うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

世界陸上その3

2007-09-03 21:13:27 | 日記
男子200mは3人が一次予選を通過する健闘でしたが、期待の末續慎吾を含む全員が二次予選で敗退しました。日本選手団のコンディショニングは全体的にまずかったです。
結局タイソン・ゲイが100mとの2冠を達成しました。両脚に痛いところを抱えていたようですが、それを感じさせませんでした。4x400mリレーを加えて今大会3冠です。

女子800mはあのムトラが最後の直線で故障しました。時代が終わったのかなと思います。ムトラのライバルで私のお気に入りの選手だったキロットもかなり前にトラックを去りましたし、寂しく感じます。

女子400mでは丹野麻美が一次予選を通過しました。日本の女子短距離陣は非常にレベルが低いので、この程度でも歴史的快挙と言っていいでしょう。

女子5000mでは福士加代子が計算通りの走りで予選を通過しました。ラストのスプリント勝負では絶対にかなわないですから、レースを引っ張って先頭集団の人数を減らして、要するにタイム勝負で5位以内に入るのがまず第一のプランだったでしょう。第二のプランとしては組のタイムを上げることによってプラスで拾われることだったでしょう。最後バテて5位以内には入れませんでしたが、きっちりプラスで拾われました。
決勝では先頭に立って引っ張る積極的なレースでしたが、後ろについている選手があまりにも楽でした。3000mまでは可愛がってやろう、って感じで、3000m直前から一気に行かれました。結果、予選通過順位と同じ14位でした。
トラック種目は本当に厳しいです。今思えば千葉真子はよく10000mで銅メダルを取れました。キャラがあんなのだから偉大さが伝わりませんが、10000mとマラソンで銅メダルを持っているというのは恐るべきことです。マラソンでメダルを取る人は日本ではたくさんいますが、オリンピック、世界陸上でのトラック種目のメダルは女子では人見絹枝さん(1928年アムステルダムオリンピック銀メダル)と千葉ちゃん(1997年世界陸上アテネ大会)の二人だけです。女子マラソンではオリンピック、世界陸上で金メダルを2個ずつ取っていますので、日本人女子にとってはマラソンで金メダルを取るよりトラック種目でメダルを取ることの方が難しいです。
(余談:千葉ちゃんの高校時代、後輩が千葉ちゃんのファンでスタンドからよく応援していました(ついでに私まで)。千葉は高校時代から速かったですが、ずば抜けた選手という印象はありませんでした。その後のあるとき、旭化成に千葉というすごい選手がいる、って話を聞き、誰のことだろうと思いました。)

男子5000mでは日本の二人は両方とも予選落ち。力不足です。
男子5000m決勝はペースが遅すぎました。1500mのチャンピオンが2冠を達成するのにもってこいの展開になりました。5000mが本職の選手にとっては不本意なレースだったでしょう。

女子200mは面白かったです。アリソン・フェリックスの一つ外に100mの王者ベロニカ・キャンベル、その一つ外にサンヤ・リチャーズ。ベロニカが前半から飛ばしてサンヤを飲み込み、飲み込まれたサンヤはバタバタになりました。アリソンは前半はベロニカに前に出られましたが、余裕を持って直線で抜きました。アリソンが力めばベロニカのものだったのですが、リラックスした走りを見せました。そしてジャヤシンゲがベテランらしく3着を確保。
レースは面白かったですが、アリソンとサンヤに焦点を絞ったテレビ放送で、アリソン、ベロニカの一騎打ちと見ていた私は納得が行きませんでした。アリソンは二つのリレーでも金を取って3冠でしたが、4x100mはあまりいい走りではありませんでした。サンヤはマイルリレーでも2006年年間最優秀選手賞に選ばれた実力を発揮したとは言い難かったです。ベロニカは4x100mでもすごかったです。アメリカチームから離された2番手でバトンを受けたものの、アメリカチームのアンカーで100m、200mともに4着のトーリ・エドワーズを一気に追いつめました。

男子400mはジェレミー・ウォリナーが43秒台前半に突入する好タイムで快勝しました。マイケル・ジョンソンの世界記録にまた一歩近付きました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