普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

浜岡原発の危険性の告発と原発の今後

2012-02-08 16:32:59 | 電力、原発

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 昨夜、「日本経済をボロボロにする人々」と言うブログで、「現場の声・設計者からの諌言「浜岡原発は制御不能になる」」と言う記事を見つけました。
  日本原子力事業株式会社(現・株式会社東芝)のペンネーム林信夫さんの話です。
  私は上記の会社の社員として、中部電力浜岡原子力発電所2号機の設計に当たった技術者です。浜岡原発は基礎を固定する岩盤の強度が弱いという問題があり、当時、技術者たちは原子炉が地震に耐えられるようにいろいろ工夫をしましたが、いずれも耐震計算をしてみると「持たない」という結果が出たのです。それでも2号機の建設はそのまま進みそうでした。私はとても悩みました。そして、技術者の良心に従って会社を辞めました。(この投書は)周りの人たちへのささやかな「警告」になればと思ったからです。 (以下は上記のブログを参照願います。)
 私は「林信夫」・「原発」でその出所とその文書の以後の取り扱いに付いての記事
 「警鐘!原発震災(7)浜岡2号内部告発《浜岡原発止めるべき》を見つけました。
 著者の東井怜さんの所属する団体への投書のようです。
 彼の名をネットで調べた所、反原発運動をしている人のようで、その内容に就いてはその積りで見る必要があるようですが、文章の日付が福島第一の遥か前の、2005/05/06 であることから、尚更その投書の重要さが判るような気がします。
[私の原発問題の基本的な考え方]
元の設備保全の技術・管理者としての私の意見です。
・技術の進歩と共に絶えず改善・強化を図るべき、特に福島第一の1号機のような技術の確立していないもの
 これは言うは易く行うのは難しいもので、既知の情報に依れば初代の配管材料としてSUS304ステンレス鋼中心が、SUS316に変わったそうですが、これで作った配管を取り替えるためには、多くの費用と手間がかかります。
 私も何回か取り上げたように今回の事故の原因となった緊急電源装置を後発の第二のように第一タービン建屋から、水密性の高い原子炉建屋に移すとしたら億単位の金と年単位の時間がかかるかも知れません。
 ここで東電の経営陣の安全を取るか、採算を重視するかの問題が起こります。
 この配管材や緊急電源装置の問題だけを取り上げても事故の責任の99%は東電にあると言う私の意見の根拠の一つです。
・そのために世界から情報を収集すること
・言うまでもなく新設の設備は最善のものを設計すべき
・上記のことは費用より安全を優先すべき、何故なら原発事故は即企業の破産に繋がるから
・政府も企業の責任を明らかにするために、事故が起こった時の被災者の支援をしても、政府も責任があるなど余計なことを言わないこと(事故が起こったときの企業の責任を明らかにすることが事故防止にに繋がる。)
・そのためには幹部は常時核の危険に曝されている現場の意見を尊重すべき
・地震や津波の危険の大きい太平洋沿岸の原発は優先的に減らし、比較的安全な地域に移す
・今回の福島第一の事故後の問題処理も大切だが、何故福島第一だけに事故が起こったか、事故発生の直接原因を明らかにすること(事故が起こって一年になろうとしているのに、何故か明らかになっていない)
・企業はこれだけのことと、事故の起こる確率とそれが起こった時の費用を計算して採算に合わぬものは原発の新設や維持を止める (当然の話)
・今回の事故の経験・ノウハウを活かしてより安全な原発を輸出する
[政府の浜岡原発2号の対策]
・政府は地震多発地帯の原発は経済に大きな影響を与えない範囲でなるべく早く停止する その点では浜岡原発は最優先で止める。
・二番目の資料に依れば中部電力は原子炉の耐震対策をやったことになっているが、再度見直す。政府もその結果の確認をする。
 中部電力がそれで採算が合わなくなれば、自主的に廃炉にする。
・政府は告発された相手の東芝と、その事情を知っていたかも知れない中部電力の立ち入り検査をし、その体制の見直しをさせる 
 投書した人の指摘が事実として、私なりに考えて見ますと天下の東芝が、強度不足の原子炉を客先に提供する筈がありません。
 結局設計には必ず安全係数、普通の圧力容器なら4~5倍の安全率を見ているのです。 原子炉関係ではどの程度の係数を見るかは知りませんが、投書した人はマニュアル通りの安全係数を取らなかったのに抗議していると思います。
 規定の安全係数の7~9割でも使えないことはないと思いますが、ここでも前の同じに技術者から報告を受けた筈の東芝の経営陣の経営の考え方が問題になると思います。
 政府、中央電力は今回の福島第一の事故に当たって、ペンネーム林さんの指摘した箇所の設計データの見直しをするべきだと思います。
 政府はそれは別として直下型地震が起こるかも知れない浜岡原発の廃止、九電の玄海原発のように地震、津波の可能性の少ない原発の運転再開、新しい原発設置の問題など個々にどうするべきか考えて、同じ縮小するにしても経済に影響を与えないように配慮すべきだと思います。

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