イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

反骨官僚・古賀茂明氏との共通点

2013-03-31 23:56:21 | 社会・経済
  

自民党政権末期、特命大臣だった渡辺喜美と共に官僚側から「規制改革」等に尽力した通算省キャリアの古賀茂明の本を購読した。 書名は少し野暮ったいが「信念をつらぬく」であるが、しかし分かりやすい平易なタイトルでもある。

イワン・アサノヴィッチは某県の公共事業職場の土木技術職員を37年間勤めた経歴を持っている。30歳のとき、労働組合の機関誌に職場の実態報告がてら自治体職員としての感想・見識・意見を述べたことがある。

今でこそ「政官財癒着」という言葉はメデイアでも日常的に使われている言葉だが当時は“隠れた業界用語”であった。

ところがイワン・アサノヴィッチは当時の保守県政とゼネコン業界・自民党県議会のいわゆる「ゼネコン村」の「政官財癒着」の実態に触れる内容のリポートを投稿したのである。

その意図するところは“公務員は国民全体の奉仕者である”という法律に則った原理主義的な正義感以外のなにものでもなかった。 勿論のこと、与党・自民党県議団を攻撃するなどと言う政治的な意図など毛頭も無かったのである。

職場の事務所では出来上がった機関誌を、こっそり机の下に隠しながら読みふける総務課長の姿が印象的であった。

県庁職員であれば誰もが薄々と感じていた、「政官財癒着」の公共事業職場の実態をリポートした文章を中間管理職者はコソコソと読んでいたのである。

若干、30歳だったイワン・アサノヴィッチにとっては不思議で印象的な光景であった。
比較的長文のリポートには、画一的な設計・積算基準のもたらす矛盾点などを具体的な事例などを挙げて指摘しリポートしたものであり、問題提起をした内容だった。

合わせて自民党県議(あるいは国会議員)が地元ボス(あるいは市町村長)と談合して、事業構想を打ち上げ県に要望・申請する仕組みを指摘し、県の工事発注の際には議員の息の掛かったゼネコンも決まっているみたいなこともリポートしたのである。

まさに、これは「政官財癒着」の実態を現場最前線の技術労働者から報告すると言う形になったのである。

僅か5~6行のこの記述の部分が保守系知事取り巻きの目にとまり、恰も岡っ引き根性で自民党県議団に通報されたのである。

イワン・アサノヴィッチは「赤い職員」のレッテルを張られ、その後は人事当局から左遷と差別が繰り返され結局ヒラのままで定年退職をした。

古賀茂明氏の後半生と似ている。違うところは彼は東大を出たけれど、イワン・アサノヴィッチは入ることも出来なかったところぐらいである。


民主党再生困難論にあえて抵抗

2013-03-24 13:09:20 | 国際・政治
 

 イワン・アサノヴィッチは最近「Twitter」始めた。

先日、地元選出の衆議院議員の奥野総一郎(敬称略:http://blog.s-okuno.jp/)も「Twitter」をやっていることが分かったので、幾度か酒宴を一緒した仲でもあり「フオロー」をして返信を入れた。<o:p></o:p>


内容は国会の予算委員会での彼の質問を観た感想であるが、「Twitter」のため記述文字数が140字以内の規定があるのでごく簡潔にせざるを得なかった。<o:p></o:p>

彼は「ラスパイレス指数」の問題点を追求し、政府の乱用を指摘した上で予算案に断固反対を告げた。<o:p></o:p>

 イワン・アサノヴィッチは地方公務員だったので、この「ラスパイレス指数」は先刻承知していた言葉であった。即ち、国家公務員給与に比較した地方公務員給与の「高さ」を示す指数であり、往々にして時の政府の都合の良いように「操作」される数値なのである。<o:p></o:p>

 奥野総一郎は政府発表の数字と実際の「手当」までを含んだ国と地方の公務員の給与比較を政府資料で並べさせたのである。案の定、ぜんぜん差はないのである。<o:p></o:p>

事実に反することを上げて地方公務員の給与削減のために交付税や制度的縛りをかけることは不当だとして予算案に反対表明をしたのである。

全く以て正当且つ合理的である。だから彼の「Twitter」に、その旨を記しエールを送ったのである。

イワン・アサノヴィッチを識る旧友は、「あれ!イワン・アサノヴィッチは共産党贔屓で民主党になんか目もくれないのではないか?」と訝(いぶか)しがる人もおられよう。

そんな折りに、評論家の森田実(敬称略)のブログ(
森田実の時代を斬るhttp://moritasouken.com/TEST03-2s.html)に、標題の如く「民主党再生困難論にあえて抵抗」の記事を読み同感している自分に気づいたのである。<o:p></o:p>

