旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

風姿花伝

2007年03月13日 13時36分29秒 | Weblog
事態が好転し始める予感とでもいうのだろうか、ようやく周りの反応に善意を感じることができるようになった。先日の釣りがよかったようだ。まる一日釣りに興じたおかげで胸の芯に抱えていた重いものが吹っ飛んだ。事態は本人が思いつめていたほど悲観的ではない。悲観的にせしめたのはこちらの焦りであったことに気づいた。

馴染みの古本屋で、新潮日本古典集成「世阿弥芸術論集」を買った。「風姿花伝」にとどまらず、「至花道」「花鏡」「九位」の一字一句が身に沁みる。

「風姿花伝」の年来稽古条々に従えば、「能は下がらねども、力なく、やうやう年たけゆけば、身の花も、よそ見の花も失せるなり。・・・さきほどの人も、直面の申楽は、年寄りては見られぬものなり。さるほどにこの一方は欠けたり。」という年齢に達したということになる。