※ ゲルの中でくつろぐN。
クリック♪
午前中からドライブ。
久しぶりで 草山温泉 へ行く事になった。
途中、TOHBUでおかきとクッキーとお茶を購入。
クルマから出ると相変わらずの暑さでウンザリする
12Rを走り、丹波猪村、渓谷の森公園、後川(しつがわ)と抜け、弥十郎ヶ嶽登山道入り口を通り過ぎる。
稲刈り後の、散髪仕立てのようにサッパリとした田んぼや畑のあぜに、真っ赤なヒガンバナが群れなして咲いている。
クルマを降りてつくづく眺めるが、どうもこの花は好きになれない。
色といいカタチといい、全てが受け付けないのだ。
Nはフシギそうに 「何で?」 と言うが、これをブキミに感じない人のほうが解からない。
途中、畑の中に石碑が見えたので停車する。
小さなコスモス畑を横切って近寄ると、‘博多山門人 若勇太助 昭和三年立之’ と書かれていた。
意味は不明。
すぐそばには、小さな六地蔵が穏やかな微笑を浮かべて佇んでいる。
とつぜん強い風が吹いたかと思うと、辺り一面に咲いたヒメジョオンのような花が、フワフワとした白い綿毛を吹雪のように舞い散らした。
(花粉症の人が見たら卒倒しそうな光景だろうな)
間もなく馬渡橋に差しかかり、風景を撮りにNが車を降りる。
「どうしたの? 一緒に降りへんの?」
実は先ほどからずっとトイレを我慢していて、もう降りる気力も失せていたのだ。
「ここやったら見えないし大丈夫やで! 降りてみ」
本当はイヤだったが尿意には勝てず。
川の横の、黒々と熟したヨウシュヤマゴボウの茂みの陰で用を足した
11時半に草山温泉へ到着。
なつかしい金色の観音様も健在だ。
お腹が空いたのでまずは腹ごしらえ。
以前にも利用したことのある モンゴルの里 へ入る。
ゲルへ入った途端、鮮やかな赤の世界が広がる。
ランチが無かったので、きょうはアラカルトで注文。
●ラムくし揚げ(ラム肉のくし揚げシシカバブー)
●オルゴサラダ(旬菜盛り合わせ)
●ヘールスンボーグ(モンゴル手焼きパン 岩塩味)
●モンゴル式ピザ」
●オルゴ茶(中国雲南省のプーアル茶に似たお茶)
どれも食べやすく美味しいが、モンゴルの手焼きパンというのが特に気に入った。
パリパリと歯ざわりのよいパイのような食感で風味も良い。
モンゴル式ピザは、こんがりとキツネ色に焼けたパイ生地の中にドロリとした熱々の具がタップリと入っていて、これまたオイシイ。
ラムくし揚げは、小さくカットされたラム肉が串に刺されたままフリッター状に揚げられており、甘辛いソースがたっぷりかかっていて食べやすい。
もちろんラムの臭みなどは全くなく、おかわりしたいほどの美味しさだった。
食べ終わる頃になると、頭にバンダナを巻いたお店の奥さん(若くて可愛い)がテーブルへやってきた。
Nのほうを向いて、「あの、何か研究をされていらっしゃる方ですか?」
「エ?」
「いえ、なんかそういう風に見えたので・・・普通の人では無いような気がして。 何かの先生じゃないですか?」
将棋の棋士だと言うと、「えーーーっ?!」 とビックリされる。
先ほど、ゲルの中の本棚に将棋の本が何冊かあったのを思い出し、「誰か将棋をされるのですか?」 と聞くと、子供さん用のものだとの事。
「あれ? モンゴルは モンゴル将棋 じゃないんですか?」 とN。
