普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

中学校教師への手紙(12)[忙しい小中学校の先生]

2006-08-13 14:38:48 | 教育問題

<手書き、ガリ版時代と今>

戦前のころ、技術者の端くれにいた私達にとって、絶対に不可欠な技術文献は大変でした。その頃はコピーの機械がなかったので、手書きによる筆写する他ありませんでした。
複数の書類を作る時は、ガリ版を切り、謄写版に掛けるので大変でした。

<<事務の機械化の今、何故教師が忙しいのか>>

これは当時の学校でも同じでしたでしょう。

現在では、コピー機械に加えて、パソコンの発達で、事務処理能力は昔に比べて何十倍か何百倍に達していると思います。

そして、昔も今も小中学校の一クラスの定員は変わらぬか、減っており、先生の数も昔と同じか、多くなっていると思います。

それでもなお、先生方が何故忙しいのか、考えて見ました。

1.昔より、個性を伸ばす教育のほうが遥かに手間がかかり、その割りに眼に見える成果を得るのが難しい。

科目の内容によっては画一的な教育方法でも良い時もあるような気がします

2.家庭での最低の躾けも出来てない生徒を、飽きさせないように、カリキュラムに 変化を持たせるとか、授業中に雑談をする生徒に話しを聞いて貰うために、先生は昔なら考えられもしない苦労を先生をする。

家庭の躾けの出来てない子が増える現実に対応して、学年に応じた躾け教育をするほうが、結局は教師の手間を省けることもあるような気がします。

3.九九の暗記、逆上がりの練習のように、最後は生徒自身の努力に待たねばならないようなことを、面白く生徒にに飽きさせないようにするために余計な労力がかかる。

この忍耐を要することを生徒に敢えて強制的にやらせるのも、今の生徒の傾向から見れば、それなりの意味もあること思います。

そして、先生にかかる労力やストレスが削減される筈です。

4.次の理由で、コピー機やコンピューター導入にによる、昔より大幅の事務量の減少を相殺する事務量が増えてきた。

(1)日教組に属する教師の自分勝手なやり方を抑える管理方法としての、カリキュラ ムなどの教案や報告等の提出等の事務量が増えてきた。

校長や教頭など幹部の教師と一般教師の意見の統一が出来ており、特定思想を持つ教師やその団体の介入がなければ、これらのレポートの多くは簡単にするか省略出来ると思います。

(2)テストの問題、カリキュラムなど教育関係書類の教師間の共有等の、事務の合理化が殆ど進まなかった。

この問題はあるいは昔からの問題だと思いますが、一般会社では、小集団活動による、改善活動が大きな効果が上がっているのに、どうして学校ではその活動が行われなかったのでしょうか。

昔の会社でもあったように、労働者対資本家、管理する側とされる側の対立をそのまま学校に持ち込んだ(或いはまだ持ち込んでいる)のではないでしょうか。

(3)教室での徘徊、荒廃、問題の生徒の対応

2.と同じように徹底した躾け教育が必要だと思います。

学校と一般の会社の差を考えてみますと、いかに学校が閉鎖社会であり、独自の論理や考え方がまかり通っているのではないでしょうか。

学校関係者がもっと外に眼を向けること。その為に、教師希望者を必ず、また時々一般の会社に派遣し実習させると驚くような効 果が上がると思います。

参照毎週日曜日,July 11,13,20 投稿