森田実は述べている。『民主党内には、まだ平和主義と議会制民主主義を守ろうとする真面目な人、党員のほうが多いと私は思っています。これらの真面目な党員の平和と民主政治を守る努力に、私は協力したいのです。大多数の人が民主党にさよならしている風潮に接して、私はあえて民主党の側に立つつもりです。』

イワン・アサノヴィッチは森田のこの“あえて”という言葉に共鳴したのである。
奢る平家ならず自民党の尻馬に乗っかって癒着評論をするのは簡単だが、売れなくなることを覚悟で、名前を売らなくてはならない評論家が事実を述べ反抗する姿は美しくロマンテイックである。

イワン・アサノヴィッチは元の職場で共産党系と言われた労働組合の役員を20年経験した。当局からは「赤い職員」というレッテルを張られ、ヒラで定年退職した。

人生は「地位とカネ」ではないと思っているので何ら後悔はないのであるが、いま落ち目の民主党には何とか捲土重来を祈念したい気持ちに駆られるのである。


“禁断“の? 真冬の移植

2013-03-18 17:43:38 | 農業
  

真冬の2月、こともあろうにイワン・アサノヴィッチはブロッコリーの移植を挙行。露地栽培ではむしろ愚行と言った方が正しいかも知れない。

昨秋に植えた苗ブロッコリーはその後の急速な冬の到来で成長が鈍ってしまった。苗植えだったら未だ間に合うと踏んだのであるが、見事に気候の予測を誤ってしまったのである。

植え付け当初は年内の収穫を予定していたのであるが、収穫どころか苗の成長そのものが著しく低下して越冬も危ぶまれた程だった。

下手な横付きとは言うものの20年も畑をやっていて、ほんの少しの気候変動であたふたしてしまう我が営農力に些か腹が立ってしまう。年末の段階ではもう引き抜いて処分しようかと考えていたくらいであった。

寒さの中で頑張っているブロッコリーを横目で見ながらグズグズとしている内に、正月を超えて厳冬期の2月になってしまったという訳である。

我が農園は5圃区のブロックローテーション方式で作物の連作障害を防いでいる。と言えば格好が良く聞こえるが、正直を言うとたかだか100坪の農園だから、イワン・アサノヴィッチの言葉に惑わされることなくモロモロ差っ引いて聞いていただきたい。(笑い)

いまブロッコリーが植えられているD圃区は、今年の5月はサツマイモの植え付け予定地である。そろそろ冬場の耕起をしたい時期になってきた。従ってD圃区のブロッコ リーを撤去しなくてはならなくなったのである。

しかし、処分すべきものを撤去しないでここまで引っ張って来てしまうと少し愛着が湧いて来てしまった。時は厳冬の二月、こんな時期に路地野菜を移植するなんてあり得ない話しであるが、移植をすることにした。

失敗したら隣近所に「イワン・アサノヴィッチは何も知らない奴だ」と嗤われるに決まっている。そもそも嗤われるのが嫌だったら禁断の移植などしなければ良いのだが、そこがイワン・アサノヴィッチの良い所というか悪いところなのである。どうしてもやってみたいと言う気持ちで一杯になる。

根っこに着いた土はなるべく大きいい儘にしてブロッコリーにショック・ストレスを与えないように掘り起こした。移植先の穴は大きなものにして、ボカシ肥料を施してソッと植え込んだ。酷寒対策でモミガラも植え込んだ。

潅水は敢えてひかえ、自然の降雨を待つことにした。酷寒期にはかえってショックを与えることになりそうだからである。

これで禁断の(笑い)移植時期を除いては万全の措置、怠りなしである。なにか成功しそうな気分である。あとは静かに結果を待つのみである。

考えて見れば畑で20年余り。畑とは何ぞや?と問われれば、「静かにして、確かなり」なんて自問自答する心境を悟ってきた。(ちょっと、偉そうに m(_ _)m )



 
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榊原・竹中鼎談本から、 「審議会」

2013-03-17 23:09:00 | 国際・政治
  

2時間でいまがわかる」と言う触れ込みで、「日本経済、これが答えだ!」を読んだ。田原総一郎がコーデイネートしていたのだが、やはり2時間では読めなかった。

榊原はともかくとして、竹中・田原はあまり好きでなかったのであるが「論者」ではあると思っていた。その面白い3人の取り合わせに興味が湧いて購読したわけである。
読後、誤解の中に在った竹中像が少し好変した。

榊原と竹中は相反する思想・思考を持っていることを敢えて承知で田原が仕組んだ鼎談であるが、イワン・アサノヴィッチ自身もこの3人の取り合わせに興味を持って読んだのである。

本書は昨年11月、即ち民主党政権交代直前に出版されているので、TPPや円安の事態が当時は大きく変わることが予想されていない段階での鼎談である。その時点での両者の予測・予想の結果検証が今は確認出来たことはオマケの面白さだ。

