ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

エネスク週間のクラシックコンサート

2009-09-17 | ルーマニア・ブカレストの日常

 
ブカレストで初めて行くクラシックコンサート。ルーマニアの誇る作曲家、ジョルジェ・エネスクにちなんだクラシックウィーク17日間。エネスクの曲だけでなく、バッハやモーツアルト・ブラームスなど有名どころの聴きどころが揃っています。私はせっかくなので、エネスクの演目がある日を選びます。
 


会場は Sala Palatului、ガイドブックには宮廷劇場と載っているところ。国立劇場・アテネ音楽堂と並ぶコンサートホール。
客席1000席を越えるホールですが、平日なのに9割方埋まっています。ドレスを着たご婦人・スーツを着込んだ紳士も多く、クラシックにはそれに見合った服装も必要。



二階席から開演前に写真を撮ってみました。両脇には三階席まである堂々たるホール。



チャウシエスク(=旧社会主義体制の時代)の時期に建てられたもの、立派で手入れも行き届いており、クラシック音楽はむしろ少し古めかしいホールで聴くほうが趣があるというもの。



ホワイエではおりしもブカレストの歴史的建造物の写真展示が。こういった建造物はできるだけ残してほしいもの。今月初めにブカレスト1区の、高さ56mある時計台を持つ区庁舎が焼けてしまったけれど、本当に残念なこと。 

「クラシックって、眠たくなるんじゃない?」、そう思っている人も多いかも。でも私、体験したことあります。本当に心に響く音楽が聴こえて来たとき、身の毛のよだつような興奮を覚えるのです。

以前に新人演奏家のヴァイオリン・コンクールを聴きに行ったときのこと。何人かの演奏を聴きすすむにつれ、なんだか眠たくなってきます、やっぱりクラシックって眠たくなるみたい・・・。でもここで眠りこけていても格好悪いし、まぶたを一生懸命開こうとしていたとき。 

プログラム最後の演奏だったかもしれません、その演奏が始まるやいなや、素人の私にもこの演奏家は違う、とはっきりわかり、閉じかけていた瞼も見開きました。ヴァイオリンと自分の身体を一体化させて踊るように演奏する姿、女性だったのですその広がったロングドレスでした、ドレスのすそが揺れるのと音楽が響いてくるのが、会場内に押し寄せた大きなうねりのようでした。

演奏が終わると会場みな総立ち、ブラボーの喝采と拍手が鳴り止みません。それまでの新人演奏家には、ぱちぱちとそれなりの拍手はあったけれど、最後の彼女の演奏の後には、それはそれは大きな拍手でした。もちろんその彼女が金賞受賞。

新人の演奏家のコンクールでそんな経験をしたことがあるので、本格派クラシックのコンサートにも、機会があれば行ってみたいと常々思っていたのです。DVDやテレビ中継では味わえない、臨場感がそこにあるのだし。



この宵のコンサートも、オーケストラと客席が一体になり聴き応えのあるものでした。もちろん子守唄にはならず、眠気など襲ってきません。演奏はPHILHARMONIA ORCHESTRA(フィルハーモニー・オーケストラ)、ヴィオラのソリストはDAVID GERINGAS さん。



演目は、エネスクの交響曲8番(Simfonia concertanta pt. violoncel si orchestra in si minor op. 8 )、ドビュッシー。聞き覚えのある旋律も聴こえて来て、すぐに引き込まれました。



ブラボーの喝采とともにカーテンコールが3回。ていねいに答えてくださる指揮者はVLADIMIR ASHKENAZYさん(上の写真、パンフレットより)。きれいな白髪。
聴きに行って良かったです、これも命の洗濯。誘ってくれたイリナに感謝。

コンサート情報:エネスク国際フェスティバル今月26日まで開催中。
Festivalului International "GEORGE ENESCU" 2009
BUCURESTI - Sala Palatului
08 - 26 Septembrie 2009
毎日演目が変わります、サイトはこちらから。

ヨーロッパらしくルーマニアでも各種クラシック・コンサートが盛ん。通常60~80レイ、さらに150レイほどするコンサートも在りますが、今回のエネスク国際フェスティバルは各種協賛企業を得て、入場料15レイ(約460円)が実現しています。この期間ブカレストに滞在されている方には是非お勧めの本格派クラシック・コンサート。




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