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The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

幻のシャルドネ!ルイ・カリヨンのビアンヴィニュ!!

2007-11-14 05:15:49 | ワイン
N先生持参のブルゴーニュ・シャルドネが凄かった!

まあ、ヴィンテージの92’を考え合わせても、こんな見事なピュリニーを御相伴に与ったのは、何年遡らなければならないでしょうか?
はっきり言いまして、01’のルフレーブを完全に圧倒していました!

濃密な黄金の液体には、一点の曇りも、濁りもなく、照り輝いています。
甘い誘い掛けるような、かすかなマンダリンの香気と黄桃やパインのアローマ♪
たっぷりの蜂蜜と燻したヘーゼルナッツのニュアンスを感じます!
全方位のブケ!待てばグラスで七変化いたします!

溶かしバターの様に舌に絡む、コレは正しくシャルドネの油!
しかしながら、92’の証明とも言うべき、壮麗な酸味が底味に存在し、
くどさや、しつこさは微塵も感じません。
飲み込むでもなく、舐めるだけで満足感を得られます。

なんと、このビアンヴィニュ・バタール・モンラッシェはたった1haの地所!
年間2樽しか出来ない希少品なのであります。

しかも、シャルドネ最高のヴィンテージの92’を持っているとは・・・
N先生、このワインどこから、どんな風に来たのでしょう?

おせーて?

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00’でこの値段!しかも品薄です↓



隠れたビオの雄、ジャン・ルイ・トラペの軌跡

2007-11-13 21:13:21 | ワイン
『王道シャンベルタン、再び!』とはワタクシとしても大きく出たもので、
もし、出展ワインに熟成の軌道から外れた物や、
残念ながらコーキーなもの(コルク臭のもの)などに当たったら、
看板に偽りあり・・・と揶揄の謗りも甘んじて受けねばならぬ状態でありました。

とにかく、89’サン・トーバンのヴァン・ジョーヌ系の妖しのトップには、
ド肝をぬかれたものの、押し並べてそれ以降のラインナップは合格点!
まずは胸を撫で下ろしています。

皆さんの笑顔がそれを物語っている!
と自分なりに、良いほうへ解釈しております。

どうでしょう?K子先生のキュイジーヌもリキ入ってましたでしょう!
いつもより、肉系のキュイジーヌの比重が多く、
『5000Kカロリーは食べないと、このカラダは維持できない!』と嘯く人も登場し、
皆さん、そちらの方も満足できたか?と思います。

さて、ワインの方では74’ラトリシエール ルイ・トラペ⇒93’シャンベルタン ジャン・ルイ・トラペの流れに触れない訳にはいかないでしょう。

どうも、トラペ家のドメーヌはルイ・トラペが1960年に興した様であります。
その後ルイ・トラペは1989年に息子ジャンと娘マドレーヌに生前贈与し、
第一線から身を引くことになりました。
息子ジャンはジャン・ルイ・トラペを興し、98年には完全ビオディナミへ、
今では新興ブルゴーニュの旗手として、押しも押されぬ存在になりつつあります。
また、マドレーヌはロシニョール家のジャックと結婚し、ロシニョール・トラペを興すことになったのは、皆さんも御存知の通りであります。

74年物のラトリシエール・シャンベルタンはおとっつぁんルイ・トラペの作品!
この困難な水浸しのヴィンテージで、なんともエキゾティックに、妖しく熟成を果たした、静謐な熟ピノを造り上げていました。

一方93’ジャン・ルイのシャンベルタンはビオでありながら、その気配すらない、
極めて実直な、将来を秘めた爽快なピノ・ノワールであります。
同じシャンベルタンでも98’ルソーより溌剌とした、鮮烈な味わいを持ち、
未だにもやもやとした色気のイの字もない代物・・・
しかし、間違いなくあと10年の待ちがあれば、華麗なるメタモが期待できるはず!

