マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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小夫嵩方新暦閏庚申のトアゲ跡

2016年11月05日 09時03分31秒 | 桜井市へ
嵩方の「さびらき」を拝見して村を下る。

その通り道にあった閏庚申のゴクダイ。

そこには3本の杉葉付き塔婆もあった。

すっかり忘れていた小夫嵩方の閏庚申行事。

かつて旧暦に行われていたが、新暦に移ったと聞いたのは平成24年の4月7日だった。

当時は県内事例を調査するのに懸命だった。

今年は病み上がり。

すっかり忘れていた閏年に行われる村行事の庚申さんである。

閏年に行われる庚申さんの行事はどことも昔は旧暦であった。

旧暦は江戸時代。大の月が二度ある年が閏年で13カ月ある。

平年であれば小の月ばかりで12カ月。

閏年に行われる行事のなかには13本、13個などなど供える個数がそうなる。

平年であれば12本、12個であるが、一つ増えて13の数値になる。

13という数であれば間違いなく、江戸時代まで遡る。

新暦施行は明治時代になってから。

2月29日という閏日で一年間を調製している。

ところが旧暦が理解しづらい今日。旧暦の本を熟読すれば大の月がいつであるのが判るのだが、新暦に慣れた人が多くなればなるほど4年に一度に行われるオリンピックが判りやすいと

云って、旧暦から新暦に替えた地域が増えつつある。

小夫嵩方もそうされた。

このことを知ったのが4年前だった。

さて、塔婆に願文が墨書されている。

右端は「奉納 庚申供養 青面金剛講中 五穀成就 奉祈願 二〇十六(平成二八)年四月十日」とある。

左端は「奉納 家内安全五穀成就 庚中講一同」とある。

中央は「家内安全 五穀祈願 平成二十八年四月十日」だった。

立てた講中は3組。

たしか、垣内単位だったような・・・。

4年前に記録した願文は三つ。

一つは「家内安全 五穀成就 庚申講一同 平成二十四年四月一日」で、もう一つは「猿田彦庚申供養 家内安全五穀穂就祈願 平成二十四年四月一日」。

その上には梵字が一文字書かれていた。

三つ目は「奉納 庚申供養 青面金剛中 家内安全 五穀成就 奉祈願 平成二十四年四月一日」。

見比べると歴然とした違いがある。

「猿田彦」や五文字の梵字が消えているのだ。何らかの変化があったようだ。

(H28. 5. 1 EOS40D撮影)


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