イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

「アメリカに潰された政治家たち」を読んで

2013-04-30 01:04:48 | 国際・政治

  イワン・アサノヴィッチは昨年来、孫崎 享(外務省元キャリア官僚・元駐イラン大使:敬称略)のブロマガ(1か月105円と安価)を購読している。近著の「アメリカに潰された政治家たち」も興味津々・手に汗を握るような感覚で読み終えた。

5大紙では殆ど報道しない
対米関連のニュースや記事を何十年も、「しんぶん赤旗」は報道してきたのである。 「しんぶん赤旗」だけが報道してきた内容はイワン・アサノヴィッチも承知していた。

それが初めて自民党政府中枢にいた人物に依って証言されているのである。

孫崎 享は駐イラン大使や海外の勤務も長く、貴重な実地の見聞も豊富で決して一般紙では報道されなかったような興味深い内容が満載のブロマガである。

また、良心的な評論家や学者に依ってうすうす推測されていたような同事案や軍事的・政治的できごともほぼアメリカの悪だくみとして彼に依って証言されている。

日本の政治や経済、防衛や外交・原子力という根幹的な分野に関する発言なので、少なからず自民党政権にとっては痛手になって居るはずである。

現に前の衆院予算員会で自民党の新参議員:大西某が孫崎 享を国会に呼び出して、TPPに関連するブロマガの言葉尻を掴んで、自民党お得意のツールである「締め付け・弾圧」に乗り出した。

しかし孫崎 享の見識と意気軒昂によって返り討ちに遭っている。余談になるが自民党員のかなりの人間は総選挙大勝後、このような「ゾンビ」「先祖返り」と言う立ち位置に戻ってしまっている。

「アメリカに潰された政治家たち」では随所にオドロキの事実が記述されている。千島列島に関してはヤルタ協定でソ連に割譲させることをソ連がでは無くアメリカが提案しているのである。アメリカ兵の消耗を減らすためにである。そして、サンフランシスコ条約では日本自身もそれを認めている。

アメリカのポチ第1号である吉田茂は、これを甘受する。だから勿論のこと潰されたりはしない。そこから日本の苦悩が始まるのである。

鳩山一郎・岸信介・田中角栄・竹下登と大物保守政治家が脱・対米従属路線を目指すが岸・角栄・竹下はアメリカの手によって潰されてしまう。

鳩山由紀夫が普天間基地は国外へと言った途端に宇宙人扱いされ、母親からのお小遣い問題などで潰された実態は記憶に新しいことだろう。

しかし一方で孫崎 享は明るい兆しを示している。脱原発集会や沖縄のオスプレイ反対運動やTPP加盟阻止の運動はアメリカに手痛いものとなっており、今後あらたな地平が開けると、力強い気概を発信している。

真のキャリア官僚をここに見る思いである。


霜枯れと農民の祭りごころ

2013-04-22 13:46:31 | 農業
  

今年は万全の態勢で挑んだジャガイモづくり。

元肥を鋤込み畝を準備し、時期に遅れることなく播種(種いも)したジャガイモ。
順調に芽も顔を揃えて生え、ほくそ笑んでいたイワン・アサノヴィッチ。しかし、不幸は前触れも無く幸せな農夫に襲いかかって来た。

時期遅れの霜、いわゆる遅霜である。幼苗の葉の先端部分が枯れてしまった。今年の春の特徴は、ほぼ3月いっぱい冬並みの気温が続いたこと。ところが4月に入ってからは極端な気温の乱高下が始まった。

ジャガイモの芽も出そろい、幼ない葉が暖かい春の陽に心地よさそうに揺れていたのも束の間、4月も中旬に入ろうかと言うある日の晩、文字通りの超遅霜が順調で幸せいっぱいの我がフアームを襲った。

        067_2



        069


ジャガイモの葉の先端が茶色く枯れ始めたのである。
我がフアームと家との距離は車で5分。距離にして3km程度であるが、気温に関しては実に2~3度違う。

即ち周囲が市街化調整区域の土だらけの畑の方が暑くもあり寒くもあるのである。こんな小さな街でもヒートアイランド現象が存在するのである。

イワン・アサノヴィッチの20年余の畑作経験でジャガイモが遅霜にやられたのは実は初めてのことである。今さらながらのことであるが自然とは厳しいものだと痛感させられる。

農業は自分の切磋琢磨の努力が必ずしも豊作という結果で報われる訳ではない。天変地異の災害もあり、平穏無事という終点に到着することがなかなか困難である。

古来より農民は稲の無事な収穫が見込まれた初秋に祭りを催す。大概が森の鎮守様で開かれる。自分たちの汗水垂らした努力もさることながら、人智の及ばぬお日様の偉大なる営みに謙虚に感謝するのである。

