イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

映画、フォックスキャッチャーを観て

2015-04-15 23:56:14 | 映画
 久しぶりに、映画館で映画を観ました。
題名は「フォックスキャッチャー」。主演はステイーブ・カーライル。
広告では「アメリカ・レスリングの金メダリストが大企業の社長に射殺された」事実に基づいた作品とネタバレ気味の宣伝文句が大きくでています。
だから、イワン・アサノヴィッチもネタバレ気味のブログを書いてしまうかも知れません。

映画には射殺に至るまでの様々な伏線が張られている。
アメリカの大財閥デユポン社の御曹司はレスリングというスポーツを愛していた。
自身もシニアの大会ではそこそこの成績を収める熱心さだ。
スポンサーとなり、練習所・宿舎舎を備えたチーム・フォックスキャッチャーを結成する。
金メダリストの兄弟二人もチームに招かれ、コーチと現役選手としてそれぞれ活躍する。
デユポンには矍鑠(かくしゃく)たる母親が居る。
その母親はレスリングは下品なスポーツだと言って、デユポンを罵る。そして、高貴な人間は馬を駆使してフォックスキャッチャー(狐刈り)に勤(いそ)しむべきだと眼光鋭くデユポンに迫る。

母親から認められていない、愛されていないデユポンの孤独が心をさいなむ。

レスリングはアメリカではマイナーなスポーツで金メダルだけでは喰っていけない。兄のコーチは家族と移住してまで、スポンサーのついたコーチ業に熱心に勤しむ。デユポンのそれはと言えば、所詮は御曹司の思いつきだったり一過性の「熱意」でしかなかった。
そのズレは射殺という悲劇で幕を閉じる。
ステイーブ・カーライルのシャクリ顎、半開きのまぶた、語尾の曖昧な会話の全てが精神異常としての役作りに成功している。

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