先月2月は28日までで、前回のこのシリーズをやったのは2月の19日。
今日が3月9日でしょ、これだけ日にちがあると結構な量を読めそうだけど、読了は4冊。
うち1冊は要所要所だけ再読だから、正味3冊というところでしょか。
さらに、時代も場所も近く(厳密にいえば時代に開きはありますが)、延々大坂城近辺を読書していました。
先に書いてしまいますけど、村上海賊の娘 上 474ページ、下 499ページ、
とっぴんぱらりの風太郎 752ページ この3冊でなんと1725ページ!
と書いてもピンとこないかも。あの分厚かった下町ロケットでさえ416ページ、
一般的な単行本だと、たとえば三浦さんの「舟を編む」が259ページ、
小川さんの「いつも彼らはどこかに」で216ページですから、
これだけのページ数の本を読み終えるのはいやぁ、毎日が闘いでした(笑)。
いつものように、17ページの6行目をアタマから書き写しています。
村上海賊の娘 上巻/和田竜
「野田、森口、森河内に続き、天王寺に砦かっ、三方を囲まれるぞ」
村上海賊の娘 下巻/和田竜
だが、間に合うはずがない。再び源爺を見たときには銛はその身を貫き、地へと突き立ってい
戦国時代の余談のよだん。/和田竜
取り得の男、成田長親。敵の主将石田三成は、大軍をもって攻め寄せ、水攻めまでも
とっぴんぱらりの風太郎/万城目学
うだ──、うんぬんかんぬん。
村上海賊の娘、これはきっと映画化されるんだろうななんて考えながら読んだのですが、
素直にわぉー、ぎゃぁ~っと手に汗握りながら読めばいいんでしょうけど、
ついつい余計なことを考えてしまい、私って性格悪いなと再認識。
そんなに斬りまくったら絶対腕疲れて上がらなくなるでしょとか、
カタナの刃こぼれや斬れば斬るほど切れ味は悪くなるのにそこのところはどうなんだとか、
景の下帯はいったいどう結んで隠してキープしているんだろ、いや、巻いてるだけで、
たとえ中身が見え隠れしていてもそういうところを気にするような姫ではないよなとか、
アタマの隅で余計なことも併走。割り切って楽しむ読み方しなきゃ損よね。
あ、でも面白かったし、難しく苦手な戦国時代が少しだけど学習できたかなと。
可笑しいのが読後に怒ると、たとえば私の前を、数人横並びで道を塞いで歩いている不届き者に出くわすと、
「おらっ、邪魔じゃ!」とか「ぼけぇっ、よけんかい!」とか、文句がしばらくの間泉州弁になっていた(笑)。
もちろん口には出しませんが。なんて素直に感化されてしまうんでしょ(笑)。
和田さんの上下巻はわりと一定のスピードで読み終わったのですが、
万城目さんの「とっぴんぱらりの風太郎」は読むスピードがむらだらけでした。
出だしは面白く読みやすく、それからなんだか進まなくなり、これは外してしまったのかと思いきや、
後半は一気に加速。加速しすぎないよう自分で自分をセーブした。
たしか「ザ・万字固め」でひょうたん栽培の話がでていたけど、あ、これか、ここにつながったのかと納得。
ただし、なんでひょうたんなのよ(わかるんだけど)、もののけひょうたんは解せないと思いつつ、
最後の方では因心居士なんとかしてくれ早く登場してくれと読みながら早く早くと救いを求めてしまった。
後半、特に残り3分の1あたりからは胸のあたりをぎゅうぎゅう雑巾のように絞られつらいつらい。
だめよね、登場人物が好きになってしまうと(この場合は恋愛感情の好きではありません)、
もう辛くて悲しくてやるせなくせつなくて。
続編ないのかなぁ。実は風太郎は…なんて。天草四朗は・・・なんて。
プリンセス・トヨトミも再読せねばならんのか。
和田さんの本は買ったけど、万城目さんのほうは図書館本なのよね。こっちも買えばよかった。
というより、これはいつか買うだろうな。もう一度読んでみたい。
そう、参考まで。
風太郎たちは伊賀の忍者、1月に読んだ 忍びの国/和田竜 も伊賀忍者だった。
電信柱もくノ一だったし。今年は忍者に縁があるのか?(笑)。
そういえばこの「とっぴんぱらりの風太郎」、直木賞逃したのよね。
本屋大賞でもノミネートされているけれど(和田さんの村上海賊の娘もノミネートされている)、
万城目さん好きだから大賞とってほしいな。あ、和田さんも嫌いではないけどね。
以上、久しぶりの17ページシリーズでした。