サラリーマン出身のイワン・アサノヴィッチには、遅霜で業務が滞ったり旱天で仕事に支障が出たという経験は勿論のことなかった。

だからという訳でも無いが、農民が秋になると日焼けした顔をほころばせながら、節太い指で質素な料理を摘み、酒を酌み交わす“秋祭り”の意味合いが今一歩分かりかねていた。

過酷な遅霜はあの日の一回で済んだようだ。たぶん葉の先端の枯れも、その後の気温の上昇で持ち直し何とか成長に向かってくれそうだ。

収穫は6月下旬の予定だ。

無事に収穫ができたその時は、お日様のお陰に感謝して、指は節くれだっていないけれど、きゃしゃな指つきで煮っ転がしでも摘みながら缶ビールを飲もうと思う。

さしづめ秋祭りならぬ“夏祭り”を祝おう。


手間ばかりかかる朝鮮半島に米国はいつまで留まるのか

2013-04-15 18:38:21 | 国際・政治
  

イワン・アサノヴィッチは日経ビジネスオンライン(2013.04.11http://business.nikkeibp.co.jp/の無料登録会員である。上記標題の一文に興味が湧き読んでみた。
 

元外務省キャリア官僚・孫崎 享のブロマガを購読してみて深められた認識は「アメリカは不要となれば過去・現在の同盟国・為政者であっても躊躇無く切り捨てる。」という実態が歴史的にも明かであるという事だ。

例えばイラン対策では「イラク・イラン戦争」を吹き掛けたアメリカは、イラクのフセインを甘やかしたけれど、その後のイラクのクエート侵攻でサウジアラビアからクレームが付けばイラクに侵攻しフセインを処刑する。

またはアフガン占領をしたソ連対策で、反ソのタリバーンに武器援助をしたが、タリバーンが邪魔になれば今度はオサマビンラデインを追いかけて殺すなどである。パナマ・キューバ・南ベトナムなどでも同様主旨のことを過去に展開している。


米中の経済的な密接度は近年急速に発展している。北朝鮮もうるさいハエだろうけれど、東西対立の緊張が無くなった現在は韓国もアメリカにとってはお荷物の要素が確かに垣間見えるようになってきたのではあるまいか。

ましてや米にとってもこれから大事なお客さんにならんとする中国に、勝手に接近しようとしている韓国とあっては面白くない。 米
CIAや国防省情報局はそろそろ韓国を切り捨てるシュミュレーションぐらいは行っていると見た方が良いのではないか。

もっと言えばアメリカは南北朝鮮が半島の中だけでデスマッチを始め、自己完結してくれないかとさへ思っているのではなかろうか。

仮に北朝鮮が勝てば、拉致問題などの難癖を付けて国際世論の支持をとりつけて平壌に侵攻しキム・ジョンウオンを捕らえ、場合に依っては戦死させるだろう。内戦で荒廃した朝鮮半島はその後、中国をなだめるために信託統治ぐらいに委ねるというシュミュレーションも行っているのではないだろうか。


終わってみれば、朝鮮半島はアジアの田舎になり、米中は経済的には最恵国待遇同士で強固な関係をつくり相互の発展を目論むのではないか。自民党が続く限り日本は否応なくアメリカの子分になるしかない。科学技術の在る日本は当面は子分にしておいた方が得だ。

イワン・アサノヴィッチが若しオバマかCIA長官だったら、こんなストーリーと結末を考えるが何か当たりそうな感じでもある。

ここで評論家の口まねをする積もりはないが、このストーリーが当たれば問題は「中国の出方しだい」になってくる。

アメリカが一番恐れるのは日中がつくことである。そうなれば東南アジアにアメリカの軍事的・経済的拠点を「思いやり予算」付きで展開することが困難になるからであり、豪州・グアム地域まで後退せざるを得なくなるからである。

日中の接近はアメリカを改心させる可能性を秘めているのではないか?


大企業経済界の陰湿な労働者イジメ

2013-04-11 23:10:50 | 社会・経済
  

朝日新聞デジタル(2013/04/08)「私の部署も追い出し部屋」を読んだ。 http://news.asahi.com/c/ab5LabyRy2fD3gal
 

同じサラリーマンの身でイワン・アサノヴィッチはなにか居たたまれない気持ちになって下記のツイートを朝日新聞デジタル版に入れた。
 

 『役所に入る前に某F通信電機大手会社にいたことがある。公務員は一生安泰だから私は某県庁に転職したのではなかった。会社と御用組合が一緒になって言う「愛社精神」の実態を知り、大企業の言うことが信じられなくなったからだ。』
 
 

イワン・アサノヴィッチはむかしF通電機の社員であった。F通電機では会社と(御用)労働組合がいっしょになって「(文句を言わずに)従業員は愛社精神を持て!」と365日の如く檄を飛ばしていた。

