普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

川柳くろがね吟社紹介「老木が枯木じゃないと咳払い」

2020-01-26 11:21:20 | 川柳
川柳くろがね12月号より
前月号鑑賞 小川 清隆 選評
「老いの技嫌味上手に聞き流す」     陣内いっこう
嫌味を言われるとすぐ反発したころ、これも若さと言うもの。老いては若いものにまかれるのも利口な処世術、嫌なものは聞き流して気楽に生きよう。嫌味を発する人は劣等感、コンプレックスを持っている人が多い。自分を高く見せよう、強く見せようとする証を
気にしないこと。平穏な風を受けて、のんぴり生きたいもの。

「老木が枯木じゃないと咳払い」     田中 和正
 老木とはまだ生きているということ。枯木にはいのちはもはや無い、咳払いをして自己主張するのも大事。自分の存在をアピールしよう。枯木にも老木の良さがある筈、埋没されないように頑張るしかない。

「まだ燃える意地が終章遠ざける」    小田ノリ子
 燃え尽きるまでは……。灰になるまでは……。人生に折り返し点はない。折り返し点があるのはマラソンだけ。体力だけでなく気力が命を長らえてくれる。気力がなくなれば体力も落ちてくる。好奇心を抱いて明日に向かっていく。

「ひと区切りついたら登る山がある」   大塚 郁子
 何事においても、区切りをつけることは大事な事。のめり込んでしまわぬよう。そして新しい山に挑戦する。前進していく、これが若さ。山は高い方がいい。登るのに難しい方がいい。高い山、苦しければ苦しい程高い達成感がある。足を踏み外さぬように。


音叉 (前月号より)
   松井 昌子、水谷 そう美、安川 聖、吉富 虞 推薦
現実が厳しい顔で立っている 井上 竿酔
冬支度先ずは脂肪で腹を巻く 上村 悦子
踏石に残る昨日の蟻り   中村 鈴女
ため息をつくたび窓が曇り出す 八木 幹子
聞さ上手言いたいことはあとにする 吉富 虞
柿熟す今核心に触れるとこ 山下 華子
甘えたい甘えられたいあいこでしょ 角 ひさ子
違うなと思うあなたの受け答え 中村 鈴女
がむしゃらに貪る若さ日の活字 榎木 山彦
大物になると大あくびの乳児 池上 秀美
定年で動線を知る妻の家事 佐藤 洋子
来し方は言うまい影が知っている 林田 律子
断捨離をモシカシタラが邪魔をする 坂梨 和江
これしきの酒で今宵は泣き上戸 時津みつこ
回り道無駄でなかった現在地 樋川 聖柳
錆釘の斜めどうにか支えられ 神谷 幸恵
ため息をつくたび窓が曇り出す 八木 幹子
もう少し玉虫色で風を読む 河野 成子
さようの糧明日への糧の種袋 前田 伸江
菓子折の上に履歴書そっと置く 阿部  龍

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上野十七八・石橋陸朗
 第四十八回句牌まつり川柳誌上大会
課題と選者  (各題二句吐)
「  姿  」  中村 鈴女運 (川柳くろがね吟社)
「 素  人 」 黒川 孤遊選 (熊本番傘お茶の間川柳会)
「 泳  ぐ 」 平田 朝子選 (川柳噴煙吟社)
「 シンボル 」 梅崎 流青選 (川柳葦群)
「さまざま}   古谷龍太郎選. (川柳くろがね吟社)
募集期間  令和二年一月一日~四月十五日  (消印有効)
投句要領  所定の用紙(コピー可) 又は便箋に各題二句(計十句)を列記し
郵便番号・住所・氏名(柳名があれば併記)電話番号を明記し、投句料と共に、ご送付
     下さい。(お名前には 「フリガナ」を明記して下さい)
 賞   各選者の秀句Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
投句料  1,000円 (定額小為替又は現金書留)
発 表 令和2年6月号,「川柳くろがね」誌上 (投句者全員に発表誌呈)
投句先 福岡県中間市土手の内一丁目16ー18   吉富 鹿
主催 川 柳くろがね吟社


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