「いえ、ウチの子は日本の将棋をやってたんですよ」
篠山でたまたま習う機会があったのがキッカケらしい。
「これがモンゴルの将棋です」
奥さんが大きな革張りの箱を抱えてきた。
フタを開くと、中にはウマだのトラだのラクダだの兵隊さんだのの人形(駒)がギッシリと詰まっていた。
(キャア、可愛いな~♪)
どれもツヤツヤとあめ色に輝く立派なものだ。
「王様はどれ?」
「この馬に乗ってるのが多分そうやろうな」
「この兵隊さんは?」
「それは歩やろう」
向こうでは全員モンゴル将棋をするのですかと聞くと、あれは冬にするものなのだとの事。
モンゴルの冬は何も出来ないので、このモンゴル将棋や、羊のくるぶしを集めたもので遊んだりするらしい。
「モンゴルの子供達は馬乗りが上手というけど、本当にみんな乗れるんですか?」
「乗れますよ。 みんな2,3歳の頃から乗っているけど、4歳くらいからから本格的に練習しだして、7歳までには一人前に乗りこなせるようになるんです」
これは女の子も一緒だそうだ。
その後、家庭や子育ての話しに花が咲く。
モンゴルは大家族制度なので、子ども達は親兄弟、お祖父さんお祖母さんの他、親戚じゅうの人たちの中で育つ。
「みんな厳しいですよ。 日本と違い、子供だからと言ってチヤホヤしたりする事はありません。 特に、お祖父さんお祖母さん、親の言うことは絶対です。学校の先生なんかほんとコワイですよー!」
しかしよく聞いてみると、大人達は普段からみな深い愛情で子供を見ているため、怒る時にもピシャッと的を得た、実に的確な怒り方をするそうだ。
「だから叱られる子供たちの側も非常に受け入れやすく、さっと理解できるんですよ」
日本だと、例えば学校でのケンカや兄弟同士のケンカの時など、「A君も悪いけどB君も悪い。 どっちもオアイコや」 で、白黒つけず安易にまとめるパターンが多いが、向こうでは決してそういう終わらせ方はしない。
良し悪しの問題は別として、日本の子育てと雲泥の差があることは間違い無さそうだ。
2人のお子さんは今はモンゴルで暮らしており、その話しになるとやはりちょっと淋しそうだった。
他にもモンゴル語のむずかしさ(モンゴル語には母音が7つある)、モンゴルの人達には日本語がとても美しく聞こえるという事など。
他にも色々と話しに花が咲き、すっかり意気投合してしまった
ゲルを出て、すぐ目の前の温泉へ入る。
ここは以前に畠山(鎮)さんから教えてもらった温泉で、別名 ‘観音の湯’
お肌がツルツルになるので ‘美人の湯’ とも呼ばれるらしい。
きょうは露天が1人だったのでユックリと入る。
その後 福徳貴寺 へ立ち寄り、帰りは 『レストイン デカンショ』 で休憩。
Nは井戸水コーヒー、私はアイスレモンティーを注文。
きょうもエビフライは食べられず。
夜HIROへ行った時、新聞を取りに立ち上がったNがイスを引っくり返す。
バッターーーン!!とすごい音が響き渡り、イスのシート部分が抜けて吹っ飛んだ。
店員さんがあわてて走り寄る。
「どうもスイマセン・・・(Nは新聞を置きに行ったままなので、私が代わりに謝る)」
「いいえ、こちらこそ申し訳ございません。 大丈夫でしたか?」
「ハア・・・」
本当に、なんとガサツなNなのだろう!
