ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

「たとえば僕が自殺したら・・・」~いのちの教育講演会より

2007-02-10 | 日本のいろいろ
 たったひとつのかけがえのない命、命に値段などありません。いのちの教育講演会を聞きに行ってまいりました。

 講師の先生は長年、保健体育の教師として中学校の教育現場で多感な子供たちに命の大切さを問うてこられた山下文夫先生です。市代表の駅伝チーム女子の監督さんとしてもお世話下さっている山下先生、講演会では、いつも陸上競技会でお見かけするジャージ姿とは違い、長身にスーツ姿も決まっていました。

 山下先生の授業では、命を大切にせよ、とただ繰り返すのではなく、具体的に子供たちに考える機会を与え、書くことによって子供達自身に自分の表現をさせておられます。「親はいつまでも君の苦しみを気づかなかったことを責めるんやで。」「親はいつまでたっても、君が最後に脱ぎ捨てて行ったベットの上のパジャマを捨てられへんのや。」~そんな声かけをしながら授業を進めておられます。

 たいへんわかりやすい教材ですので、ここに山下先生の設問プリントをそのまま記載させていただきます。

 「もしもあなたが自殺するようなことが起こったら・・・」
 ①病院や警察から電話を受けた親の気持ちは?
 ②病院に着くまでの親の気持ちは?
 ③病院に着いて集中治療室であなたを確認したときの親の気持ちは?
 ④自殺で亡くなってしまったあなたを前に家族が集ってきました。
  親があなたに 対して言いたいことは?
 ⑤あなたの、親への返事は?
 ⑥10年後、あなたの部屋、机、持ち物はどうなっているでしょう?
  (勉強部屋のイラストを完成させる)
 ⑦きょうは成人式の日です。
  着物を着た同級生達が訪問してくれました。そのときの親の気持ちは?
 ⑧今日の授業を通して感じたこと、気づいたことを書きなさい。

 残された人の悲しみはいつまでもつきません。大学時代の先輩を突然の自殺でなくしてからほぼ5年、優しかった先輩がそんなに苦しんでいたのにどうして誰も気づくことができなかったのか、という思いと、元気だったころの先輩の笑顔だけが思い出されます。どうぞ安らかに・・・。


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2 Comments

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初めてお邪魔します。 (淀川を走る人)
2007-02-13 19:34:22
たまにブログ拝見してます。今日の話題は本当に重みのある内容ですね。
私にも年頃の子供が3人いますが、子供たちの本当の胸の内をどこまで理解しているのか?です。でも私が普段心がけていることは、彼らに何気なく語りかけるということです。ひざとひざを突き合わして、面と向かってはなかなか言いにくいことも有るように思います。私はうその無い、飾り気の無い、素直な気持ちをできるだけ伝えるようにしています。
もっともどこまで伝わっているかは?ですが、でもこれはマラソンの練習と同じで毎日の積み重ねですね。
最後に書かれてあった先輩の自殺は、恐らく私の会社に勤めていた方だと思います。彼の社内運動会での活躍や帰宅ランの姿は今でも忘れません。
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淀川を走る人さま (マドモワゼル・ヒロコ)
2007-02-14 10:31:34
コメントありがとうございます。
>マラソンの練習と同じで毎日の積み重ね、
というのは実感のある言葉ですね、ありがとうございます。

このあと先生のお話は、「われわれは必ず死にます。死の準備をしましょう。」とショッキングな内容をずばりお話くださったんですよ。「奥さんが先に亡くなったら、おとうさん、あなた、貯金通帳や印鑑の直し場所、知っていますか?」なんて続きました。

わたしが以前、お仕事で接する機会のあった84歳の独居女性の方は、「いつ何時倒れて人の世話になるかわからないので。」とおっしゃって、入院用のものを入れたバッグをいつも自室のわかりやすいところにご用意されていました。お元気な方でしたが、「どんなときに倒れるかわからない。」といつも綺麗な下着を身につけることを心がけておられました。

「人間は必ず死ぬのだから、それまでの間どうやって生きていくか。」を考え、多くのひとたちから学ばなければならないとわたしは思っています。

いろいろな方々との出会いを本当に感謝しつつ、そんななかで生かされていると感じます。

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