普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党と民主党の動き

2007-08-08 13:07:47 | 政策、社会情勢

<<大混乱の自民党>>
昨日の読売新聞の自民代議士会などで「安倍批判」続出 
によると、
 自民党で7日に開かれた地域ブロック別の国会議員懇談会や代議士会で、中谷元・元防衛長官、村上誠一郎・元行政改革相、小坂憲次政調副会長(津島派)や石破茂・元防衛長官などから安倍首相の参院選惨敗の責任を指摘する意見が相次いだ。
 谷垣派は7日夕、都内で会合を開き、今後の対応を協議した。冒頭には、首相を厳しく批判している加藤紘一・元幹事長も出席した。谷垣派の幹部からは「次の内閣改造で入閣を打診されても断る」という声も出ており、同派は「反安倍色」を強めつつある。
そうた゛。

この状況を見ると、大敗を受けて自民陣営総崩れの状態だ。
今の状態で千軍万馬の小沢さん率いる民主党に立ち向かって行けるのだろうか。
もっともあるテレビでは、こう言う意見が公けに出したのは良い事だと言うコメンテーターもいるが。

然し、今ころこれだけはっきり言うのなら、前回の会期中に、明らかに目の前の選挙に不利になる事が判っている、安倍さんの赤城さんに対する処遇強引な国会運営に何故強く進言出来なかったのか。

小選挙区制になって強くなったと言われる総裁や幹事長がそんなに怖かったのだろうか。

選挙前から自民党が不利と判っているとき、安倍さんは選挙結果如何に関わらず続投を決めていた。
その時は選挙を前にして誰も表立って批判しなかったのは判る。

しかし、昨日の安倍さん批判のなかで、誰かが言った。
選挙の時は「小沢さんをとるか安倍を取るか」と安倍さんが言った。
そして国民は小沢さんを選んだ。
安倍さんでは駄目だと言う国民の意思の意志に従って退陣すべきだ。

テレビなどで聞く発言そのままでベテランの政治家の言う事ではないと思う。

私も敗戦の兆候がはっきりし出した選挙戦中に安倍さんの、「小沢さんを取るか私をを取るか」と聞いて、安倍さんが敗戦後の処理を考えているのか、それともまだ挽回の余地があると思っていたのかと不思議に思った。

岡目八目とはいえ素人でも判る明らかな失言を、選挙では本職の自民党のベテランが何故早く気付いて、そんな発言を止めさせなかったのか
それもこれも自民党の体質なのか、それとも私がいつも言う半世紀に渡る一党支配に狎れた脇の甘さから来ているのか知らない。

いずれにしても、安倍さんは続投を宣言した。
その安倍さんを圧倒的多数で総裁に決めたのは自民党員自身の責任は逃れられない。
その責任から言っても、自党や自分のためにも、安倍さんの下で最強の挙党一致内閣を作るしかない。
そして、安倍さんの失敗の原因を研究して、新しい政策や運営方針で出直すしかない。

読売が報道するように、「次の内閣改造で入閣を打診されても断る」と言う様な発言をさせた派閥の領袖は、安倍さん以後の総裁選に出でも、絶対に党員から支持されないことは覚悟しているのだろうか。

自民党にとっての唯一の救いは、世論調査が示す様に、民主党の大勝は一時的かつ脆いものだ。
ここでガタガタに崩れるか、反撃するかは自民党にとって正念場だと思う。

<<勢いに乗る民主党>>
一方の民主党は大勝で勢いづいていて、小沢さんのもとでさらに攻勢を強めようとしている。

然しその民主党にも昨日のブログで書いたように、問題がある。
中でも小沢さんの考え方だ。
読売によれば、
彼は民主党の両院議員総会で「与野党が談合して足して2で割ると言うのは、古き良き時代の手法だったかも知れないが、国民の要請はそういうやり方ではない」と述べ、対決姿勢を明らかにしたそうだ。

私は彼は明らかに民意を誤って解釈していると思う。
今回の大勝利は多くのマスコミ、掲示板、ブログで言われる様に、年金問題の神風、安倍さんの数々の政治上の不手際などの敵失により転がり込んできたものだ。
自民党にお灸を据えるという国民の意志の現れて言う人も多い。

民意は頼り無い民主党に多数を与えた。
それは選挙前の自民党の暴走を防ぐために、自民、民主が対等な立場で、競う所は競うが、協力すべきときは協力することを期待しているのだと思う。

読売の世論調査では
国民が望む優先的な課題として、
社会保障制度改革  65.4%
景気・雇用対策     51.7%
税制改革・消費税   33.9%
所得など格差の問題 32.7%

を望んでいる。
皆目の前に差し迫った問題ばかりだ。

このような国民の願いを無視して自民党との対決ばかり重視して、上記のような問題解決のための国会の審議を遅らせていては、自民党にお灸を据えることで上がった民主党の支持率が一気に低下することは眼に見えている。

8月8日付けの読売社説の民主党議長 参院の活性化か、政治の混乱か
では、
 
民主党は参院で、積極的に議員立法に取り組む方針だ。
 だが、与党の賛成を得られない限り、法案は衆院で否決され、廃案になってしまう。否決を前提に、与党との姿勢の違いをアピールするのが狙いなら、政府・与党を揺さぶるための党利党略との批判を免れない。
 自ら提出した法案の成立を目指すなら、民主党から与党に修正協議を申し入れることがあっていい。
 テロ対策特別措置法の延長問題では、民主党の菅代表代行や前原誠司・前代表から、与党との協議に前向きな発言が相次いだ。テロ対策や日米同盟の重要性を意識したのだろう。そうであれば、与党との合意点を真剣に探るべきだ。
 民主党は、重要政策を着実に推進し、「政権担当能力がない」との疑念を払拭しない限り、政権は見えて来ない。
と小沢さんの党利党略見え見えの政治姿勢を心配している。

小沢さんの対決の当面の目標はテロ対策特別措置法の延長問題のようだが、読売の社説にあるように、自民党との協議の動きもある一方、今朝の報道でも彼ははっきりとテロ特措法反対を表明しているので、彼の本音がどうか判らない。

いずれにしても小沢さん率いる民主党が自民との対決ばかりに力を入れて、道を誤らないようにして貰いたい。
国民は恐らく期待20~40%、心配60~80%の気持ちで、民主党に政権担当能力が本当にあるかどうか見極めを付けよう としているのだから。

参照:
 カテゴリー → 安倍内閣
 カテゴリー → 民主党

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