本の整理が続いている。蔵書が本棚に収まりきらないことが確定してからというもの、不要な書類をかたっぱしからシュレッダーにかけて涙ぐましい収納スペースの確保を試みたが焼け石に水、資源ゴミとして捨てることを決定した数百冊の本とは別に、依然として2000冊ばかりの本が空しく床に積み上げられたままだ。これから売るか捨てるか、本の命運・選別を進めてゆかざるを得ない。
掃除機で大雑把に埃を吸わせては、「クイックル」を使って丁寧に1冊ずつ埃を取り除いてゆく。学生時代から愛用してきたスチール製の本棚に並べた本は埃まみれなのだ。その埃まみれの本のなかに懐かしい表題と作者を見止めるとついページをめくってみたいような衝動を覚える。が、めくらない。黙々と整理に勤しむばかりである。そんなことをしていたら整理に時間がかかって仕方がない。衝動を意志の力でかみ殺す。
経済・経営・法律・保険関係の本が多いのではないかと思っていた。ところが意外に少ない。意外に少ないのではないかと思っていた思想・哲学関係が啓蒙書を含めるとかなりの量に達していることが明らかになった。岩波の黄色帯以外は殆どないと思っていた日本の古典文学関係が小学館の日本古典文学全集をはじめとしてけっこう揃っていることに気がついたのだ。近松・西鶴・謡曲から古今集・新古今集・平家物語・今昔物語あたりまではあの世に行くまでには読み終えておきたい。
「THE PILLOW BOOK OF SEISHONAGON」早い話が「枕草子」だ。どこでいつ買ったのか全く記憶にないが、スチール製の本棚の隅から出てきた。そういえば「THE IZU DANCER」から「THE KORAN」(コーラン)まで英語のペーパーバックが200冊ばかりある。受験勉強とは関係なく、確か松山に住んでいた頃「EAST OF EDEN」というハードカバーの洋書を初めて買った。ジェームス・ディーンの「エデンの東」の原作である。以降は予算の都合によってペーパーバックの「MOBY DICK」か「SYOUGUN」(将軍)、つい最近「エデンの東」を書いたスタインベックの「THE GRAPES of WRATH」(「怒りの葡萄」)を買った。通読中である。確かヘンリー・フォンダ主演で映画化されている。(こっちもCDで鑑賞してみる予定だ。「SHOUGUN」は映画で見ても、英文で読んでも、和訳で読んでもどうしようもなくつまらない作品であった。)
同世代の沢木耕太郎はよく読んだ。テレビレポーター並みの解りやすさが良かった。守備範囲も意外に広い。知的好奇心をそそられてつい買ってしまい読んだ後になって少々後悔する立花隆。ご両名の著作への関心は薄くなったようだ。同じノンフィクション?系ならば、「日本の名著」の「水戸学」「藤田東湖」あたりから日本の思想の門を叩いてみようと思う。歴史によって検証済みなのであるから、現在進行形の皆さんのノンフィクション、あるいはドキュメントよりも遥かにエキサイティングであろう。きっと蔵書は生きているうちには読み切れない。だから、これからは(これからも)読む本を選ばなくてはならない。
掃除機で大雑把に埃を吸わせては、「クイックル」を使って丁寧に1冊ずつ埃を取り除いてゆく。学生時代から愛用してきたスチール製の本棚に並べた本は埃まみれなのだ。その埃まみれの本のなかに懐かしい表題と作者を見止めるとついページをめくってみたいような衝動を覚える。が、めくらない。黙々と整理に勤しむばかりである。そんなことをしていたら整理に時間がかかって仕方がない。衝動を意志の力でかみ殺す。
経済・経営・法律・保険関係の本が多いのではないかと思っていた。ところが意外に少ない。意外に少ないのではないかと思っていた思想・哲学関係が啓蒙書を含めるとかなりの量に達していることが明らかになった。岩波の黄色帯以外は殆どないと思っていた日本の古典文学関係が小学館の日本古典文学全集をはじめとしてけっこう揃っていることに気がついたのだ。近松・西鶴・謡曲から古今集・新古今集・平家物語・今昔物語あたりまではあの世に行くまでには読み終えておきたい。
「THE PILLOW BOOK OF SEISHONAGON」早い話が「枕草子」だ。どこでいつ買ったのか全く記憶にないが、スチール製の本棚の隅から出てきた。そういえば「THE IZU DANCER」から「THE KORAN」(コーラン)まで英語のペーパーバックが200冊ばかりある。受験勉強とは関係なく、確か松山に住んでいた頃「EAST OF EDEN」というハードカバーの洋書を初めて買った。ジェームス・ディーンの「エデンの東」の原作である。以降は予算の都合によってペーパーバックの「MOBY DICK」か「SYOUGUN」(将軍)、つい最近「エデンの東」を書いたスタインベックの「THE GRAPES of WRATH」(「怒りの葡萄」)を買った。通読中である。確かヘンリー・フォンダ主演で映画化されている。(こっちもCDで鑑賞してみる予定だ。「SHOUGUN」は映画で見ても、英文で読んでも、和訳で読んでもどうしようもなくつまらない作品であった。)
同世代の沢木耕太郎はよく読んだ。テレビレポーター並みの解りやすさが良かった。守備範囲も意外に広い。知的好奇心をそそられてつい買ってしまい読んだ後になって少々後悔する立花隆。ご両名の著作への関心は薄くなったようだ。同じノンフィクション?系ならば、「日本の名著」の「水戸学」「藤田東湖」あたりから日本の思想の門を叩いてみようと思う。歴史によって検証済みなのであるから、現在進行形の皆さんのノンフィクション、あるいはドキュメントよりも遥かにエキサイティングであろう。きっと蔵書は生きているうちには読み切れない。だから、これからは(これからも)読む本を選ばなくてはならない。
それしか、蔵書整理の道はない。
開店すれば、私は「石川啄木全集」や「梶井基次郎全集」など、今後読む予定のない本を持ち込みたい。