親子でこれだけ違うスタイルですが、なにしろシャンベルタン村のグラン・クリュ!
形に差異はありますが、人を唸らす何かを持っていますよね・・・

いかがでしょうか?

第109回はレクイエム!

2007-11-12 20:48:59 | ワイン
浄水場の桜並木の枯れ葉が盛んに舞い落ちています。

春の桜は咲く時は絢爛として、散る時は潔く・・・
桜の花は日本の春には欠かせないものであります。

一方秋の葉桜の紅葉もおツな物、
緑から茶へのグラデーションは別な意味での美しさを感じます。

木枯らしの朝は、日に日にその厳しさを増し、
初雪は何時か?と気になる季節になりました。

昨晩、109回目の『オテル・ド・ヤマダ』を開催致しました。
その会はいつも参加してくださったKMBさんへのレクイエム・・・

皆さん、何を語らなくても分ります。
N先生は供養にと92’ビアンヴェニュ・バタール・モンラッシェ ルイ・カリオンを持参して駆けつけてくれました。
集まってくれましたのは無類のワイン・ヒート14名!
月光氏も、KMBさんの思いでのワイン82’ピノ・ファン ロベール・アルヌーを届けてくれました。

まずは全ラインナップをご覧下さい↓

1999 Champagne Brut Pierres Gimonnet MG

1992 Bienvenue Batard Montrachet Louis Carillon

1989 Saint Aubin Champ Tirant Domaine Clerget-Blind-

1988 Gevrey Chambertin Lavaux St Jaques Rene Lecrerc

1997 Griottes Chambertin Rene Lecrerc

1974 Latricieres Chambertin Louis Trapet

1993 Chambertin Jean Louis Trapet

2000 Chambertin Christophe Perot Minot-Blind-

1982 Charm Chambertin Almand Rousseau

1998 Chambetin Almand Rousseau

1982 Bourgogne Pinot Fin Robert Arnoux-Blind-

『王道シャンベルタン、再び』をテーマにこの流れになりました。

ブルゴーニュでしか表現できない、枯淡のフィネスを湛えながら、
甘露まで昇華したトラペの74’ラトリシエール!

黄金色の宝石のごとき美しさ、濃密なシャルドネのエッセンス!
供養のビアンヴェニュ・バタールは涙物!

王道にして柔和な微笑返し、調和とワインのボーン・アイデンティティー!
緻密で緩い、相反するニュアンスの綾取りのごときピノ・ノワール!
ルソーのシャンベルタンよ、この品格はどこからくるのでしょうか?

個別のコメントは後ほど・・・

シマダーノ氏はリストと写真を編集中であります。
今少しお待ちを、では・・・

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コレは珍しい、95’ジャン・ルイ・トラペのラトリシエールがこの値段!



ワインライフ続行中!

2007-11-11 08:56:52 | ライフ
3日ぶりの御無沙汰でした。
久しぶりにPCの前に座っております。

ワタクシ冬眠状態?・・・
ではなくて、むしろ11月のワイン月間に突入し、
忙しさのあまり、少し書き込みをサボっていたのですよ・・・

一昨日は『第三回 ボン・ションス』を開催いたしました。
ウェルカム・シャンパーニュにシャトー・ド・サンタンヌのロゼ(プロヴァンス)、
ガブリエール・トルショーのジュブレイ・ヴィエヴィーニュ、
そして〆にはニュージーランドのアイスワインを出すという流れ・・・

英語で言えば『Good Luck』の意味のこの会ですが、
どちらかと言えばキュイジーヌが主体なんですね・・・

メインは『魚貝と季節の野菜のミルフィーユ仕立て』
それと、『ナッツと焼き栗をふんだんに詰め込んだ煮込み風ハンバーグ』♪♪

もちろん前者はプロヴァンスのロゼと、
後者はジュブレイ・ヴィエヴィーニュとのマリアージュが良かった!
(自分で言うのもなんですが・・・)
皆さんは、満足いただけたでしょうか?

