築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

メジマグロに思う事…

2007-12-17 10:16:04 | Weblog
今日は比較的入荷は多かったかと思います。ですが、相場はup↑up↑u~p↑ハッキリ言って今日は高いです!自分が担当してる冷凍マグロ部門は先週よりキロ単価で500~1000は高くなってしまったのではないかと思います。

さて、今日はメジマグロの事について私の思う事を少し書かせていただきたいと思います。すでにご承知の通りメジマグロとは本マグロの赤ちゃんの事でスーパーや居酒屋さんなどで多く見かける事かと思います。メジマグロは築地市場内では大物(マグロ、カジキ類)には分類されず、鮮魚(箱物、ハマチやカンパチ、ブリなどなど…)として扱われます。
つまりメジマグロは場内のマグロ屋には売っていませんし、当然マグロの競り場にも並ぶ事はありません。

今や世界的に海の資源保護、特にマグロはその象徴みたいに言われ外国産マグロに漁獲量削減や輸入規制がされたのは記憶に新しいかと思います。マグロは1年で約20キロくらい成長すると言われています。私は箱に入った2ー3キロのメジマグロを見るたびに『この魚が3~4年日本近海を回遊したら立派な本マグロになるんだろうなぁ…』って思ってしまいます。

今や一年中築地市場に入荷されてるメジマグロですが春先の多い時になると九州や西日本の日本海側で1日に100トン~200トンも網で上げられてしまうのです。マグロの競り場では本当に貴重品となりつつある近海本マグロですが赤ちゃんのうちにそれだけ取られてしまっては…と思うのは私だけでしょうか?浜の漁師は『網は上げて見なけりゃ何の魚が取れてるかわからねぇよ』って言ってるらしいのですが‥

自分は漁師ではないので詳しくはわかりませんが、網の目を大きくするとかなんかしらの方法はないものなのでしょうか?恐らくマグロの赤ちゃんをすすんで取ってるのは日本だけではないかと思います。

このままではマグロはクジラの二の舞になってしまうのではないでしょうか?手遅れになる前に…どうにか考えなおしていただきたいものです。