(つい先日準々決勝の渡辺竜王戦で負けちゃったようです。)や竜王戦(次は1組準々決勝で対羽生名人。)でも順調に勝ち進んでいます。
2月の週刊将棋、棋王戦第一局の記事の中に、「青野九段の見た第一局」というコラムがありました。印象的だったのでダイジェストでご紹介します。
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久保棋王の将棋の内容に強烈なインパクトを受けた。
同じプロでも飛車の使い方や大局観など、これほどまで違うものかと驚きを感じた。
あの問題の▲1八飛について。
あの飛車を活用できなければ駒得を生かせず、先手は勝てないと見ていた。
当然▲1六歩と突いて、飛車を働かすのかと思ったが、久保棋王は1八に置いたままで受けに活用すれば損にならないと見ていた。
しかも1筋の歩を突くと将来逆襲され飛車を攻められる心配をしていた。
佐藤九段もこの飛車が攻めに働く前に動かないといけないと睨んでいた。
この恐るべき独特の久保感覚。
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という内容です。
久保棋王独特の感覚に、ちょっと度肝を抜かれた感の青野九段。
そしてもうひとつ。
今月の将棋世界の佐藤九段の自戦記。
タイトルは「大局観が問われた戦い」です。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
9筋攻めは先手玉から遠いが、1八の飛車が働く前に戦いにすれば指せるという思想だ。
ただ久保棋王は、飛車は1八にいるだけで役にたっていると考えていたようだ。
普通は▲1六歩と突いて飛車を使おうとすると思うので、その感想にはビックリ。
<中略>
久保棋王の感性に感心するとともに、将棋の奥深さを知った。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
うまくいかない場合もあるのかもしれないけど、今はこういう独自の感覚を持つことが大舞台で勝ちにつながる重要な要素なのではないかと思います。
従来の将棋観や大局観にとらわれることなく、自分でもがき苦しんで編み出した独特の勝負感。
そして近い将来、羽生超えを果たすのであれば、普通の感覚では理解しきれないようなその摩訶不思議な感覚にさらに磨きをかけること。
自分だけの世界観に基づく美学や哲学をさらに深化、強化していってほしいです。
そして、アーティストであるわけだから、従来の常識を覆し、独自の拘る部分をフィーチャーした新時代の将棋観を創造していってほしいです。
純粋振り飛車党の超一流棋士というのはそれだけでユニークだし、もし二冠ということになるとこれはもう大山十五世名人に次ぐ快挙となるのでその意味は本当に大きいと思います。
素直さ、真面目さ、そして愚直とも言えるような真っ直ぐな性格、棋士としての凛としたたたずまいがとっても好感が持てます。
春の訪れとともに、久保棋王旋風がますます吹き荒れそうな今年の棋界です。
現在、王将戦では羽生王将に対して3勝1敗と、奪取まであと1勝と迫っている。
第四局、強かったです。
そして、佐藤九段との棋王戦は1勝1敗のタイで明日が天王山の第三局。
先日の第二局も見事なアーティスト振りでした。
そして、順位戦は予想通りに見事A級復帰を果たし、先日の朝日杯では決勝で惜しくも羽生名人に負けたものの準優勝。
棋聖戦(つい先日準々決勝の渡辺竜王戦で負けちゃったようです。)や竜王戦(次は1組準々決勝で対羽生名人。)でも順調に勝ち進んでいます。
2月の週刊将棋、棋王戦第一局の記事の中に、「青野九段の見た第一局」というコラムがありました。印象的だったのでダイジェストでご紹介します。
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久保棋王の将棋の内容に強烈なインパクトを受けた。
同じプロでも飛車の使い方や大局観など、これほどまで違うものかと驚きを感じた。
あの問題の▲1八飛について。
あの飛車を活用できなければ駒得を生かせず、先手は勝てないと見ていた。
