イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

遅ればせながら、寒冷紗

2011-01-31 18:29:14 | 農業

 俗に猛暑のあとの冬は寒いと言う謂われのとおり、今年の冬の雪は猛烈です。毎日のTVのニュースでもトップに必ず日本海側の豪雪の状況が報道されています。

そしてこれだけ降って生活や交通にも多大な影響を与えているにも拘わらず、『今夜から明日にかけての予想降雪量は80cmです。』とアナウンサーは、なを警戒を強めるように言っています。

4年前に新潟県の村上温泉に出かけた時に地元のタクシー会社の社長さんが『雪のない千葉県の安房地方に住みたい。』としみじみ話してくれたことが実感として思い出されます。
 

猛暑のせいで、イワン・アサノヴィッチ農園の秋作は大分出おくれてしまいました。作付けが遅れて普通は正月前に収穫出来るような白菜・キャベツ・ブロッコリーなどの成長が未熟です。

                   H231_2     (寒冷紗のトンネル)

                   H231     (不織布のベタ掛け)

                             

暖冬であれば路地で凌げるかなと思っていたのですが、この寒さではムリでした。寒冷紗という防寒用の白地の不織布をベタ掛けしました。

しかし、野菜の作物はそれぞれが体内時計を持っていて、昼夜の時間割合を計算しつつ成長しているのです。冬至を過ぎた今は1月です。

単純に防寒をしたからと言って上手く育ってくれる補償はありません。

そんなこんなでイワン・アサノヴィッチは夕方5時まで畑で働きますが、気温は2℃で手足の指は既に冷たく麻痺しています。

水呑百姓の宿命と覚悟しているのですが「横着者の節句働きだ。」と言うキツイ言い方をする方もおられます。(笑)


myミイ 虫さんの隠れん坊

2011-01-30 19:07:27 | 日記・エッセイ・コラム

 イワン・アサノヴィッチには三歳の孫娘がいます。ミイとかミユとか呼んでいますが、どうやら一人前に第一次の「反抗期」になったと思えます。

ミイちゃん、チャポ(お風呂)に入ろうとママが誘っても『イヤダ!』と言い、ゴハンを食べようと言っても『イヤダ!』と言う具合に『イヤダ!』の連発です。

説き伏せるのに少々時間がかかりますが、成長過程での現象ですから致し方のないことです。

思い起こせば三年前、ミルクを飲み眠っていただけの、あのミイが今はチョコチョコと動き回り大人に向かって『イヤダ!』を連発するんてすから滑稽でもあり、頼もしいとさへ思えます。

そんなミイをイワン・アサノヴィッチは『ミイちゃん、最近ナマイキなんじゃない。』と言いながらギュッと抱きしめます。傍らで見ていた嫁が『お義父さんも、いじめたくなるでしょう。』と言って笑っています。
 

                                                Photo  

  玄関さきでミイが『あ!虫さんが隠れん坊している。』と言っています。

冬になり庭の観葉植物を玄関に並べた鉢の底に虫が隠れたと言うのです。反抗期になったとは言え可愛いと思わずにはいられない言葉づかいです。

『ミイちゃん、何処に虫がいるの?』と鉢の底を覗いた、大の虫嫌いなママは『きやあ!お義父さん、アブラムシです。何とかして下さい!』と大騒ぎ。

無邪気なミイにとってはアブラムシも虫であることには変わりありません。

反抗期という自己主張の現れは自我の確立に必用なことだと思いますが、まだまだ残って同居している無邪気さもさりとて仲々に可愛いものです。


風雪「剥がれマルチ」(笑)

2011-01-24 19:51:22 | 農業

 作詞家・故星野哲朗氏のヒット曲「風雪ながれ旅」をもじってタイトルを付けました。冒頭から茶かすようで申し訳ありません。

昨秋、防寒対策でタマネギの定植時にマルチを敷設しました。正月明けの5日に畑に出ますと。マルチが木枯らしで剥がれていました。去年も同じようなことが起きて敷設のやり直しをしたと書きました。

今年はその轍(てつ)を踏まないようにと思ってシートピンをしっかり打って対策を執った積もりだったのです。それが証拠には敷設後2ヶ月ぐらいはなんら問題なく経過しました。ところが、またもや見事に剥がされてしまいました。

丁度、精米業者から頂いたモミガラが手元にありましたので地温の低下対策も兼ねてマルチの下に充填し、敷設のし直しを終えました。
                                                                                                                                                                                                    

            H231  

     (写真の右側が北、定植したタマネギも右2列は殆ど育っていない。)

剥がれた原因を考えないといけません。じつは野良仕事の冥利、即ち「創意工夫」の楽しさはここに在るのです。寒風の中での手戻りの仕事は人によっては辛い面倒なことでしかないのかも知れません。
 

