お盆の一週間は猛暑続きでした。
「川村記念美術館」に行ってきました。
美術館は周辺の風致にもマッチして格別な、
静謐さと凛とした空気に満ちていました。
それまでの熱暑を忘れる清涼感を感じました。
千葉県佐倉市は豪族・千葉氏一族の佐倉城祉など、
歴史遺跡・建造物も城址周辺にいくつかあります。
中心的存在が国立歴史民族博物館(通称:歴博)です。
この佐倉にもう一箇所、歴史的建造物とはまったく、
趣を異にする気品に満ちた「川村記念美術館」があります。
素晴らしい自然庭園に溶け込む絵画のようでした。
レンブラントからルノワール、モネ、ピカソに至る西欧近代絵画や
横山大観や尾形光琳らの日本美術の名品が常設の作品です。
作品はそれほど多くはなく、作品系列もかなり多彩です。
それは広大な敷地を占める大日本インキ化学工業、
3代にわたる社長の蒐集品展示美術館だからです。
まず第一展示室にはルノワールの「水浴する女」、モネの「睡蓮」、ブラックの「マンドリン」など3点、ピカソの1点、シャガールの「ダヴィデ王の夢」など2点などが目を惹く。
隣りの小室には、ただ1点で占有しているのは、
美術館の目玉と言われるレンブラントの「広つば帽を被った男」。
次の第3室以降、とくに2階の展示品は、
この美術館の最大特徴となっているアメリカの現代美術の蒐集品が中心です。
カンディンスキー、マーク・ロスコ、バーネット・ニューマンなど、現代美術・前衛作品が多数占めています。
現代、前衛・抽象作品は、たにしの爺には、
よく感動を与えるものではないようでした。
ただ衝撃だったのは、
2階の最初の展示室ニューマン・ルームに一歩入ったときです。
バーネット・ニューマンの「アンナの光」がただ1点。
なんともいえない柔らかい採光のなかに、
周囲の光を反射するほど鮮烈な朱赤の大画面が目に入りました。
巨大な朱が光を放って、圧倒される感覚で頭の中が白くなっていく。
今秋、開館20周年記念展として、
アメリカ抽象絵画の巨匠「バーネット・ニューマン」展が、開かれることになっています。
川村記念美術館
「バーネット・ニューマン」展
この項未完。
広い敷地内も美しく、散策路では四季の花々を間近に観察できます。
また、木々に囲まれ噴水の池が眺められる素敵なレストランもあります。
後日、報告します。