鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

BASARA~謀略の城②~戦国シェイクスピアと言うものの・・・。

2009-03-09 21:02:24 | Weblog
どんよりとした曇り空。

昨日の続き。

さて、空席が目立つ今回のお芝居・・・
前回もかなり空席の目立った『サド公爵夫人(拙ブログ2008年10月19~21日あたりをご参照下さい)』と出演者が同じ。
主役の松永弾正秀久役に天宮良さん。夫人のつやの方役が加納幸和さん。
シェイクスピアの『マクベス』戦国版ってことだそうです。

かなりスピード感のあるプロローグ。
俳優座のあのあまり広い言えない舞台で、群舞形式での殺陣。

ストーリーは、『マクベス』そのもので、人物の設定だけ変えたようです。

私的には、もっと松永弾正秀久的マクベス(意味不明ですが・・・)を期待していた訳です。
日本史に燦然と輝く、『悪いヒト』みたいな・・・。
・・・なのに、やっぱ『マクベス』なんですよね・・・(いや、いいんですよ。『マクベス』なんだから・・・)。
でもさ、もっと、大胆に筋書き変えちゃえばいいのにな・・・とも思うんですけどね。
松永弾正じゃなくても・・・別にいいじゃん・・・と思ってしまった訳でして・・・。

シェイクスピアの『マクベス』の中で、かなりなウエイトを占める三人の魔女達の扱いも、和洋折衷というか・・・メルヘンチックなヒラヒラ・フワフワのお衣装にホワイトシルバーのボブカット・・・ってのは、どうも・・・。魔性のものなら、メルヘンでもいいのか・・・と、チョット、突っ込みたくなるけれども・・・。
戦国の血腥さの中での一服の清涼剤というポジションなのか・・・。
随分、可愛らしい魔女達だ。
正統派での『マクベス』だったら、この魔女達でも充分なんですがね・・・。
もっと着物チックで、いかにも『和風』にした方がよかったんじゃないかしらん・・・。
劇団☆新感線の『メタル・マクベス』のときは、右近健一さんが、『Miki House』のトレーナー着て、林さんという魔女役でしたからね・・・。如何様にも変えられるんじゃなかろうか・・・と思ってしまうのだけれども・・・。

松永弾正(マクベス)を唆す魔女の預言が、ことごとく的中するというシチュエーションの中、肝心の
『女から生まれた男に、マクベスは、殺せない。』
という予言の成就が、割愛されてしまっていて、残念。
このあたり、シェイクスピアの一番面白いところなのに・・・。
戦国時代の日本に、『帝王切開』の技術があったかどうかは、また別の問題なのか・・・。

もう少し、脚本が練れていたらな・・・折角、戦国シェイクスピア・マクベス=松永弾正って設定にしたのだったら・・・。