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鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『飛び加藤』

2012-06-17 22:50:21 | Weblog
午後から、お天気回復。


昨日は、日比谷シアタークリエへ『飛び加藤』を観劇に。

アンデルセンの『人魚姫』を下敷きにした作品・・・ということなので、戦国忍者と人魚姫がどう結びつくのかな・・・?などと思いながら。

天才忍者・加藤段蔵は、またの名を『飛び加藤』という・・・。
段蔵を演じる筧利夫さんには、ぴったりの役でした。
あの独特な?セリフ回し、身のこなしと・・・実年齢50歳に近いのに、あのひたむきさといい・・・。
段蔵役は、筧さん以外には、ちょっと、考えられませんね・・・。
これは、アテ書き(役者を設定してから、脚本を書く)かなぁ・・・と思えるほど。

人魚姫でいうところの魔法使い役・桔梗には、涼風真世さん。
老婆と美女を演じ分ける妖術使いという妖かし処。
筧さんと涼風さんが並ぶと涼風さんのほうが、背が高い・・・。

役者として、身長が足りないのが、大きなマイナス要素になろうかと思うのの、筧さんには、それをものともしないパワフルな力がそなわっているようである。
そのへんが、不惑の忍者たる役どころにハマっているようだ。

そして、身長・美貌ともに、恵まれた川田長親役の細田よしひこさん。
ヴィジュアル、声とともに、王子様役をそのまま連れてきたようで、華のある役者さん。

ヒロイン・楓役には、怪我をして、視力を失った長親を救うために、妖術使い・桔梗に、声を奪われて、好きな人の前では、穢い言葉しか話せなくなってしまう・・・という呪いをかけられた健気な旅芸人の少女を演じるのは、佐津川愛美さん。

舞台では、天保の改革のとき、遊興禁止令にひっかかった手妻師に藤山新太郎さん、その手妻師の裁きをするお奉行様に俵木藤汰さん。
物語をリードして、戦国の世に紛れ込む・・・妖かしの世界へ、観客を誘う。

本職の手妻師・藤山さんも、エピローグでは、華麗な芸をご披露。
楓の思いが、花吹雪となって、舞い落ちる。

その後、楓がどうなったのか・・・物語では、語られることはない。