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うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

結局、何を食べたのか

2012-10-11 21:41:11 | 農・食・医・環境
アメリカのフロリダの爬虫類専門店が主催したゴキブリ大食いコンテストで死者が出たようですね。サンスポ記事では「ゴキブリ約30匹、ミミズ約30匹、ヤスデ約100匹」を食べたとあります(記事)。

しかし、CNNのページにはゴキブリとゴミムシダマシ科の幼虫が映っています(記事)。「ミミズ」は"worm"の誤訳なんじゃないかと思い、元のソースを探しました。

主催したBen Siegel ReptilesのFacebookに大会案内があります(Facebook)。
そこには
“Eat the most crickets, win a male lesser. Eat the most superworms, win a female pastel. Eat the most hornworms, win a female orange belly. Eat the most discoid roaches, win a female graphite sired ivory!”
とあります。

部門は4部門。
cricket(コオロギ)の部、superworm(日本ではジャイアントミールワームなどとも呼ばれ、通常はツヤケシオオゴミムシダマシの幼虫)の部、hornworm(角があるイモムシということで、スズメガの仲間の幼虫)の部、discoid roach(通常はコガタドクロゴキブリという和名を与えられているBlaberus discoidalisのこと)の部です。

サンスポには「ミミズの部」なんて書いてありますが、そんなものはないですね。そして「ヤスデ」ってのも怪しいです。向こうの記事の中で何を食べたかが書いてあるものを探してみます。
いろんなところに記述がありますが、Miami Heraldの記事が元になっているようで、"ate more than 60 grams of meal worms, 35 three-inch-long “super worms” and part of a bucket full of discoid roaches"とあります(記事)。60gのミールワーム(チャイロコメノゴミムシダマシの幼虫)、35頭のジャイアントミールワーム、バケツいっぱいのゴキブリの一部、ってことです。
いろんな記事を総合すると、出場したのは、出場者多数のためにもうけられたミールワームを食べる予選ラウンド、ジャイアントミールワームの部、ゴキブリの部のようですね(記事1記事2記事3)。やっぱりヤスデとは書いてないです。
Googleニュースなんかでこれについてのニュースの中で"millipede"と書いているものがあるか探しても見つからないです。ソース不明の個人のブログのようなものではいくつか出てきましたが(記事)、こういうのには出場したはずのジャイアントミールワームの部について書いてないので信頼性は極めて低いです。サンスポ記事中の「約30匹、約30匹、約100匹」というのも向こうの新聞の中では探せないです。これもソース不明の個人ブログみたいなのでは見つけることができますが。
最初、「ミミズ」というのは"worm"の誤訳じゃないかと思いましたが、こういったネタブログを真に受けたのかもしれませんね。

とういうことで、ミミズとヤスデを食べたという話の裏はとれず、また大会案内を読んでもミミズとヤスデを使ったような感じはないので、ミールワーム、ジャイアントミールワーム、ゴキブリを食べたんじゃないかという気がします。ちなみに本人が自分のFacebookにsuperwormと言ってhornwormの写真を投稿しているみたいですが、ジャイアントミールワームの部に一緒に出た人のコメントがありますから、正しくはジャイアントミールワームの部なのでしょう。
サンスポ記事中に「あんなものをこれだけ食べれば、とうてい無事ではいられないような気がしますが…。」と書いていますが、それは単なる思い込みです。一部の地域を除き虫を生食する習慣は日本には残っていませんから、気持ち悪く感じるのは確かですが、気持ち悪いかどうかと食べて無事かどうかは関係ありません。タコの踊り食いなんかを、信じられない、あんなものを食べて大丈夫なんだろうか、と気分的には思う人も世界にはいるでしょう。

追加:youtubeで、食べている姿が見られますが、スズメガの幼虫を食べています。ジャイアントミールワームの部ではなく、スズメガ幼虫の部に出た(もしくはジャイアントミールワームの部だけではなく、スズメガ幼虫の部にも出た)ようです。

ロンシャンウィークエンド

2012-10-09 00:03:01 | 競馬日記
ロンシャンウィークエンドの重賞を一つずつ振り返ります。

ショードネイ賞(GII)はCacique産駒Canticumが勝ちました。重賞初勝利です。K・アブドゥラー氏のオーナーブリーディングホースです。Nijinsky 5 x 3系列ぐるみの迫力が素晴らしいですね。

ダニエルウィルデンシュタイン賞(GII)はAnabaa Blue産駒Zinabaaが勝ちました。重賞3勝目です。Anabaa BlueはAllegrettaの牝系の仏ダービー馬で(2着はチチカステナンゴ)、種牡馬として期待しているのですが、まだGI馬は出していないようですね。

ドラール賞(GII)はCirrus des Aiglesが勝ちました。この馬にとっては相手が軽すぎて9馬身差の圧勝になりました。既にGIを3勝しており、凱旋門賞の方に出ていてもいいはずなのですが、薬物検査で失格になった影響で間が空きました。次走、チャンピオンSでFrankelと激突する予定。

