ノルマのない365日連休生活。緊張感もあまりなし。
自然公園に続く道野辺の道を徘徊する日々の「たにしの爺」です。
傘寿も間近に控えた日々を送る「好奇高齢者」を任じています。
追われるものがあると感じているのは、税金や社会公共費補充の捻出やりくり。
それと同居人の叱咤(激励?)くらいか。
ブリッジタイム(息抜き)も欲しくなります。
爺にとってのノン・ストレスの時間ですな。
この時間を満たしてくれるのは「鬼平」です。
あまりにもよく知られている池波正太郎さんの代表作。
大活字本の「鬼平犯科帳」全24巻を読み終えました。
現役時代、通勤電車の中で文庫版の活字を追って読みました。
今回は22ポイントの大活字・ゴシック体の本でした。
文春文庫版1冊分を3分冊に分けて編纂されています。
くっきりしたゴシック活字で行間も広く、
絵本をめくるような感覚で読めます。
読むというより、目を流していく感覚です。
池波さんの描く情景が映り過ぎていきます。
まったくストレスが感じられません。
たにしの爺、この「鬼平」を読んでいるときが至福のときでした。
あまりに早く読んでしまうので、ほとんど2度読みしました。
各巻とも緊迫感を醸すストーリーの中に、
ちりばめられたユーモアに満ちた人情味、
連絡に出入りする出会茶屋の女や盗賊の情婦など、
女の肢体、官能描写は感じさせるものがあります。
短く2、3行にすぎないですがエロスの世界ですね。
「おとこの秘図」、忍者モノや他の作品でも同じです。
ところで「鬼平最終巻」は作者の逝去のため未完です。
「誘拐」は後編が「オール読物」平成二年3月号から始まり、
4月号の途中で連載が終わりでした。
特別長編「誘拐」は、鬼平こと長谷川平蔵のもとで、
おんな密偵を務める「おまさ」が誘拐される物語です。
誘拐したのは「荒神のお夏」という女賊です。
この女賊が「おまさ」に恋をしているのです。
女賊「お夏」が「おまさ」に同棲を迫って(多分です)。
ストーリーは入り組んでいますがこの先、
残念ながら読むことは永久に不可能です。
筆者の筆はここで止まっています。
女賊と女密偵のエロスの展開は果たして……???読みたいものです。
今後、大型活字の「剣客商売」を読むことにしています。
剣客・秋山小兵衛と若い嫁・おはる、子息の大治郎、妻・三冬。
池波さんの本は大型活字本がたくさんあります。
なお、大型活字本はすべて図書館からの借り出しです。