ある日、同僚のAが昼休みに「社会主義とはなにか」といういわゆる入門書を読んでいた。それは若い時代の興味本位な気持ちからであって、よくある話しである。ところが職場の労組執行委員は『おい!おまえはアカか?』と詰問して読書を止めるように指示したのである。

テレビでは世界に羽ばたくF通電機とか耳障りの良いコマーシャルをしながら、密室のような会社の中ではかくの如しの体たらくであった。

イワン・アサノヴィッチはその後、バイト・奨学金などを得て親に負担をかける事なく自力で大学を卒業し、某県庁の公務員となった。


同新聞記事によれば殆どの大企業で「キャリア開発」とか「キャリアチャレンジ」などと言う部署に業務命令で配意替えされるのがリストラの始まりだという。その部署は窓もない部屋でパソコンひとつを前にして毎日、求人情報を与えられ転職先を見つけるように強いられるのだ。

新聞記事の文中に50歳代でいきなりリストラ部屋に追い込まれた社員の妻がショックと悔しさで泣いたとある。同じ労働者として心中を察して余りある…。

最後は「自己責任だ」と嘯(うそぶ)く、これが自民党政権の言っていた「新自由主義」の実態である。

財界大企業の所業と符を一にする、国民洗脳の社会的な実践である。

しんぶん赤旗の報道によれば、大企業の内部留保金の僅か1%を使用するだけで月1万円の賃上げが直ぐに可能だと言う。であるならば名だたる大企業が陰湿に社員を「リストラ部屋」に放り込む経営的な理由などあり得ない。

財界・大企業による飽くなき利潤の追求は、非人道的な労働者の犠牲のうえに成り立っている。

「新自由主義」というレトリックは何てことは無い、マルクス・レーニンが100年も昔に言っていた。資本家階級による労働者階級への“搾取”でしかない。


元反骨官僚・孫崎 享氏へのエール

2013-04-07 14:17:49 | 社会・経済
  

 イワン・アサノヴィッチは元外務省キャリア・孫崎 享氏のブログマガジンを一ヶ月、105円で購読している。中枢の官僚組織と業務の実体験に基づいた真実描写は迫真に迫るものがある。

「私の対米自立の考えの姿勢は退官後ではない。」と題するブロマガ(http://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar188225以下のコメントを送付した。
 

私も某県庁現役時代に公共事業職場の政官業癒着の実態を労働組合機関誌に投稿してから後、任用差別と左遷の連続でヒラで定年退職しました。まるで人物破壊工作を受けたような半生でした。

同期職員(私も大卒上級職)との生涯賃金の差は軽く2,000万円を上回り、反骨職員への弾圧は家族にも及ぶ現実的な経済的な損害を与えるものでした。救われたことは、どの職場に行っても必ず理解をしてくれる同僚がいて陰に陽に励ましてくれたことでした。少なからずの上司もいました。

しかし、目立った共闘行為は彼らもなかなか執れません。何故なら次は自分が人事差別を受けるからです。保守独裁長期県政の下では表現の自由なんて、まだまだ現実的には存在しません。保守県政の取り巻き管理職者の口からは『職場に憲法はない』と豪語して職員を半ば恫喝し、自民党議員への投票依頼を職員会議の席上で行う者も現れるくらいでした。

私の現役中には「業者との飲食慣例」の廃止運動に労働組合と共に取り組み一定程度の成功を収め、真面目な土建業の業者からも喜ばれました。<o:p></o:p>
 


古賀茂明氏も同様なのですが、反骨官僚は政権中枢に位置します。十分に政権の政策の矛盾と反国民性やアメリカ従属の実態を理解・分析すべきです。出る釘が直ぐに打たれたのでは意味がありませんから行動は退官後で十分です。

そして、実績を生かしながら世論に訴えて国民世論の形成に尽力してください。「政官財癒着」の輩は世論が一番怖いのです。決して外務省一省を改革すれば済むと言う問題ではありませんし、当局も看過はせず様々な弾圧やら懐柔工作をするに決まっています。

孫崎さんのエネルギーは世論形成に向けるべきで「一省改革」のみに費やしては勿体ないのです。
国や自治体は常に都合の悪い職員は汚名を着せてでも排除弾圧を目論んでいます。

潔癖主義で立ち向かえば「組織に馴染まないとか、反抗的だとか協調性がない」とかあらゆる汚名を管理職者や中間管理職者が巧妙に職場組織にまき散らし孤立化を画策します。しかし、陰ながらの職場同僚の支援は力になりますし、有難いものでした。

こう言う実態を多くの国民は識っていません。古賀茂明さんや金子勝・植草一秀さんと意見や見識・立場の違いは多少ありますが、共々に今後も活躍くださることを期待しております。