たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

ススキ、すすき(薄、芒) 十三夜

2008-10-11 10:13:22 | Lyricism

山は暮れて野は黄昏の薄かな ― 与謝蕪村

朝日山に住む、ユキウサギさんが、
今秋の初冠雪の便りに添え、
ススキの写真を送ってくれた。

ススキの花言葉は
「活力」「精力」「心が通じる」「隠退」

今夜は十三夜です。

十三夜は、後の月・後の名月・栗名月とも呼ばれ、十五夜と違い、
ススキに加えて、栗などを供えて月を鑑賞する古来からの風習がある。
また十三夜の日は、十五夜に比べてススキが成長しており、きれいな姿を楽しめる。今夜は晴れるかな。

万葉の歌人は詠う。

草枕 旅の憂へを 慰もる 事もありやと 
筑波嶺に 登りて見れば 尾花散る 
師付の田居に 雁がねも 寒く来鳴きぬ 
新治の 鳥羽の淡海も 秋風に 白波立ちぬ 
筑波嶺の よけくを見れば 長き日に 
思ひ積み来し 憂へは息みぬ(巻9-1757)

タニシはこの写真に、こころの寂寥をみた。
まさに「息みぬ」