当然▲1六歩と突いて、飛車を働かすのかと思ったが、久保棋王は1八に置いたままで受けに活用すれば損にならないと見ていた。
しかも1筋の歩を突くと将来逆襲され飛車を攻められる心配をしていた。
佐藤九段もこの飛車が攻めに働く前に動かないといけないと睨んでいた。
この恐るべき独特の久保感覚。
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という内容です。
久保棋王独特の感覚に、ちょっと度肝を抜かれた感の青野九段。
そしてもうひとつ。
今月の将棋世界の佐藤九段の自戦記。
タイトルは「大局観が問われた戦い」です。
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9筋攻めは先手玉から遠いが、1八の飛車が働く前に戦いにすれば指せるという思想だ。
ただ久保棋王は、飛車は1八にいるだけで役にたっていると考えていたようだ。
普通は▲1六歩と突いて飛車を使おうとすると思うので、その感想にはビックリ。
<中略>
久保棋王の感性に感心するとともに、将棋の奥深さを知った。
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うまくいかない場合もあるのかもしれないけど、今はこういう独自の感覚を持つことが大舞台で勝ちにつながる重要な要素なのではないかと思います。
従来の将棋観や大局観にとらわれることなく、自分でもがき苦しんで編み出した独特の勝負感。
そして近い将来、羽生超えを果たすのであれば、普通の感覚では理解しきれないようなその摩訶不思議な感覚にさらに磨きをかけること。
自分だけの世界観に基づく美学や哲学をさらに深化、強化していってほしいです。
そして、アーティストであるわけだから、従来の常識を覆し、独自の拘る部分をフィーチャーした新時代の将棋観を創造していってほしいです。
純粋振り飛車党の超一流棋士というのはそれだけでユニークだし、もし二冠ということになるとこれはもう大山十五世名人に次ぐ快挙となるのでその意味は本当に大きいと思います。
素直さ、真面目さ、そして愚直とも言えるような真っ直ぐな性格、棋士としての凛としたたたずまいがとっても好感が持てます。
春の訪れとともに、久保棋王旋風がますます吹き荒れそうな今年の棋界です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_heart.gif)
人間も魅力的ですよ。
太く、鋭く、丸くて朗らかという印象でしょうか。
nanaponさんが好きな棋士は、渡辺竜王と久保棋王ということになりますか?
この2人の組み合わせで飲んだ記憶はほとんどありませんが、将来的に機会があればお誘いします。
ところで、渡辺竜王へのTBは筋違いのような気がしますが、竜王、並びに実質的管理人のごとげんさんは非難以外はOKなようですが。
>久保さんは1八の空間が埋まっている状況が好きなんです。香でも玉でも飛車でも金でも、とにかく埋まっていればなんでもいい(笑)。
そうなんですか。知らなかったです。
面白い感覚ですね。
>nanaponさんが好きな棋士は、渡辺竜王と久保棋王ということになりますか?
あらま、そうはっきり分析されてしまうと、はい、そうですって言いにくいけど、お察しの通りです。と言っても、まるで知らない棋士の方はいっぱいいるので、もっと知りたい気もありますけどね。(気が多い!)
>この2人の組み合わせで飲んだ記憶はほとんどありませんが、将来的に機会があればお誘いします。
わー、もしそんな機会に恵まれたら、そりゃもう冥土の土産ですよ。(笑)
☆振られ飛車さん、こんばんは。
やっぱりこのHNの方が似合うなあ。
>ところで、渡辺竜王へのTBは筋違いのような気がしますが、竜王、並びに実質的管理人のごとげんさんは非難以外はOKなようですが。
棋王戦の告知の記事だったのでTBさせていただきましたが、筋違い風ですかね?
そんなつもりはなかったのですけど。
引っかかってはいると思うのですが。あそこの常連は、全く関係のない棋戦でも平気でTBかける人間がいますから。
コメント禁止で「書いたから見てね」とリンクできないから仕方がないですが、違和感ありますね。