次男一家が嫁の実家・福岡で盆休みを過ごし、成田空港からの帰り道に我が家に寄り一泊していった。
孫娘のシポ(志穂)の人見知りは徐々になくなりつつあるが、まだ完全ではない。
私が手を差し伸べて抱っこしようとしても、顔を背けママの胸にすがりつく動作は明確な意志のある証拠で、拒否されたにせよそれなりに可愛いものである。
東京に帰りしな、次男一家は、船橋の?ミユ家を訪問することになって居る。
娘を含めて我々、本家三人も同行することになった。
この日の夕食は?ミユ家で、まさに浅野家一家大集合ということになった。
一家大集合で、広くはない?ミユ家の居間兼食堂はおお人数でごった返していた。
しかし、?ミユと弟のヒナが終始、大喜びの賑わいの中で夕食会を終えた。
後日、船橋の嫁から電話があった。
『?ミユがみんなと一緒に会えて喜んで居ました。』と。?ミユはそんな子である。
浅野家三家族、三世代の総勢十人が揃ったことなど久しくなかったのである。
多忙やらスレ違いやらで困難になってしまった「一堂に会する」ことの、そんな意味合いを?ミユは、きっと理解出来るようになったのかも知れない。
否々、むしろ我々以上に孫娘の?ミユが、鮮明に感じ取っていたのではあるまいか。
?ミユは“ひと好き”なのである。
ネコや犬も好きなのであるが、なんと言っても“ひと”がすきなのである。
猫や犬もすきだが“ひと”がいちばん好きということは大事なことだと思っている。
猫や犬よりも“ひと”は何と言っても愛情豊かである。
そして当たり前のことだが“ひと”は“ひと”の中で暮らしていくのである。
?ミユは“ひと”としての理屈抜きの愛情が豊かなのである。
イワン・アサノヴィッチはそんな?ミユが好きである。
浅野家一家大集合の夕食会!これ以上の満足はない。これで良い。これこそが”平和”なのだろうと思った。