晩秋の恒例行事となっている京都の紅葉シリーズ。今年は曼珠院(まんしゅいん)の紅葉を紹介しましょう。・・・叡山電鉄の修学院駅で下り、東に歩いて15分、一乗寺葉山地区から見た京都市内です。
曼珠院は、もともと比叡山にあった東尾坊が、1110年頃に京都北山(鹿苑寺金閣の近く)に移って曼珠院と改名され、足利義満の時代に相国寺の南に移っています。・・・曼珠院道。
その後、代々皇族が門主となる門跡寺院となり、1591年には織田信長が寺禄328石を寄進しています。・・・曼珠院とある石塔。
1611年には徳川家康が200石加増したようです。・・・右の道を先に進みます。
現在の曼珠院は、江戸時代初期の1656年に八条式部卿智仁親王の子息、良尚法親王によってこの地に移っています。・・・勅使門。
1665年、徳川家綱がさらに200石を加増し、寺高728石の寺院として明治維新まで続いたようです。手前のモミジは、黄色と赤のツートンカラー。
この曼珠院、妙法院、青蓮院、三千院、毘沙門堂は、他の寺院よりも寺格が高い「京都の天台五ケ室門跡」と言われています。・・・その先の黄色のモミジにも赤い葉。
また、比叡山にあった東尾坊の始祖が菅原氏だった関係で、曼珠院は北野天満宮を管轄下に置き、明治維新までその事務百般を執行していたとか。・・・黄色と赤の拡大
勅使門の両側のモミジは、すこし落葉していましたので、ちょっと時期が遅かったのかも知れません。
つづく
参考文献:古寺巡礼京都 曼珠院 野口武彦 山口円道著