腹が立ってしょうがなかった
おわり
クリック♪
午前中からドライブ。
久しぶりで 草山温泉 へ行く事になった。
途中、TOHBUでおかきとクッキーとお茶を購入。
クルマから出ると相変わらずの暑さでウンザリする
12Rを走り、丹波猪村、渓谷の森公園、後川(しつがわ)と抜け、弥十郎ヶ嶽登山道入り口を通り過ぎる。
稲刈り後の、散髪仕立てのようにサッパリとした田んぼや畑のあぜに、真っ赤なヒガンバナが群れなして咲いている。
クルマを降りてつくづく眺めるが、どうもこの花は好きになれない。
色といいカタチといい、全てが受け付けないのだ。
Nはフシギそうに 「何で?」 と言うが、これをブキミに感じない人のほうが解からない。
途中、畑の中に石碑が見えたので停車する。
小さなコスモス畑を横切って近寄ると、‘博多山門人 若勇太助 昭和三年立之’ と書かれていた。
意味は不明。
すぐそばには、小さな六地蔵が穏やかな微笑を浮かべて佇んでいる。
とつぜん強い風が吹いたかと思うと、辺り一面に咲いたヒメジョオンのような花が、フワフワとした白い綿毛を吹雪のように舞い散らした。
(花粉症の人が見たら卒倒しそうな光景だろうな)
間もなく馬渡橋に差しかかり、風景を撮りにNが車を降りる。
「どうしたの? 一緒に降りへんの?」
実は先ほどからずっとトイレを我慢していて、もう降りる気力も失せていたのだ。
「ここやったら見えないし大丈夫やで! 降りてみ」
本当はイヤだったが尿意には勝てず。
川の横の、黒々と熟したヨウシュヤマゴボウの茂みの陰で用を足した
11時半に草山温泉へ到着。
なつかしい金色の観音様も健在だ。
お腹が空いたのでまずは腹ごしらえ。
以前にも利用したことのある モンゴルの里 へ入る。
ゲルへ入った途端、鮮やかな赤の世界が広がる。
ランチが無かったので、きょうはアラカルトで注文。
●ラムくし揚げ(ラム肉のくし揚げシシカバブー)
●オルゴサラダ(旬菜盛り合わせ)
●ヘールスンボーグ(モンゴル手焼きパン 岩塩味)
●モンゴル式ピザ」
●オルゴ茶(中国雲南省のプーアル茶に似たお茶)
どれも食べやすく美味しいが、モンゴルの手焼きパンというのが特に気に入った。
パリパリと歯ざわりのよいパイのような食感で風味も良い。
モンゴル式ピザは、こんがりとキツネ色に焼けたパイ生地の中にドロリとした熱々の具がタップリと入っていて、これまたオイシイ。
ラムくし揚げは、小さくカットされたラム肉が串に刺されたままフリッター状に揚げられており、甘辛いソースがたっぷりかかっていて食べやすい。
もちろんラムの臭みなどは全くなく、おかわりしたいほどの美味しさだった。
食べ終わる頃になると、頭にバンダナを巻いたお店の奥さん(若くて可愛い)がテーブルへやってきた。
Nのほうを向いて、「あの、何か研究をされていらっしゃる方ですか?」
「エ?」
「いえ、なんかそういう風に見えたので・・・普通の人では無いような気がして。 何かの先生じゃないですか?」
将棋の棋士だと言うと、「えーーーっ?!」 とビックリされる。
先ほど、ゲルの中の本棚に将棋の本が何冊かあったのを思い出し、「誰か将棋をされるのですか?」 と聞くと、子供さん用のものだとの事。
「あれ? モンゴルは モンゴル将棋 じゃないんですか?」 とN。
「いえ、ウチの子は日本の将棋をやってたんですよ」
篠山でたまたま習う機会があったのがキッカケらしい。
「これがモンゴルの将棋です」
奥さんが大きな革張りの箱を抱えてきた。
フタを開くと、中にはウマだのトラだのラクダだの兵隊さんだのの人形(駒)がギッシリと詰まっていた。
(キャア、可愛いな~♪)
どれもツヤツヤとあめ色に輝く立派なものだ。
「王様はどれ?」
「この馬に乗ってるのが多分そうやろうな」
「この兵隊さんは?」
「それは歩やろう」
向こうでは全員モンゴル将棋をするのですかと聞くと、あれは冬にするものなのだとの事。
モンゴルの冬は何も出来ないので、このモンゴル将棋や、羊のくるぶしを集めたもので遊んだりするらしい。
「モンゴルの子供達は馬乗りが上手というけど、本当にみんな乗れるんですか?」
