「お待たせしました」と――超爆弾低気圧をやり過ごして、2012年のサクラ前線。
7日、8日に見ごろを迎えました。近くにもサクラ咲く公園はあるものの、
少し遠出して、体験博物館 千葉県立房総のむら「房総風土記の丘」に行って来ました。
大木戸を入って直ぐそばの蕎麦処「いんば」でザル蕎麦をいただきました。味はいまいちでした。
「さくら祭り」縁日のむらは、大変な賑わいです。
♪♪♪アさて アさて アさて さて さて さて さては大江戸玉すだれチョイと伸ばせば‥‥
お目に止まれば 元へと返す。
大木戸前広場では古典芸能の大神楽、玉すだれの実演が始まっていました。
「佃川流大江戸玉すだれ」の家元・佃川燕也さんとコンビのまつばさん。
「七福神」を読み込んだ口上に合わせて、
巧みな手捌きで、すだれが変化自在に、次から次へと、それらしき形が表出される。
燕也師匠のオリジナル舞踊「片足かっぽれ」も、跳んだり跳ねたり見事にきまる。
拍手、拍手、拍手、拍手、拍手、拍手、拍手、‥‥、
さすが、ニューヨーク・カーネギーホールを満員にしたエンターテイナー.
大木戸辺りは、拍手が満開になりました。
玉すだれに先立って行われた、太神楽のかわいい花仙ちゃん。
廻る廻る、傘の上で、何でも廻す。一升枡だって、丸くなって廻る。
時折り吹く突風にヒヤリと見せて、さすがプロの手業芸、危なそうに見せて、全部完璧ノーミス、天晴れ。
喝采、喝采、喝采、喝采、喝采、喝采、喝采、‥‥、
武家屋敷にまわると奥座敷には一面の箏。静寂の空間が縁先から庭に広がっている。
庭に置かれた床几に座って待つ幾ばくか。阿佐美穂芽さんによる生田流お琴の演奏。
13弦で奏でる清冽な調べが辺りに流れ出す。なんという優雅で静謐な佇まいなんだろう。
曲の合間に箏の仕組みなど解説してくれた。東京芸大を出て佐倉市で教室を開いている。
桜の木の下で大道芸を見たり、箏曲に耳を傾けたり、そばを食したり、思いがけない楽しみに出会った一日。
玉すだれを通じて、“江戸の粋”を伝える『佃川流大江戸玉すだれ』の“心意気”はここで知ることができます。
「房総風土記の丘」は、NHK制作の「坂の上の雲」のシーンにも登場するなど、
数々の明治時代のテレビドラマに使われる建物が保存されている「房総のむら」。
訪れた7日にも、一軒の古民家がNHKbsの収録で貸し切られていました。
庭先に撮影用のライトが幾本も立てられていた。