鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『人妻魂(嵐山光三郎・著)』

2007-10-25 18:55:43 | Weblog
昼夜の気温差が激しくなってまいりました。
午後から、曇ってきたようで、秋晴れは、しばらくお休みのようです。

今日は、嵐山光三郎さんの『人妻魂』。
明治・大正・昭和と活躍した有名人妻さんたち53人の楽しい・・・読み物。


多分、出てるだろうな・・・と思っていたのですが、やっぱり出てましたね。
森鴎外曰く
『芸術品のような妻』の森しげさん・・・。この方は、娘さんの森茉莉さんのエッセイにも度々登場するんで、もうお馴染みさんなのだけれど・・・。
良家のお嬢さんなのだけれど、伝法ななりのよく似合うすさまじい明治美人・・・。
はっきりモノを言い、鴎外のお母さんの峰子さんと対立したり・・・。まあ、いろいろ大変なのね。
鴎外さんは、マザコンだったみたいだし。

悪妻というイメージの多い、文豪の奥さん達ですが、
前述の森しげさん、夏目漱石の奥さんの夏目鏡子さんや、どうして文豪の奥さんって悪妻って言われる人が多いのかなぁ・・・なんて素朴な疑問をお持ちの方は、この本がお勧め。

最近じゃあ、ゴミの日に、ちゃんと出して出勤しなかったり、お風呂掃除をサボったりすると
離婚されちゃう・・・ってご亭主も多いみたいですが、世の中は、悪妻だらけなのでしょうか。

悪妻って言葉があるのに、悪夫ってあんまり聞かないんだけど、あるのかな・・・。

明治・大正時代ってのは、悪い(・・・というかわがままな女性)というのが、少なかったからでしょうかね。だから妻の上に『悪』がついたりする。
世間的には、悪い旦那さん(自分勝手でワガママで、ドメスティック・バイオレンス的な)の方が、多かったようだから、とりわけ夫の上に『悪』は、付かないって方式なのかしら・・・。

いろんな人妻列伝・・・いやぁ、面白く読ませていただきました。