なからぎの池と聞いてすぐに場所がわかる人は京都通でしょうが、その池のある京都府立植物園に行ってきました。
なからぎの池
今から85年前の1924年に開園したこの京都府立植物園には、大小四つの池に囲まれた、なからぎ(半木)の森と呼ばれる場所があります。
古くは、流れ木の森ともいわれ、下鴨の地に残された山城盆地の植生を知ることのできる園内唯一の自然林だそうです。
ここではニレ科の落葉樹であるエノキ、ムクノキ、ケヤキの古木やシロダモ、カゴノキ、シイ、カシ類の常緑樹が混生する森の特徴が見られます。
京都府立植物園として整備される以前から此の地にあったと思われる古樹の前にあるモミジの葉は、ベールのように見えます。
森の広さは約5千5百平方メートル、この地域の鎮守で西陣織の神を祀った半木(なからぎ)神社の小さな社が置かれています。
この森のモミジと静寂は、世界文化遺産に登録された京都の古寺にまさるとも劣らないものがあると思います。
その森の中にある「なからぎの池」の周りには特にモミジが多く、今の時期になると紅葉が池に映えて美しい姿を見せてくれるのです。
日当たりの良い池の方に枝を伸ばしたモミジは、太陽の光をしっかりと受けているせいか真っ赤に紅葉していました。
一方、森の中にあるモミジは、周囲の高木によって日の光が遮られているせいか、赤くなる前の黄色をしていました。
しかし先端部分から徐々に赤く色づいてきているので、これからもっと紅葉が進むのではないかと思います。
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