29日は祝日であるにも拘わらず、震災対策ということで国会は開かれており、午後1時から衆院予算委員会が始まった。
トップバッターに民主党最高顧問の渡部恒三(福島4区)が質問に立った。渡部恒三の国会質問は珍しいことなのでテレビを見続けた。
『今般の大震災を前にして、野党の自民党から共産党までが一致協力してくれているのに、肝心な民主党が大型連休明けには(菅おろしの)政局を作ろうとしている。何たることか!』と党内の反菅陣営の動きを批判した。「平成の黄門」様らしい発言である。
また、返す刀で自民党総裁・谷垣氏への入閣要請を電話でした菅首相の愚をも併せて批判した。単刀直入でよろしいことと思った。
質問時間は実質20分で終了し、関連質問者へ後を譲ったのであるが、ちゃっかりとイカガワシイ事も言ってのけているのである。
渡部恒三は拳を作って『震災復興に向けて、日本が一丸となってガンバロー』と国会の場で腕を突き上げるのである。とかく形式主義的で抽象的な文語調の言葉を多用しながら、その実、熱の伝わらない論議の多い議会で、2度3度”ガンバロー”を議席で叫ぶのである。しかし、傍聴者にとってみれば、そんな異常さはそれなりに見応えがある。
質問原稿など持ち合わせている様子もなく、渡部恒三は喋りまくっているのである。それもいいことであろう、当然ながら口語調になり、傍聴側からすれば平易で理解しやすいのである。自治体議会も見習うと良いのではないかとつくづく思うところである。
それはさておき、渡部恒三のチャッカリとは何かの話しに戻るが、彼は福島県選出の国会議員で福島原発の積極的な推進・誘致論者なのであった。『原発をつくって、長生きしよう!エネルギー問題は原発で解決できる。それが私の政治哲学でもある。』などと散々、選挙区でも喧伝しまくっていた人物なのである。
加えて、福島原発3号機導入に慎重な態度だった、前福島県知事の佐藤栄佐久氏辞任・逮捕には”邪魔者は消せ”方式の冤罪が在ったのではないかと言われている。その張本人が渡部恒三と甥の現福島県知事の佐藤雄平氏だと言われている。
渡部恒三は29日の予算委員会で原発事業は”国策”で進めてきた経過がある。だから今回の原発事故も国の仕事として対処すべしと言わずもがなをチャッカリ発言しているのである。
平成の黄門様もとんだタヌキか?
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