イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

花火と深川の女

2010-08-25 23:48:44 | 日記・エッセイ・コラム

 8月の21日と22日は恒例のわが町のふるさと祭りである。

市が音頭を取っての盛大な盆踊り大会も催される。8時を過ぎると15分という短い時間ではあるが恒例の花火大会が始まる。

多くの市民が、間近で観られる花火を楽しみにしている。「事業仕分け」だ「税金のムダ使い」だと言われているが、僅か15分の夏の夜空に咲く一瞬の花火にどれだけの市民が、無邪気に口を開け天空を見やり無心にかえり、そして心が洗われていることだろうか。

水入らずで花火を楽しんでいる夫婦も居るが、我が家はベランダと道路に別れての完全な”夫婦水入り”の花火観賞となった。(笑)

4月に逝去した江戸・深川育ちの母も存命中はこの花火をよく楽しんでいた。

決まって2階の和室に上がり、照明の電気を消し『やっぱり夏の夜は花火だね…』などと言いながら見入っていた。

東京の下町に育った母は江戸情緒に包まれた女ではあった。元気な頃は友人と連れ立ち歌舞伎を観に行ったり、花火大会や祭りの雰囲気を楽しんでいたりもしていた。

若い頃から歌舞伎役者に詳しくいろいろ講釈されても、亡き父ともども『フムフム』と聞いているだけだった。

また、独身時代には隅田川の花火大会で、若い男に声を掛けられ困っていたところに喧嘩っぱやい叔父がやって来て、その男を殴り飛ばした話しを楽しそうに懐かしそうに話したりしてくれたこともあった。

年老いた深川の女は何十年も前の、華やいだ下町の情緒を、咲いては一瞬で散る花火の中に見いだしていたのかも知れない。

イワン・アサノヴィッチはそんな母の後ろ姿を想い出し、つと目頭を熱くした。


適格なる姜 尚中の言葉

2010-08-23 13:54:22 | テレビ番組

 22日、TV朝日(サンデーフロントライン)を見た。
姜 尚中がコメンテーター役で司会は小宮悦子(元女子アナ)で民主党と自民・みんなの党の経済財政問題の担当国会議員が出席。

一渡りの討論が終わった段階で司会の小宮悦子がフリップを出しながら大企業の手元資金(大企業が所有する預金・現金)と言う耳慣れない言葉を口にした。

居並ぶ民主党から自民・みんなの党の国会議員のセンセー方は緊張したのだろうか、白茶けた顔付きである。小宮悦子は『大企業の持っている手元資金の有効活用について議論したい』と告げた。

驚くことなかれ、なんと202兆円の膨大な資金を大企業が預貯金ないしは現金で持っていると言うのである。小宮悦子は『この資金の一部でも雇用などに有効活用出来ないのか』と皮切りの言葉を発するが議論はイマイチである。

それもその筈、主要3党の経済財政政策担当者と言えども、出時は自民党とその周辺に居た人物たちである。従ってこの種の番組をイワン・アサノヴィッチは「半密室番組」と揶揄している。

やがて姜 尚中が重い口を開けた。『これは企業の「内部留保」金と言われるものだ。』と。

大企業の「内部留保」は前の国会でも共産党が口を極めて政府を追及した問題であった。他に機関誌の赤旗でもキャンペーンが張られ、この不況のただ中で金額が異常に膨れあがっていることを指摘していた。

不況だ税収不足だリストラだ失業だとデフレスパイラルが叫ばれている最中だと言うのに大企業の「内部留保」金だけは202兆円が温存されているのである。財界の意向としては触れて欲しくない問題なのである。

「半密室番組」は「内部留保」という言葉さへ使用させまいとしているかのようである。喝破した姜 尚中の言葉は適格である。

翻って「内部留保」という言葉さへ使おうとしない主要3党の国会議員のセンセー方の”財界意向スタンス”に失望すると同時にTV局のヘッピリ腰を叱咤したい。

企業法人税の引き下げを宣う自民党の茂木は未だに「財界の男メカケ=故・青島幸男氏の指摘」、そしてみんなの党の浅井は『その前にやることがあるだろう!』と渡辺喜美代表のように豪放磊落さを出せない弱虫ぶり。

「主要3党」の何たる暗澹。


タマネギ、その後

2010-08-19 16:04:54 | 農業

 ことし初めて作ったタマネギが思いのほか上手く出来たので気を良くしていたイワン・アサノヴィッチであるが、じつは、その後の”実は話し”がある。

昨年の、初冬に近い時期にタマネギを定植した。概ね1ヶ月後れであったが、3週間ほど入院していたので致しなかった。

時期後れの対策としてマルチングを施して定植したのである。この対策は正しかった。

豊作というほどのことではなかったが、初めての作物品種であったにも拘わらず良く獲れた。これは拙ブログにも投稿したところである。

家で保管しながら食べているうちに少しづつ腐ってくるものが出始めたのである。最終的には持ち帰った量の半分が腐ってしまったのである。一どきにではなく、時が経つに連れ今日一つ明日一つと言う具合にである。

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腐る部分は決まって切断した首のところから中味に掛けて、クロい色を発しながらである。確か収穫時にはなかったことであった。

察するに切断したところから病原菌が入り込んだものと思える。畑土が付着した剪定バサミで切断したのであるが 、加えて切断時期が収穫直後の畑現場のことであり、少しの乾燥時間もないままのことであった。

少し乾燥させて首の部分の水分が抜けてから切断すべきではなかったのかなと後悔している。

土から堀り上げた直後はキレイな色つやであったので、腐り現象は収穫後の切断や保管上の問題だと認識している。果たして? イワン・アサノヴィッチの悩みは尽きない。