マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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天井町の金魚出荷

2014年10月23日 10時10分06秒 | 大和郡山市へ
佐保川と蟹川を挟む土手に祀られている薬師さんの花まつりの日

お堂の前で佇んでいたが当番の人は現れなかった。

それより前の時間帯は金魚の幼魚池を訪れていた。

金タライに入れて金魚の数を数えている婦人がおられた。

ご主人は8月に行われている井戸替えの際にお会いするAさんだ。

簾を池に立ててすぼめていく。



網で掬った金魚はトーシの呼び名がある四角い箱に入れる。



それを池横に並べた大きな網に入れる。



手網で掬って金タライに入れる。



奥さんは良品の金魚を選別しながら振り分ける。

そのときに数える金魚の数。

声をかけるわけにはいかない選別作業だ。



JR大和路線が行きかう線路の傍にある天井町の幼魚池。

車窓から見る景色は長閑に広がる立体感が美しい。



農小屋脇に咲いていた八重桜は満開だ。

春の訪れは養殖業にとって忙しくなる。

金魚の他にヒメダカも養殖されている家も多くなった。

そろそろ産卵の時期になる。



池には産卵に必要なヒカゲノカズラ(別名にキツネノタスキ)も浮かべていた。

平坦にはないヒカゲノカズラを採るには山間まで出かけなくてはならない。

最盛期だった昔は採りに行っていたと話す奥さん。

簾から掬って金魚の選別作業は数時間も要する。

暑くならないまでの朝の時間帯の作業である。

池に立てた簾をすぼめては網で掬った金魚をトーシに入れる。

波を立たてずにそろそろと池を移動する。

箱に一旦入れた金魚は池に据えた大きな網に入れる。

奥さんは大きな網から金魚を掬ってタライの中で泳ぐ金魚を選別する。

良品を数えながらの作業であるゆえ、ご主人も声を掛けてはならないという作業である。

この作業を繰り返して注文を受けた匹数になれば作業を終える。



簾をそろりそろりと引き寄せてかたづける。

トーシも奇麗に洗って倉庫に納めた。



選別した金魚はすぐさま直卸に運ばれる。

お薬師さんの御供当番の人は遭遇できずに戻ってきた。

ここら辺りにはアオサギに白いコサギが居た。

その内の一羽がナイロンテグスに引っかかっていた。

飛ぼうとしても絡まって逃げることができないコサギ。

野鳥週間ではないがこのままほっておくわけにはいかない。

そう思って絡んでいたナイロンテグスを外してやろうと悪戦苦闘。

グルグル巻きで羽根を傷めるわけにもいかない取り外しは難儀だ。

通りかかったAさん。

ぐいぐいと引っ張って外した。

慣れているのだろうと思った人助け、ではなく鳥助けの荒技は勉強になった。

(H26. 4. 8 EOS40D撮影)


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