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女性救出キャンペーンも2

2007-06-22 14:47:06 | Weblog
写真は、前回に引き続き国際園芸博の日本館の一角。日本舞踊として紹介されているビデオにはペラペラのポリエステルの着物風衣装を着たアジア系の人が盆踊りを踊るようすが流れていた。確かに盆踊りも「日本の舞踊」ではあるのでしょうが。
 日本のDVD販売コーナーにはこのビデオと並んでスマップのものが。中国では、とくに木村拓哉は人気がある。スマップのコピー風アイドルグループも上海を中心に多数活躍。ブレイクする日がくるかもしれない。
(写真と本文とは関係ありません。若い女性が踊っている、ということで・・)

*ようやく、日本でも中国の奴隷労働に近い、誘拐事件がニュースで取り上げられるようになりました。さて、女性誘拐事件の続きです。

【妊娠が脱出のチャンスという悲しみ】
 婦女誘拐の記事は、連日の児童誘拐事件報道が一段落した9月半ばごろから、ポツポツと出始めた。ちょっと長くなるがその実例を3つ、紹介しよう。

①禄勧イ族苗族自治県大松樹郷出身の張さん(31歳・女性)
 彼女は、既婚で子供はない。
 2004年1月に昆明に出稼ぎにきたところ、雲南省外の男性に「外にいい仕事がある」と声を掛けられ、列車に乗った。着いた先は中国内陸部の安徽省固鎮県の農村。呆然としているうちに30数才の見知らぬ男性の“妻”として売られていた。以後、男性の父母とその妹に監視されて近所すら歩けない生活に。
 
 やがて妊娠したが、もらえる食料は毎日、饅頭一個のみ。お腹がすいて目眩がした。寝る場所は板の上で掛け布団もない。‘夫’は彼女を次世代用の道具以上には扱うことなく、罵られどうしの日々となる。

 8月にお腹が目立つようになると、監視が緩んだ。夜、トイレに行く機会をうかがって派出所に通報。9月10日に雲南省警察が安徽省に迎えに行き、妊娠8ヵ月の身重の女性を昆明経由で、地元の村に送り届けた。

②禄勧イ族苗族自治県大松樹郷出身の人、龍さん(16歳・女性)。
 昆明に姉とともに出稼ぎにきた。彼女は市内の招待所(宿泊施設)に職を得た。
 あるとき2名の男性が数日、宿泊した。その時は何もなかったが、彼らが2回目に泊まりにきた時、彼女は身分証を盗まれてしまう。そして一晩、部屋に監禁された。翌日、彼らは目を覚ました彼女に四川省に行くよう告げる。

「そうしなきゃ身分証は返さないし、あんたは何もできなくなるぜ」。

 彼女はその言葉を鵜呑みにしてしまい、恐怖にこわばったまま、四川省岳池県へ。そこでさらに彼らに2日間、手込めにされた後、付近の村で32歳の男性に3600元(約57000円)で売られてしまった。

 その後の状況は張さんと似たり寄ったりで、8月に7カ月の身重になり“夫“が出稼ぎに出た隙に、隣家に駆け込み電話で姉に連絡し、救出された。

 彼女らの救出にあたっては、どこからも公的な経費がつかなかったため、県の党幹部らがポケットマネーで救出作戦を敢行した。

 龍さんの救出時には、“夫の家”の人達が鋤やこん棒で追ってきて、暴力事件まで発生したという。(「春城晩報」2004年9/19)
 誘拐して結婚するのも異常だが、その後の生活に一遍の愛情すら感じない殺伐とした事件に身震いするばかりである。 
 つづく(次回は、愛情を感じた、あと、の事件です)
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