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通海の甘酒③ 甕出し甘酒はいずこ

2014-02-09 09:48:46 | Weblog
ドライブインでは、甕からひしゃくですくって、甘酒を入れてくれた。甘みがふっくらとしておいしい。

【甕だし甘酒は通海限定】
 初めて雲南を訪れたとき、バスで立ち寄った通海の甕出し甘酒に病みつきになり、その後は昆明市内で探し求めました。雲南の名産は、市場や路上で季節になると「どこどこのいちご」とか「建水 毛豆腐」などというように場所と製品の名前をボール紙や木札に書いて売っていたので、注意していたのです。こういうものは大抵、昆明に持ってきてわざわざ売るほどの価値がある、昔ながらで防腐剤などのまぜもののない、おいしいものなのです。

 ところが、そこでは見あたらず、意外にもウオルマートなどの大型スーパーの食品売り場の冷蔵棚にありました。「通海甜白酒」と印字された透明なプラスチックの半円のパックに入っていました。ちょうど、日本のおぼろ豆腐がスーパーで売られているような形です。甕だしではありませんが試しに買ってみました。

 値段は流通コストや包装代が加わるため、じゃっかん高めになります。品質保持のためか、アルコール臭く、お米の甘みにふくらみがなく、お薬のように食べないと喉を通らない感じで残念に思いました。

 調べてみると、おいしい甕だし甘酒が昆明に輸送できないのには理由があり、甕が重く、割れやすいためであることと、甕で甘酒の品質を保持できるのは温度管理に注意しても1週間だが、パック詰めなら一年保持期限を表示できる、という納得の理由があるのだそうです。(2011年8月・昆明「生活新報」より)

 結局、昆明のスーパーで見た甘酒は通海産の一種類のみ。そして場所はヨーグルトやハムなどの並ぶ食品コーナーにありました。

 その後、2010年に北京のスーパーで同じパッケージの「通海甜白酒」を見つけたときは「お、雲南の企業も頑張っているな」とうれしくなりました。といっても実のところ、中国の甘酒の主流は雲南ではなく、湖北の佬米酒(孝感米酒とも書く)や四川の大竹醪糟が2大巨頭で有名です。いずれの産地も中国では有名な米どころの上、湿度の高い地域です。

 上海には「老上海酒醸原汁」と書かれた、酒粕から造られた甘酒があるそうです。これは、どちらかというと日本で今はやりの「塩コウジ」のような隠し味的調味料として現地では使われているとのこと。(「ブログ「中国、食うぞ、飲むぞ」http://ameblo.jp/parkshore1991/entry-10018272472.htmlより」)

甘酒も奥が深そうです。

(つづく)
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