1月16日から3月25日まで、大阪にある3つの美術館、国際美術館、大阪市立近代美術館(建設準備室)、サントリーミュージアムのコレクションの中から代表的な作品70点が国際美術館で公開されている。
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そこで肥後橋駅から歩いて10分のところにある筑前橋を渡り、国際美術館まで行ってきた。
この美術館は、1階がエスカレーターホール、地下1階のホールにチケット売り場とミュージアムショップ、レストランがあり、さらに下の地下2階と3階が展示室となっている地底の美術館である。
1階のガラス天井から関西電力本社ビルが見える
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チケット売り場で、同時に開催されているピカソの版画と陶芸展と合わせて1000円の入場料を払い、まず地下3階の展示室まで吹き抜けのスペースをエスカレーターで降りる。
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このエスカレータースペースは上が吹き抜けの天窓で、壁に巨大なミロの陶板画が展示され、美術館の芸術的な雰囲気を出している。
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地下3階の受付でチケットを見せ、大阪コレクションズの展示室に入ると、まず目玉作品であるセザンヌ、モネ、ピカソ等の展示があり、その次に今回の真打モディリアーニが展示されていた。
セザンヌ(国際美術館の収蔵品)
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1884年、イタリアで生まれたモディリアーニは最初、彫刻家を目指していたが、1915年頃から絵画に専念し始め、1916年から1919年の間に集中して代表作を制作している。
1917年、モデルを務めたジャンヌ・エビュテルヌと知り合って結婚し、一女をもうけているので彼らは職場結婚をしたようである。
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1917年に制作されたこの作品のモデルも、ジャンヌ・エビュテルヌであろうが、大阪市が何と19億3千万円という途方も無い金額で購入した作品である。
これが19,3億円の作品
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モディリアーニは、生涯貧困と肺結核に苦しみ、36歳という若さで1920年没しているので、作品がこれほど高く評価されるとは夢にも思わなかったであろう。
大阪市立近代美術館は、展示する美術館の建設を待たずに、作品購入に総額151億円の税金を投入しており、その中でも単品としての最高購入価格の作品がこのモディリアーニである。
国際美術館のミュージアムショップ
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都築響一氏が書いた「バブルの肖像」という本によれば、日本における美術作品の市場は、1987年の2000億円が1990年に1兆5千億円まで膨れ上がったという。
このときバスに乗り遅れるなと急いで購入した作品は、当然大暴落しているので大阪市立近代美術館が購入した作品も大きく値下がりしている可能性が大きい。
モディリアーニの自画像
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公的な美術館が有名絵画をコレクションする方法としては、○○コレクションというネーニングをする約束をして、金持ちのコレクションを寄付して貰うのが一番安上がりな方法である。
国際美術館の外部
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そのためには公務員が金持ちのところに足を運び、頭を下げて市民のためにお願いするという汗をかかねばならない。
その汗を避け、値下がりする可能性が大きい絵画を、官僚が多額の税金を使って集めるとは、調達先と何か裏の取引があると思われても仕方が無いのである。
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