民主党鳩山政権が16日発足した。そして政権の試金石の一つである国連外交がいよいよ始まった。
鳩山首相みずからがCO2排出規制目標25%を高らかに国連で宣言したのである。返す刀で米中と発展途上国の責任もきちんと指摘した。
演説内容は当然と言えば当然のことがらであるが立派である。「当然のことがら」と言っても過去の自民党政権ではおくびにも言えなかったことである。
本国では財界の男やもめの身で国外に出ればアメリカの衣を借るキツネの自民党外交では”米中を含めた世界”などにはとうてい物など言えなかったのである。
そもそも自民党は”官僚まかせの外交”はしてきたものの政治主導の外交などして来なかったと言える。
上意下達の官僚思考方法では、弱い北朝鮮には多少のことは言うものの強いアメリカにはとうていモノなど言えないのである。
田中角栄が首相になったとき、米高官は”土建国家”と揶揄したそうだ。哲学者の鶴見俊輔は小泉外交を評して「アメリカのポチ」と酷評した。
田中角栄から連綿と屈辱的な関係で”日米パートナー外交”もとい”日米ペット外交”が不幸にも続けられてきたのであった。
麻生首相もよく「国益」を口にしていたが、屈辱と揶揄しかないような外交が何で「国益」と言えるのであろうか?事ほどさように自民党外交は「弱気外交」「何も言わず外交」だったと言える。
首相が世界に向かって明快にものを言う素晴らしさを多くの国民は共有させられた。