剥がれた直接の原因は勿論のこと吹きすさぶ北風ですが、遠因はこの2ヶ月間の異常に続いた乾燥です。
 

マルチは降雨後に敷設すると作物の水分補給に良好な状態となり、肥料ヤリをして耕耘し降雨後を見計らって行うと良いのです。しかし、雨らしい雨のない干天が2ヶ月も続くと畝の土は収縮してしまいます。だから敷設したマルチと畝の土の間に大きな隙間が出来てしまいます。

マルチには当然、作物用の穴が開けられていますからそこに風が入り込み、まるで帆船の帆が大きく膨らむ状態そっくりになるのです。さすがに乾燥による収縮までは計算出来ませんでした。
 

予てより”百姓”は百の姓(かばね)、即ち「百の職業」を持った人と勝手な解釈をしているイワン・アサノヴィッチは、今回の経験を基に「気象予報士」の”姓”をも加える事になりました。(笑)


拝啓、小椋 桂様

2011-01-22 18:36:27 | 日記・エッセイ・コラム

  過日、民放TVの小椋 桂特集番組を観ました。1975年の大ヒット曲「シクラメンのかおり」以来、小椋 桂の曲が好きになり、その後はいつも注目していました。

当時はまだ小椋 桂も現役の銀行員であったためでしょうか、リリースされる曲の数はそれほど多くはありませんでした。でも新曲がリリースされるたびにヒット曲となってイワン・アサノヴィッチも愛唱させて貰いました。

TV番組は小椋 桂の音楽家としての経歴を追いながら、歌手との思い出話を絡めて曲を紹介するというプログラムでした。楽しく懐かしく観させて頂きました。

そんな中で小椋 桂が音楽家としてのスタンスみたいなことを語っている時に『つぎの旋律が予想されてしまうような曲はつくりたくない。』と言いました。

イワン・アサノヴィッチはその言葉を聞いた時に言いしれぬ寂しさを覚えました。「つぎの旋律が予想されてしまうような曲」と言えば歌謡曲・演歌、他に日本古来の民謡や童唄などがあるからです。

イワン・アサノヴィッチは歌謡曲・演歌が好きです。様々なヒット曲は、人生の浮き沈み、その時々の人の喜怒哀楽と寄り添いながら謡われて来ました。

ヨナ抜き音階といううのでしょうか、西洋長音階の4番目(ファ)と7番目(シ)の音階を使用しない旋律が日本古来の曲には多いのだそうです。

残された6音階だけで作曲されている歌謡曲・演歌の旋律は否が応でも似てきてしまいます。イントロ一つを取ってみても、「霧にむせぶ夜:黒木憲」「女のみち:宮史郎」「あなたに上げる:西川峰子」のそれはそっくりです。

でも庶民はその時代に生まれて来た曲に、社会的状況やら自分の心情やらが絡んで愛唱してしまうのです。

多くの庶民は心情の襞(ヒダ)に残る幾ばくかの”名曲”を持ち、曲は心情を心情は曲をなぞりながら唄とともに泣き笑いして行くのではないでしょうか。

「ヨナ抜き音階」をまさに「夜泣き節」と意訳した庶民の生きる智恵は名訳ではありませんか。


”カリスマ”市長、敗れる

2011-01-19 00:55:33 | 国際・政治

 住民投票で市長を解職された鹿児島県阿久根市の出直し市長選で、再選を目指した前職の竹原信一氏(51歳)が16日の投開票で敗れました。

前市長の竹原信一氏は議会に諮らず市長専決処分を幾度も繰り返し、議会と対立していました。

敗れた竹原信一氏は敗戦の弁で『職員組合に負けた』と語りました。竹原信一氏らしい言葉だと思いました。
 

 朝日新聞(H23年1月5日付け、5面政治欄)で長谷部・杉田両教授の対談は示唆に富んだ内容でした。即ち国内政治の流れにカリスマ指導者とポピュリズム(民衆主義≠民主主義)の台頭が顕著になって来ていると言うものです。

対談では小泉純一朗氏が『自民党をぶっ壊す』と言って直接国民に向かって街頭演説しカリスマ的な首相に登り詰め、総選挙では劇場型の選挙戦を展開し「刺客」だ「くのいち」だと言ってポピュリズムの波に乗って大勝しました。

同じような政治的傾向は名古屋市や阿久根市の首長選挙でも観られるようになりました。これら政治的傾向の特徴は、カリスマ指導者と民衆がいれば中間の議会や審議会、役所機構から果てはマスコミさへ不要だとするところにあります。

例えば尖閣諸島衝突問題の国家機密資料が直にインターネットに流失した事件が象徴的に観られます。

 竹原信一氏にとってはこのような職員組合なども中間勢力であり無用・ムダなものという事になる訳です。こんなやり方、いつか何処かで観ましたね。

カリスマ的指導者のヒトラーが中間勢力を排して直接ゲルマン民衆と結びつき、あの忌まわしい全体主義ナチスドイツを作り上げたことを。