普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

福田さんを首相にした人達の責任

2008-06-28 11:37:24 | 福田内閣

[ついてない福田さん]
・安倍さんの突然の辞任と言う最悪のときに何の心の準備なしに首相就任
・積年の社保庁問題が引き起こした行方不明の年金
・小泉さんが道路公団の民営化の他には手を着けなかった、道路建設そのもの不合理性と、特定財源を使った無駄遣いなどの国土交通省内部の諸問題の発覚
・小泉さんが作った後期高齢者医療制度の実施に当たり、知られていなかった多くの諸問題が公になった
などなどで福田さん自身の直接責任でない(官房長官としての責任はあるかも知れないが)問題で福田内閣の支持率が20%前後にがた落ちしたところに今度の
 ・今度の米国の北朝鮮のテロ支援国指定解除の決定
で決定的な打撃が福田内閣を襲った。

 政治関係のブログには、福田さんに対して、他人任せで「やる気」なし、最低、無能、即刻辞職すべき、すべて福田さんが悪い、福田さんほど諸外国からナメられた日本首相はいないなどの言葉が並ぶ。

 福田さんだって、道路特定財源の一般化など、野党の攻撃に遇った後とは言え、事務次官会議の後に閣議決定の前例を破って、いきなり閣議決定をしたし、多年の懸案の公務員制度の改革法案も民主党の支援もあって可決させたなどの業績も上げたのに。

[福田さんの責任]
 然し、上記の彼にとって不幸な問題、少なくとも内閣支持率の低下については、彼に全く責任がないと言う訳ではない。
 それはこれらの問題について、他人事のような、批評家のような不用意な発言が支持率の低下に拍車をかけたのは間違いのない事実だ。

 そして彼にとって決定的なのは、今回の米国の対北朝鮮政策の変更への対応だ。
・北朝鮮の態度の緩和に応じて政府が経済支援の緩和の発表をしたこと
・彼の「米国の決定で拉致事件の解決がおくれたとは思わない」の問題発言
 与野党を問わぬ政治家、マスコミの政府の対応に対する批判に、慌てて米国に改めて拉致問題への支援を要請する醜態を演じた。
 また米国の態度変更に関して、政界、マスコミ、ネットを問わず、今後日本の外交は如何にあるべきかなど深刻な議論が起こっているときに、彼の発言はいかにも軽率過ぎ不用意すぎると思う。

[福田さんを選んだ人達の責任]
  然しそのような悪評の高い福田さんを自民党総裁に選んだ人の責任も問わなければならない。
 何故なら、自民党は今でこそ厚生労働省や国土交通省などのチョンボや不祥事続きで気息奄々状態だが、日本の政党のリーダー的地位を保っており、彼らの選ぶ総裁が日本の首相になる可能性が高いからだ。

 安倍さんの突然の辞任当時は麻生太郎さんの人気が圧倒的だった。
 然し麻生さんを支持するごく一部の人達を除いて、多くの派閥の領袖が福田さんを支持した。
 国民たちは彼の就任後間もなく、彼は政治家として有能かも知れないが、少なくとも首相の器でないことを知った。

福田さんを選んだ理由
 プロである政治家、しかも彼に常時接している自民党員は彼のことを良く知っている筈だ。
 それで何故彼を選んだのか、理由は三つ考えられる。
・麻生さんが首相として相応しくない
・麻生さんより福田さんを選ぶ方が自分たちの派閥に有利だ
・まあまあ主義の福田さんはを選んでおけば、後は自分たちの言いなりになる

 私の想像では下の二つが福田さんを選んだ理由だろうと思うが、見逃せないのは最後の「首相を選んで後は自分たちの思い通りにする」考えだ。
 そう思うのは自民党には何度も同じような前例があるからだ。
 名前を上げるのは、如何に匿名で無責任なブログでも、個人の名誉もあるので遠慮させて貰うが、過去の首相の一覧表を見れば直ぐ判ることだ。

 私がそう勘繰るのは、道路特定財源の一般化で(福田さんを首相に選んだ)道路族の人達が、これで彼らの考える道路予算を確保したとも聞こえる発言、改革担当の渡辺喜美さんの提案を、大臣たちが担当の省内とその関係族の意見を代表して、殆どゼロ回答したこと、そしてその大臣たちに福田さんが何も指示もしなかったことなどからだ。

 政権担当機会の多い、自民党の人達は自党やその属する派閥のためもあるだろうが、何よりも日本のための総裁の選び方を見直す時、将来の首相候補になる若い人達の特別教育をする時が来ているのではないかと思う。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