体温越えの猛暑日続く・・・。
昨日(8日)正午より、市内シネマコンプレックスで、劇団☆新感線 紅鬼物語 ライブビューイングを鑑賞。
モト宝塚の柚香光、2.5次元俳優の鈴木拡樹をゲスト主演に迎えての上演。
序盤から、キレッキレの殺陣をみせる早乙女友貴。流石・・・の一言。全くブレがない。
相手役のゴールデンボンバーの喜矢武豊も負けてない。
この掴みは、テンポの速い展開に欠かせない一幕。
『御伽草子』の源頼光と渡辺綱の物語をベースに、(たぶん)『鬼滅の刃』の鬼、『呪術廻戦』、『陰陽師』などの流行りのネタと米不足、大麻などの時事ネタを、ぶっ込んで、物語は、展開していく。
十年と少し前。源蒼(鈴木拡樹)は、愛する妻・紅子(柚香光)と娘、妻の両親が突然失踪し、その行方を追い続ける。蒼の郎党の坂上金之助(喜矢武豊)は、橋のたもとで、うずくまる女官を助けるが、それは、鬼の栃ノ木(早乙女友貴)の変化であった。金之助は、栃ノ木の片腕を切断し、持ち帰る。
胡散臭い陰陽師・阿部辺丁低に助けを求める。そこへ、片腕を取り返しに来た栃ノ木に、切り落した「腕と郎党のひとり桃千代(一ノ瀬颯)をさらわれてしまった蒼たち一行は、シノナシ国へ向かう。
そこには、紅子と娘・フジ、紅子の両親が居た・・・。そして、紅子の正体は、鬼・・・。
次第に、鬼の片鱗を見せ始めた娘・フジに、鬼である母親の紅子は、不安を隠せない。
新感線の宝塚女優の出演は、天海祐希、麻実れいなどの所謂男役の続く柚香光の起用だけれど、長身で、古典的な美貌で、鬼としての宿命を負った紅子を、神秘的に美しく演じていく。母役なれども、その強さと品格はを演じられる女優は、あまり存在しないだろう。
紅子の夫・蒼役の鈴木拡樹は、2.5次元俳優で、『刀剣乱舞』で主役の三日月宗近を演じているが、なんだか、精彩に欠ける。ゲームキャラの世界から抜け出てきたヴィジュアルは、どれだけ、そのキャラクターに寄せてくるかが勝負のように思うけれど、『劇団☆新感線』のとにかく濃い俳優たちの間では、所詮、幻のようで、喰われてしまった。キャラクターの再現と演劇の役作りの違いだろうか・・・???
前回の『バサラオ』でも、中村倫也が殆ど、目立たなかったように、鈴木拡樹も埋もれてしまって残念だった。
個性の強い集団の中で、その個を光らせるのは、なかなかに難しい。
剣劇が、メインのひとつでもある劇団☆新感線の中で、終局の殺陣が、紅子演ずる柚香光が、一手に担う構成だったが、宝塚女優には、ちょっと荷が重すぎた。紅子の役は、中性的な男優が演じる方が、よいのではなかろうか・・・などと思ってしまう(具体的に誰・・・とは、思い浮かばないのだけれども)。
受け手に間を持たせてしまうテンポの遅さが、仇となってしまったようだ。
外部からゲストを招聘しての公演だから、そこは、劇団の悩ましいところではあるのかもしれない。
大衆演劇の『劇団朱雀』の早乙女友貴の殺陣をもっと長く見ていたい・・・という観客も多かったのではないだろうか。
休憩を含めて4時間弱の作品でも、飽きることなく最後まで、引っ張っていくテンポのよさは、毎度、お見事といったところ。
いつでも、次回作を心待ちにしてしまう・・・。