ロワイヤリュー賞(GII)はアガカーン殿下のDalkalaが勝ちました。クレオパトル賞を3戦無敗で制して仏オークスの有力馬の1頭になりましたが、5着に破れました。

短距離戦アベイドロンシャン賞はWizz Kidが勝ちました。重賞は3勝目。父Whipperはモルニー賞、ジャックルマロワ賞、モーリスドゲスト賞を勝ったスプリンターマイラーで、Wizz Kidと同じくコレ師の管理馬でした。WhipperはKingmamboの全弟Miesque's Sonの仔で母父Sadler's Wells、父Kingmambo×母父Sadler's Wellsのニックスのようなものでした。半妹Divine ProportionsはKingmambo産駒ですから、これと全く同じ配合になります。
Wizz Kidは母父ソヴィエトスター、祖母父Danzig産駒Nicholasで、Nereyevがその父母とともにクロス馬になり、Raise a Nativeのクロスも発生します。父よりはスピードよりでしょう。

2歳牝馬戦マルセルブサック賞はSilasolが勝ちました。先日亡くなったMonsun産駒です。曾祖母Brooklyn's Danceはクレオパトル賞のの勝ち馬。繁殖牝馬としても優秀で、産駒に重賞2勝、仏ダービー2着のProspect Park、重賞1勝、パリ大賞典2着のProspect Wells、そして今年の凱旋門賞馬Solemiaがいます。
Silasolの牝系は母父Gulch×祖母父Storm Catという累代交配で、アメリカンが豊富であり、ドイツ血統を含まないためにかなりのアウトクロスになっています。

2歳戦ジャンリュックラガルデール賞はOlympic Gloryが勝ちました。重賞3勝目。コヴェントリーSでNew Approach産駒の無敗馬Dawn Approachに破れたのが唯一の敗戦です。
Olympic Gloryは母父Alzaoで、その父のLyphard内Northern Dancer、Court Martialが系列ぐるみで、Hurry On、Ksarが生きていますから、もう少し距離は伸びても大丈夫だと思います。

牝馬戦オペラ賞はアガカーン殿下のRidasiynaが勝ちました。重賞2勝目。Motivator産駒です。母父はDarshaanで、父Sadler's Wells×母父Mill Reefのニックスです。Sadler's Wells系ですが、Charlottesvilleが効いているのがアガカーン色と言えるように思います。

さてさて凱旋門賞。人気薄でヴェルテメール兄弟のSolemiaが勝ちました。鞍上はもちろん専属のペリエ。Authorizedと似た血統構成で、Authorizedの凱旋門賞での敗因は入れ込みだったのですが(記事)、母内Tudor Minstrel、Court Martialが生きている分、中距離向きっぽいところがあり、Solemiaは母父Shirley Heightsですから凱旋門賞の血統表にふさわしいように思います。
Camelotは7着。落鉄や外傷があったようですね。
Sharetaは前に行くものと思い込んでいましたが、中団でしたね。馬場が合わなかったのでしょうか。
オルフェーヴルは後方から直線で外に出して、ものすごい脚を使って一旦先頭に立ちましたが、内にどんどんささって行きました。結局、内ラチ沿いまで行き、ゴール前で更にささったようで、スミヨンが追えなくなり、Solemiaに捕まってしまいました。馬場はHeavyでしたが、桁違いの脚を使ったのは確かで能力の高さは証明できたのですが、やっぱり勝たなければと思います。運不運の面かから言えば枠が内だったら、距離ロスが少なかった分、捕まらなかったのではないかと思います。騎乗の面からはスミヨンはオルフェーヴルが内にささることが頭に入っていたのか。まっすぐ走らせなければならない馬だということが頭にあれば捕まらなかったのではと思います。また、残り300mで先頭というのは少し早かったのではないか。ものすごい脚を使いましたし、着差もわずかでしたから、勝つ方法があったように感じてしまいます。

フォレ賞はGordon Lord Byronが勝ちました。父ByronはGreen Desert直仔の重賞2勝のスプリンター。産駒のGI勝利は初めてのようです。Gordon Lord ByronはDanzig 3 x 5の系列ぐるみ、Mr.Prospector 4 x 4 . 5中間断絶を持つスピード馬です。

超長距離戦カドラン賞はLomitas産駒Molly Maloneが勝ちました。母父がLaw Societyでステイヤー色が濃いです。曾祖母はMonsunの全妹。
Surumu 3 x 4、Tom Rolfe 4 x 5と2種類の単一クロスがあります。特にSurumuの方はドイツの特殊な血とメジャーな血を繋ぐのに役立っています。日本伝統の血になった例えばメジロマックイーンなんかがSurumuと同じような働きを持つようになることはあるのでしょうか。

Authorizedの復讐

2012-10-08 00:06:56 | 競馬日記
まだ結果しか知らないのですが、Solemiaが勝ったようですね。凱旋門賞で破れたダービー馬Authorizedのいとこです。