「乗れますよ。 みんな2,3歳の頃から乗っているけど、4歳くらいからから本格的に練習しだして、7歳までには一人前に乗りこなせるようになるんです」
これは女の子も一緒だそうだ。
その後、家庭や子育ての話しに花が咲く。
モンゴルは大家族制度なので、子ども達は親兄弟、お祖父さんお祖母さんの他、親戚じゅうの人たちの中で育つ。
「みんな厳しいですよ。 日本と違い、子供だからと言ってチヤホヤしたりする事はありません。 特に、お祖父さんお祖母さん、親の言うことは絶対です。学校の先生なんかほんとコワイですよー!」
しかしよく聞いてみると、大人達は普段からみな深い愛情で子供を見ているため、怒る時にもピシャッと的を得た、実に的確な怒り方をするそうだ。
「だから叱られる子供たちの側も非常に受け入れやすく、さっと理解できるんですよ」
日本だと、例えば学校でのケンカや兄弟同士のケンカの時など、「A君も悪いけどB君も悪い。 どっちもオアイコや」 で、白黒つけず安易にまとめるパターンが多いが、向こうでは決してそういう終わらせ方はしない。
良し悪しの問題は別として、日本の子育てと雲泥の差があることは間違い無さそうだ。
2人のお子さんは今はモンゴルで暮らしており、その話しになるとやはりちょっと淋しそうだった。
他にもモンゴル語のむずかしさ(モンゴル語には母音が7つある)、モンゴルの人達には日本語がとても美しく聞こえるという事など。
他にも色々と話しに花が咲き、すっかり意気投合してしまった
ゲルを出て、すぐ目の前の温泉へ入る。
ここは以前に畠山(鎮)さんから教えてもらった温泉で、別名 ‘観音の湯’
お肌がツルツルになるので ‘美人の湯’ とも呼ばれるらしい。
きょうは露天が1人だったのでユックリと入る。
その後 福徳貴寺 へ立ち寄り、帰りは 『レストイン デカンショ』 で休憩。
Nは井戸水コーヒー、私はアイスレモンティーを注文。
きょうもエビフライは食べられず。
夜HIROへ行った時、新聞を取りに立ち上がったNがイスを引っくり返す。
バッターーーン!!とすごい音が響き渡り、イスのシート部分が抜けて吹っ飛んだ。
店員さんがあわてて走り寄る。
「どうもスイマセン・・・(Nは新聞を置きに行ったままなので、私が代わりに謝る)」
「いいえ、こちらこそ申し訳ございません。 大丈夫でしたか?」
「ハア・・・」
本当に、なんとガサツなNなのだろう!
腹が立ってしょうがなかった
おわり
その中のN先生はやはり、
専門書を検討する研究者に見えますね。
実際は、‘熱心にメニューを検討する将棋指し’ですね
私にはahuiru様の方が研究者のように映ります
本当はすごく聞きたかったのですが・・
それにしても、相撲界にはもう少し爽やかさが欲しいものですね
N先生は一見して研究者という感じですから。
(実際、将棋の棋士というのは
研究者であるに違いありません。)
わたしもN先生にお会いする時は、
やはりある種の威厳を感じます。
そう言えば、ルン様が移されたゲルの写真、
その中のN先生はやはり、
専門書を検討する研究者に見えますね。
よほど 親方が悪かったのですね
近大へは 勉強に行ってなかったんですね あの親方
そうですか。
大分のおじさん様はモンゴルが大好きだったんですね。
それなら取りあえず、関西のモンゴル体験をなさってからというのが良いかも知れないです♪
その時はゼヒゼヒ御一緒させて下さいね。
‘ゲルで満天の星を眺めながらスヤスヤツアー’です
内藤家に関しては、モンゴル方式でなく、長野方式のままでも良いと思われます
草の波、満天の星。夕暮れの地平線の彼方から駆けてくる騎馬の民。いいですね。
モンゴル流の躾。日本でも昔は大家族でその中で自然に社会性を身につけていたのに最近は大人になっても幼児性が抜けない人が多いですね。少年の心をなくさないのはいいのですが幼児のまま世の中で暮らされても困ります。
「モンゴル将棋」一度やってみたいです。それから森先生ゲルの中が大変お似合いです。自分のうちの居間にいるようです。