昨日は昨日で、「T北大学S学部」の集まりがありまして、
帰りに思いがけないワインを御相伴に与りました。
それは、98年物の『オーパス・ワン』!
青山のボルドー狂氏がらみでのP店でのゴチでした。

始めは、調和の欠いたボルドーバランスで、押しが強く、味わいもクローズしたまま、
でもどうでしょう?30分の待ちで大きくメタモルフォーゼ!
グラスの中で、甘いカベルネの風味と、伸びやかな底味がグングン来たではありませんか!

これも、カベルネとメルローの一つの形・・・
美味しく頂きました。

さて、今日は予てからの連絡の通り、
『第109回 オテル・ド・ヤマダ』の開催であります。

前回まで参加下さったK松原さんの思いでの一本のワイン・・・
なんとか月光氏がこの日に間に合わせてくれました。

参加登録の会員の皆様!
御油断なきように、よろしく御願い致します。

では・・・


ブルータスのシャンパーニュ特集

2007-11-07 21:26:37 | ワイン
そう言えば先日の東京行脚の折、佐藤Y一ソムリエがシャンパーニュの80銘柄を一気に飲むという、殺人テースティングの話をしていたのを思い出しました。

何日か前に、久しぶりに『ブルータス』のワイン特集が出ました。
テーマはシャンパーニュ♪
どうして今、シャンパーニュか?と思いましたが、
そう言えば、もう来月はクリスマスなんですね・・・
開ける機会も多くなろうかと思います。

あの時の話はどうもこの事だったようです。

まあ例によって、Y一さんを含めて当代のトップソムリエ4人による、
シャンパーニュ80銘柄の評価が出ているわけですが、なんとそのNo1の評価に、
90’のアラン・ロベールのメニル・トラディッションが揚げられていました。

アラン・ロベールが盛岡のワインシーンに登場したのはそんなに前でもなくて、
確か79年のメニル・トラディッションが最初だったと思います。
メニル・シュール・オジェ村の、平均樹齢50年のグランクリュ畑のみで造られた、
特別なキュベは、79’85’86’そして今回の90’のみに生産されています!

注文を受けてからのデゴルジュマン、
そして一年以上の熟成を経てからの出荷をするという念の入れよう・・・
トラディッションの79’は1999年に出荷され、
90’は2007年に出荷され、今回ここに陽の目を見たというわけです。

実はワタクシ90’メニル・トラディッションを既に御相伴に与っております!
写真の通り、白の流れにポンと出てきたのですが(右端が90’MT)、
コレは凄いという衝撃を感じた事をよく憶えています。

それは、シャンパーニュとしての泡の細やかな質感もさることながら、
熟成を感じるモカの風味とバターのよく利いたブリオッシュ、
更には摩り下ろしたリンゴに白桃、
待てばマンゴーのニュアンスも立ち昇る豪華さ!なんですね・・・

やはりシャンパーニュは熟成によって、一味もふた味も華麗にメタモルフォーゼし、
イイ意味でのセレブリティを増幅させるという事でしょう!

今回『ブルータス』に掲載の80本の銘柄を全部眺めましたが、どうでしょう?
記憶に残っているのは30本ほどでしょうか??

エグリ・ウーリエやクリスタル、更には95’パイヤールのNPUなどは、
一つ☆の評価で載っています。(90’MTは5つ☆)
はたして今飲める評価なのか?ポテンシャルも考慮なのか?
難しいところですが、いずれ、ソムリエと言えども他人の評価・・・
(ひゃ~~!言い過ぎでしょうか?)
まずは機会があれば自分の舌でトライするのが肝要でしょう!

ともかく、90’のアラン・ロベールのトラディッションが、
極めて秀逸なシャンパーニュである事は私も賛成であります。

まずはこんな機会を提供してくれた、月光氏に感謝するしかないでしょう

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