普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党の体質改善・民主党の若手議員へ

2011-07-27 15:35:27 | 民主党
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 7月22日の産経に拓殖大学大学院教授の森本敏さんの書いた原子力技術の資産失うべからずの中に次のような文章がありました。
相次ぐ長期的展望抜きの対応
 民主党政権が誕生してからこの方、米軍普天間飛行場の移設問題を完全にぶち壊し、尖閣諸島問題では中国の威圧に屈伏、大震災にあたってろくでもない判断を重ねた揚げ句、「脱原発」を言いだした。いずれも、長期的な展望に立たない対応だらけ。
 日米同盟の信頼関係は完全に壊れ、中国、ロシア、韓国からも領土問題で攻勢をかけられ、株価は下落、国の赤字は増え、格差は拡大、国力は目に見えて衰えている。企業は円高、電力不足、法人税、TPP不参加などに苦しみ、海外移転を計画。防衛費やODAなど国力の基礎となる外交や防衛の手段もやせ細る一方。日本の経済力は対象国59カ国中27位、政府の効率性は50位。何という情けない国になったことか。
 問題の根底には民主党の体質がある。若く有為な人材を他党に比べて多く抱えているにもかかわらず、それが総合力にならないのは、それらの識見や行動力が組織として生かされていないからだ。多様な意見を持つ議員たちが政策を議論する政策調査会はほとんど放談会で終わり、政策をまとめても首相官邸に利用されない。
森本さんは民主党の体質改善を訴えていました。
 私も自民党政権時代から、民主党の若手議員に注目して来ましたし、自民党ももっと若手議員を育成、登用しなければ、自民党の将来は先細りになると書いてきました。
 当時のテレビで見る民主党の若手議員の特徴は、良く勉強している、切れの良い話し方、率直で自民党議員からの突っ込みで困った顔をする、そしてその殆どが感じの良い青壮年が多くいました。
 唯一つの問題は、彼らと当時政権党の自民党議員の話しを聞いていると、対立している政策も話し合いで何とか成りそうな気がしたのに、森本さんが指摘したように、彼らの意見が殆ど通らずに、党は相変わらず筋の通らない主張を繰り返してがっかりさせた場面が多くあったことです。
 私は安部さん、麻生さんの選挙で民主党が大勝した原因の一つは、マスコミ、特にテレビの反自民キャンペーンだと書いてきましたが、テレビで良く見る民主党の若手政治家の人達が広告塔になり、民主党に若さと清新さを感じて投票した人達も多かったと思っています。
 私が注目している民主党若手議員のかなりの人は松下政経塾出身者ですが、その塾長の佐野尚見さんが読売新聞のインタビューで次のようなことを言っていたそうです。
・多くの政治家を送り出している身として、政治の混乱に責任を感じる
・政権交代も、その後の「ねじれ国会」も結構だ。然し意見の違う政治家が、様々な角度から議論し、最後は政治家の見識によって、日本が抱える諸問題を打開してくれると期待していた。
・議論はいつまでもまとまらず、期待は外れた。私の耳にも「政経塾出身者は理屈ばかり」という声がたくさん届く。きます。
・松下氏は、会社も国も、しっかりとした理念の下で生産性を高めることが大切だと説いた。
・被災者が1日1日を必死で生きている時、なぜ、何も決められないのか。「こんな国をつくりたい」という理念がないから、政策がぶれるのだ
・今こそ、党利党略を超え、スピード感を持って、この困難に立ち向かってほしい。

 私は松下政経塾の佐野さんの言う理念を民主党の若手政治家たちも持っていたと思います。
 それは残念ですが、国のためと言う理念でなく、折角得た政権を自民党に渡さないと言う理念だったと思います。
 それが不信任案の問題で、鳩山さん、菅さんの間に決めた条件の中に、自民党に政権を渡さないの項目があり、それにうっかり皆が乗ってしまったのだと思います。
 同じ理由で鳩山・小沢さんの「政治と金」の問題、鳩山さんの大チョンボにも、菅さんの思いつきにも、ごく少数の若手政治家が発言するだけで、多くの人達は口を瞑っています。
 そして野党時代にあれだけ多かったテレビで若手政治家達の出演がめっきり減ってしまいました。
 最近では余り見かけませんが、一頃目立っていたのは小沢さん支持の原口一博さんや、川内博史さんくらいでした。
 川内さんは小沢さん支持ばかりの発言で政策などで突っ込まれるとすぐ黙り込む、原口さんは政策面で一意見持っているのに、民主党の有田芳生さんの「豹変能力と信念。原口一博さんは不信任案に「反対」→「賛成」→「反対」。民主党の某人物「朝昼晩、3人の原口がいる」のツイッターで有名になり、最近影が薄くなっているようです。
 私は小沢さん一本槍の川内さんと違って、原口さんはまだ政局よりじっくりと政策に取り組めば自分で言わずとも担ぐ人が出てくると思うのですが。
民主党の体質改善の道
・佐野さんの言うように、国の在り方と言う同じ基本理念を持つ人が集まること
・そのために旧社会党的な考えの人、「支配階級から搾取される労働者」と言う考えを持つ組合と縁を切ること
・そして若手政治家のまともな政策を受け入れる体制を作ること
・今までのように政権奪取のために手段を選ばず、人気取りの公約を作り、主義主張が全く違う政党や労働組合、韓国、北朝鮮関係の団体の人達とも手を伸ばすなど止めること。(心ある民主党議員も与党になり政務三役になって、森本さんの指摘する日本と民主党の惨状から多くのことを学んできたはずです。)
・森本さんや佐野さんの言う長期的な視野に立った理念を持ち、政策で反対党と競う政党になって欲しいし、その積りになれば出来る力もついて来始めたと思います。
 これからの民主党の中心は、鳩山、菅、小沢の各氏などのベテランではなくて、若手政治家が中心となるべきだと思います。
 選挙で大敗の反省もないように見える「みんなでやろうぜ」をスローガンにする谷垣さんを総裁に選んだ自民党、それでも若返りの進んだ自民党と、民主党のどちらを選ぶかは別として、国民の選択の余地が増えるのは良いことで、この意味でも民主党の若手議員は頑張って貰いたいと思います。す。

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