この9年間で東京都のスポーツ関連予算が、6割近く減額された報道がされる一方で、初めての東京マラソンが開催された。
財政難を理由に東京シテイハーフマラソンを2000年に中止した、同じ知事が今回は異例の熱の入れようである。実況のTV報道車に親子で搭乗したりもしている。
小さなトラブルはあったが、競技者と一般人が同列で走る企画などがあって、大会は概ね成功したと言われている。ギスギスと潤いの無くなった東京を、楽しくするような意義は評価したい。
70年前、ベルリン・オリンピック大会がヒトラーの手によって賑々しく開催された。
聖火リレーや採火式、TV中継を始めて取り入れ、ユダヤ人迫害を一時止めて「平和」を世界にアピールした。”ヒトラーの大会”とさえいわれている。
今回の東京マラソンを、石原知事は2016年のオリンピック東京誘致と自身の都知事三選のために利用している、と指摘するジャーナリストもいる。
建築家・黒川紀章氏の都知事選立候補の弁は『石原氏の一人よがりな都政運営と側近政治の打破』であるとか。確かに誰かに似てきたような気がする。