ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

モンテネグロからの訃報

2013-06-25 | ルーマニアの新聞記事より


23日(日曜日)午後6時すぎに起きたモンテネグロでのバス事故、乗っていた46人はすべてルーマニア人。18人が死亡し、怪我をした31人のほとんどが重傷、うち4人がいまだ危篤というこの事故、運転手はマイダーリンの警察官ラン仲間だったことが内々に伝わってきました。
 


首都ポドゴリツァから約30キロ、Grio(地名)あたりを走行中に、目撃者によると、バスはトンネルを出た後、濡れた橋の上でスリップして40m下の渓谷へと落下。モラカ川(Moraca)の深い渓谷に吸い込まれていったら、助かる見込みのほうが少ないに決まっています。
 
アドリア海に面した小さな国、モンテネグロ、自国内では国名を「ツルナゴーラ共和国」(Република Црна Гора, Republika Crna Gora,「黒い山」の意)と呼んでいて、山と渓谷の国。その国での最大の交通事故となってしまいました。バスの単独墜落事故ではなく、そのとき道を歩いていた12歳のモンテネグロの少年も巻き添えになり負傷、命にかかわるほどではなかったとのことですが、後遺症などが無ければいいけれど。
 
ルーマニアでは毎日テレビ等で報道され続けています。国道から50mも下まで落下したバス、その上にさらに岩が落ちたりして、救助は困難を極めていたのです。かけつけた家族によって確認された犠牲者もいます。生存者がいち早くルーマニアに戻ってこれるよう、政府から専用機が派遣されています。
 


渓谷美を誇るこのルート、ポドゴリツァマラソンのため、昨年モンテネグロを訪れたとき、ちょうどこのルートを通っていました。



隣国セルビアの首都ベオグラードを深夜に出発した夜行バスは、途中何度か休憩しながら、この渓谷の間を走っていったのです(うえの写真はそのときのドライブイン裏から渓谷を見たところ)。このときも断続的な強い雨で路面は濡れていました・・・。
 


そしてマイダーリンの警察官ラン仲間チョビさんには、6年前クルージュ、そして5年前ヤシに連れて行ってもらいました。全ルーマニア警察官対抗陸上競技選手権大会、毎年地方都市持ち回りで行われているこの大会、ブカレスト警察から大型バスを仕立てて総勢50名以上で参加、このときバスを運転してくれたのがチョビさんでした。首都警察でトランスポートの仕事、たくさんの人員を安全に運ぶのが彼の自慢でした。
 


もちろん首都警察の陸上競技選手でもあります、走り幅跳びや短距離を走っていました。夜の帳が下りれば、こんな色のシャツが似合って、ダンスも上手でした~「奥さんには内緒だよ。」とか言いながら美人婦人警官と二人で手を取り合って。チョビはもちろんニックネーム、こんな愛称の似合う愉快な人、そして“やる時にはやる”を地で行く人でした。まだ45歳。
Rest in peace・・・



6年前のクルージュ行き。このとき私はまだほとんどルーマニア語を話せませんでした、でも仲良くしてもらっていました。

追記:
この訃報、マイダーリンの早とちりとか、誤報であってほしいと思っていました。でも、哀悼の意をこめて名前を記載せずにFBにアップしたチョビさんの写真を、IPAルーマニアの元お偉いさんがシェアしてくださって、本当にもうチョビさんの笑顔には出会えないのだと・・・。今夜も涙です

追記(6/26):
新聞報道もありました(Click!、実名と顔写真も)。政府機が派遣された火曜日のうちに無言の帰国、水曜日に荼毘にふされたと。19歳の息子さんに支えられるようにして葬祭に望む奥さまの姿も。この日の正午、犠牲になった18名のために3分間の黙祷がありました。


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2 Comments

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Unknown (アイロンマン)
2013-06-26 14:12:33
チョビさんを初め亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。
アイロンマンさんへ (マドモワゼル・ヒロコ)
2013-06-26 16:44:12
ありがとうございます、アイロンマンさん。
誰も事故を起こそうと思って運転しているわけではないのに・・・。悲しいです。

私自身、友人の車に同乗させてもらってマラソン遠征に行くことがよくあります。この週末も片道1000キロの旅、オリンポス・マラソンへ。友人が運転していて亡くなったこの事故のことを話して、時間がかかっても安全運転で行くようにお願いしようとおもいます。

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