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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



5月に撮影したキョウジョシギの飛行写真と一緒に、鳥の皮膚の近くに乾いた暖かい空気を大量に閉じ込める綿羽について最近読んだ本から紹介しましょう・・・<・・・>が引用部

<最高級の綿羽(以下ダウン)は、最高級の合成繊維の2倍を超える断熱効果があるだけでなく、耐久性にも優れている>

<ダウンの構造は、羽枝が小羽枝に分かれ、別れた羽枝と小羽枝が網のように互いに組み合って空気と熱を閉じ込める>

<合成繊維は基本的に1本の糸であり、中空にしたり、巻いたり、捻じったり、織ったりすることは容易にできるが、ダウンのように細かく枝分かれした繊維を製造するのは困難で成功していない>

<それにもかかわらずダウンは断熱材市場のほんの一部分を占めているにすぎないし、今後もポリプロピレン産業を駆逐する可能性はほとんどない>

<ダウンの供給量が限られていることも一因であるが、ダウンは濡れると湿気を吸収するので暖かい空気を閉じ込めておけなくなり断熱性を失ってしまう>

<鳥はダウンの外側に防水性に優れた正羽を何層も備え、この問題を回避しているが、人は濡れたダウンを乾かすため長時間干す必要がある>

<一方、人が活用する合成繊維は石油を原料としているために耐水性に優れ、たとえ水に浸かっても水をはじき、断熱性を維持することができる>

<ということで、繊維産業各社は合成繊維とダウンの利点を併せ持つ新素材の研究開発に全力を挙げて取り組んでいるが未だ成功していない>

参考文献:「進化が生み出した自然の奇跡 羽 」 ソーア・ハンソン著 黒沢令子訳



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