内容は多岐にわたり、改めて専門家の意見・思考・思想を知らされることも多く、本ブログの1回の記述では終わりそうもない。たぶん数回にわたるブログ記述になると予想される。今日は取りあえず1回目となる。

竹中は過日、TV番組で『様々な審議会が単なる“アリバイ“になっている。』と発言していた。

本書でもフクシマ原発内閣府事故調の報告書内容を見て、田原が怒り始めた。『税金を使い、時間と労力をかけた報告書だ、当然それに基づいてこれからの原子力をどうするかの議論をすべきだが何もしていない。インチキだ!』

榊原はそれを受けて『インチキですよ。政府はその議論はやりたくない。ちゃんとやるなら、原発反対の人も事故調に入れるべきだ。』と応えた。続いて竹中が『インチキがみえみえです。原発の世論と現状を踏まえて首相と担当大臣が政治の意思として決めて動くべき問題だ。』と同意した。

三者とも論者としてインチキではない、さすがである。

イワン・アサノヴィッチは街の「まちづくり総合計画審議会」の公募委員である。既に3回の審議会に臨んだがなにか腑に落ちない気分である。

まちづくりを総合的に審議して行く筈の審議会であるはずなのに、審議会の運営はまるで学校の時間割に沿った「コマギレ授業」と同様に、”総合性”はなく“パーツ”審議で、課題や水面下のトラブルも含めた諸問題をインテグレート(統合)する力がないのである。

このままでは結果は見えている。

大手コンサルの一般的且つ抽象的な文案成果品どおりに「審議会了解」となり、そして議会承認となり、使われることのない総合計画書が麗々しく庁舎の書庫に積まれるだけなのである。


自民党はアメリカの政党か…

2013-03-14 13:48:36 | 国際・政治
 

  中国や韓国を口汚く罵るが如くの言葉を使う人々が自民党やその他の保守政党に多い。

そんな「政治家」は同時に、国内にあっては生活保護者や高齢者・年金者に対しても「不正」だ「自己責任」だ「自立」だと、強要的・強制的なこと言って批判することが多い。

過日のNHKテレビ討論会でも自民党の笹川議員は、この問題で『生活保護を貰うことは恥と言う気持ちがあった。云々』と発言していた。勿論のこと他党(共産党の穀田議員)から、生活保護は憲法に保証された国民の権利であって、決して恥などではないと厳しく指摘される一幕もあったぐらいの認識だ。

国会議員ですらこの程度の見識だから情けない。自民党やその他・保守系政党の人間・御用評論家・御用ジャーナリストらはよほど、他人=国民不信の強い性格・思想を持っている人が多いみたいだ。

はたまたそんな人間に限って不思議なことに、羽田・成田空港が手一杯で離発着にかなり窮屈になっているのに、首都圏に居座っている米軍の横田空域返還は一言も口にしません。(ただ一人、石原慎太郎が国会質問で、このままでは5年後に羽田も成田もパンクするとは言っていたけれど、横田基地の軍・民の共同使用と言う「限界」に充ちた発言に終わっていた。)

段々と分かって来たことなのであるが、隣国蔑視・国民不信の言動を喧(かまびす)しく発する輩は、なお不思議なことにアメリカには只の一言も言わない・言えない人達なのである。そこに見えて来るものは「格差拡大」「自由競争に名を借りた弱肉強食」「利己主義横行と団結の崩壊」などなどおぞましい諸々である。

外交問題専門研究者の孫崎 享は昨日の自民党TPP交渉対策委員会の結果発表をみて。

『自民党は一応反対のポーズをとっていたが、これでTPP容認となった。しかし
TPP交渉で日本に例外品目を認められる可能性はほとんどない。しかも途中で交渉を打ち切る権利は先発の九カ国のみで日本には認められないだろう。安倍首相は米国との関係をよくすることを政権の支えとしている。しかし中国は安倍首相のタカ派姿勢を批判している。米国に安倍政権と距離を置けと釘を刺している。米国にとって今や最大輸出市場は中国であり日本ではない。http://ch.nicovideo.jp/article/ar157862)』と結んでいる。

イワン・アサノヴィッチは上記の記述と以下の数行を返信コメントとして孫崎 享氏に送った。

結局は只ただアメリカにひれ伏して行くだけの、アメリカ朝貢外交という屈辱的な日本外交の姿が透けて見えて来ましたね。

「反米」だ「愛国」だ「反共」だ「右翼」だ、などと軽々にお互いにレッテルを張りまくるようなことは慎みたいと思うものの、決められない民主党も困ったけれど、「日米対等」の一言が言えない自公政権も困ったものである