マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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下鷲家の山の神

2014年04月11日 07時18分53秒 | 東吉野村へ
平成21年10月15日に訪れた東吉野村鷲家の八幡神社。

その際に宮総代長から伺っていた山の神の様子を知りたくて再訪したものの、行事の場が三つの垣内。

その場がどこにあるのか聞いていなかった。

どうにかなるかと思っていたが、所在はまったく掴めない。

神社に行けば何らかの手がかりが掴めるだろうと思って立ち寄った。

その場には3人の男性がおられた。

尋ねた結果は一つが宮さんの外であった。

道路ができるまでは川向こう側の川向垣内にあった山の神。

境内地に遷して山の神さんを祀っているという。

今から神饌を供えて祭典を始めようとしていたのであった。

ありがたいことである。

御供されて参るのは3人の宮総代。

市場垣内に鎮座する八幡神社の管理地であるゆえ、「私らがしますんや」と云って、山の神さんに参る。

斎壇を設けて神饌を供えた場。



灯明に火を点けて心経一巻を唱えた下鷲家の山の神さん。

三つの垣内のうちの一つであった。

鷲家は上の地から野見(のみ)、大西、松屋、地蔵、恵比寿、市場、河井、川向(かわむかい)、多武井(たぶい)に離地の文殊(もんず)の10垣内。

市場垣内が村の中心地である。

かつて村の主産業は木材であった。

「山行き」する人もいなくなった。

山の仕事は昔からみれば1/3になってしまった。

その後も減り続けて今では1軒もないと云う。

山は荒れ放題で、降った雨は流れて川も荒れて汚れが目立つようになったと話す。

いつしか山の神さんに参ることもなくなり、ゴクマキは取りやめになったと話す。

山の神は上流になる上鷲家に2カ所。

地図を書いてもらっても判り難い。

もうすぐ始まるはずだから道案内をしてあげようと車を走らせた宮総代長。

高見川に沿って伊勢街道を貫く166号線を遡る。

(H25.12. 7 EOS40D撮影)