Authorizedは圧倒的1番人気に支持されましたが、10着と大敗しました。SolemiaはGII勝ちがあるだけで、12番人気。父Poligloteはラムタラ世代でクリテリウムドサンクルーを勝っています。その後、仏ダービーでは2歳チャンピオンCeltic Swingの2着、サンクルー大賞典でエリシオの3着などがありましたが、大きなところは勝てませんでした。
母父はShirley Heightsで、父Sadler's Wells×母父Mill Reefのニックスであり、Authorizedと同様、Val de Loirのクロスがありますから、成功例のある配合だったと言えるでしょう。

また後ほど振り返ります。

凱旋門賞枠順確定

2012-10-05 22:06:32 | 競馬日記
凱旋門賞の枠順が決まりましたね(Card)。
DanedreamSnow FairyNathanielと有力どころの回避があったのが残念ですが、18頭と頭数だけは揃いました。セントレジャーのときのように1頭ずつ見て行こうかと思いましたが、ちょっと心が折れました。有力どころだけで。

内枠有利と言われる中、オルフェーヴルはよりによって大外に行きましたね。ただし、頭数が多いので中の方だとごちゃごちゃっとして不利を受けることもあるかもしれません。スタート直後の不利の可能性は低い枠ですから、注意しなければならないことが一つ減ったと考えれば悪くないかもしれません。馬場はどうやらソフトな状態で当日を迎えそうです。極端じゃなければ問題ないでしょうし、極端な道悪でもハナから駄目ということはなく、やってみないことには分からないと思います。

Camelotは5番。悪くないところに入ったのではないでしょうか。主戦ジョセフはなんと56kgで乗れないということで(そんなに体重が重いとは)、ピンチヒッターはなんとフランキー。問題はセントレジャーからの参戦というところでしょう。また、ソフトな馬場より硬い方が合うと思います。

私の応援するSharetaは11番。外目ですが、まあいいでしょう。前の方に行くのは分かっていますが、逃げるのか、番手か。アヴェンティーノなんかもいますから、こういうのを先に行かせるでしょうか。

仏ダービー馬Saonoisは2番。いいですね。経済コースでじっくり脚を貯めてあとは弾けるかどうか。

Nathaniel全妹の愛オークス馬Great Heavensは不気味です。愛オークスの馬場状態はSoftでしたから、道悪歓迎でしょう。

Meandreはフォワ賞ではオルフェーヴルより前哨戦らしいレースでした。侮れません。


道悪の凱旋門賞でステイゴールド産駒ナカヤマフェスタが2着に来ましたから、オルフェーヴルも問題ないと思います。あとはスミヨンがどれだけやる気になっているか。

ロードカナロア

2012-10-04 20:32:47 | 競馬日記
スプリンターズSはロードカナロアが勝ちましたね。

Alibhaiクロスを内包するGraustark = His Majesty 6 x 4のスタミナ、父方Mill Reefと母方のSecretariat = Syrian Seaの全姉弟クロスとのNasrullahとPrincequilloのスピード・スタミナなど、非常に見るべき点があるいい配合だと思います。と書くと、スタミナが十分に生きているように感じて距離は持ちそうに思います。

違う見方をすると、Alibhaiクロスを内包するGraustark = His Majesty 6 x 4の力強さはダートでも生きることが多く(Graustark 6 x 4を持つキングカメハメハ産駒の重賞勝ち馬は他にヒラボクキングハタノヴァンクールでどちらもダートの重賞勝ち馬)、ディフェンディングチャンピオンで今年も2着だったカレンチャンもダート向き種牡馬クロフネ産駒でフラムドパシオンと同じ父クロフネ×母父トニービン。こういったダートに向きそうな力強い血がスプリント力の方に転換されるケースも見られる、ということもできます。
そしてじゃあなぜ芝馬だったのかという点を考えると、やっぱり父方Mill Reefと母方のSecretariat = Syrian Seaの呼応じゃないかという気がします。

レディブラッサム産駒の他の活躍馬と言えばロードバリオス。6勝を挙げており、内訳は芝で5勝、ダートで1勝。勝った距離は芝では1,400と1,600m、ダートでは1,400m。ブライアンズタイム産駒。
キングカメハメハより更にダート向きなブライアンズタイム産駒で、Graustark = His Majesty 3 x 4、Eight Thirty 5 x 7で、Secretariat = Syrian Sea内はNasrullahのみですから、ロードカナロアより更にダート指向と言えるように思いますが、ダート馬と言えるほどではありません。

レディブラッサムの他の産駒ではアグネスタキオン産駒ロードガルーダが芝1,400mで1勝、ネオユニヴァース産駒アウトシャインが芝1,500mで1勝、ワイルドラッシュ産駒レディブルームが地方のダート1,400mで1勝。さすがにワイルドラッシュ産駒はダートで勝っていますが、全体的には芝の短いところ指向の強い繁殖牝馬ですね。
あまりこじつけて解釈しすぎるとご都合主義が過ぎると言われそうなので、もやっと理解するくらいでいいんじゃないかと思います。