遠い森 遠い聲 ........語り部・ストーリーテラー lucaのことのは
語り部は いにしえを語り継ぎ いまを読み解き あしたを予言する。騙りかも!?内容はご自身の手で検証してください。
 



  朝 石川県立美術館のルオー展を見に行く。ルオーはギュスターヴ・モローの弟子であった。五官を開放したらどうなるか 朝の静かな美術館で試してみる。キリストのまえで立ち止まる。これはモローだと直感する。近づいたり遠ざかったりしてみる。近づくとちょうどキリストの目線と目が合うように展示されている。5センチまで近づくと まったく別の顔である。圧倒される。そして たそがれあるいはイル・ド・フランスの夕暮れの空の美しさに涙が出る。白の絵の具の戦慄。イル・ド・フランスの丘のうえにたたずむひとびとの中にキリストが立っている。

  夜 近江町市場でRADAの校長ニコラス・バーターさんの娘 あかりちゃんの一歳の誕生パーティー。その席でわかったこと ニコラスさんの奥様は富良野塾の出身で友人のjunさんの先輩だったのだ。あかりという名前に縁を感じたのもそうした絆があったということ そもそもRADAのワークショップを知ったのもjunさんからであったし ひとのつながりとは不思議なものである。そのうえに突然 ニコラスさんは「壌 晴彦という役者を知っているか 彼はすばらしい役者だ」といったの飛び上がってしまった。ロンドンで壌さんはテンペストのプロスペロを演じたのだそうだ。


ニコラス・バーターさんの授業
Laban efforts

重さ 重い 軽い
空間 直接 間接
時間 早い 遅い
   突然 
状態 縛り 自由

これらのEffortを組み合わせて 歩く

即興劇は自発的に出た者同士で行う。
インプロヴァイゼーション(即興劇)バス停留所で待つ乗客 二つ以上のeffortを組み合わせる。目線があったとき ひとつeffortを変える。

おなじく即興劇 ただし各々のステータスはわからない。

おなじく即興劇 ふたり 組になって ものがたりをつくる ことばひとつずつを発してつないでゆく。

役者同士 良いオファー(働きかけ)を出す リスクのあるオファーを出すことが要求される オファーは大きく また前より しぼまないようにする。 このオファーについては 語りの場合 聞き手に差し出してよいのでは・・また聞き手からのオファーもあるのではないか

ニコラスさんは芝居はストーリーテリングだと言う。

ゆうじさんが立ったので わたしはヒコ君を促した 「いっしょにやろう」わたしたち三人の課題は 「わたること」なにを渡るかオファーを出すのはゆうじさん
わたしに与えられた台詞は「なんとかして渡らなくては」ヒコ君は 「渡れるはずないよ」わたしのステータスは6(最大で10) あとのふたりはわからない。ステータスによって行動の自由が決まる。ゆうじさんの目線で渡るものの幅が決まる。

ゆうじさんはどうやらステータスが低いらしい。そこでわたしからオファー「あそこに木があるわ あの木を倒しましょう 車のトランクに斧が入っているから ヒコさん切って」三人の力を合わせてなんとか木は倒れた。「ヒコさん 先に渡って助けを求めて」わたしのオファー 「増水しているから気をつけて」ゆうじさんのオファー 「わたしも行ってみるわ」と渡りだすが 怖くて途中でしがみついてしまう 「危ない 木が折れるぞ」ヒコさんのオファー 戻るんだ ようやく戻る「早くしないと日が暮れる」ゆうじさんのオファー  ロープを伝わって渡れるかもしれない」わたしのオファー 「ゆうじさん 泳げる? わたし泳げないのよ」
わたしはゆうじさんの肩につかまって ようやく三人川を渡ることができた。

ニコラスさんは言う。「役者がそこにあると信じたものは観客に見える」

イランさんの授業

アレグサンダーテクニークから 背骨について 背骨を動かして前進する。




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  今日は大きな変化があった。チームとして共通の意思を持つもののように動き出したのだ。それに一日目よりホールが広く天井もずっと高く感じられる・・・この兆しは昨日からあったのだが 自分のエナジーを空間に満たそうとする 自分を開き 外界を五官でキャッチしようとすることで変わったとしか思えない。空気もあきらかに変化しだした。密度が濃くピンと張り詰めた感じがある。見えない空気の流れも感じる。

イランさんの授業

グループで歩く バラバラになって歩く 自分のエナジーを前に出す アイコンタクトをする 空間を意識する 他のひとたちの足音に耳をすませる 周囲からの刺激を感じる

アイコンタクトをするとエナジーが途切れる だがそうしたことは克服される 一度にいくつものことができるようになるという。

ボールを入れる ひとつふたつみっつ そして 走る 歩く ケンケン さまざまな指令に従いながら ボールを投げあう。

気持ちがいいほどの緊張感。

からだのくせを確認する。くせは長い時間をかけてしみついた。それに気がつかない わからない。

①首が開放されているか②背骨は広く長く③頭が上に前に伸びているか
頭蓋骨の確認 首筋の確認 肩ひざをまげて 物を取る もとに戻す そのとき頭 首 背中がつながった動きをしているか。

行動を起こす前にWAIT (待つ) 自分に耳を傾ける 自分のからだに聞く 自分の周囲に聞く

再び脱力

頭骸骨 首 背中 椅子に足を乗せる 眠ってしまう 薬指と中指が囁いているのが聞こえる 太極拳とかヨガとかのようだ。つまりはエナジーを無理なく放出するためのエクササイズのようだ。


校長の授業

ロウステータス ハイステータスのつづき

ふたりで組む Aがオファーを出し 会話のやりとりを聞いたひとは ふたりのステータスの温度差を手で指し示す:わたしがヒコ君としたのはホテルの支配人と客の会話

マスターとサーヴァントのエクササイズ つづき

どうやってマスターを怒らせないでand、butでマスターのいいつけを守らないかか!?
サーヴァントの課題 耳が聞こえなくて からだの具合が悪くて 頭がよくて 召使同士喧嘩ばかりしていて その他

マスターが立ち上がってしまう。ステータスが落ちる。マスターが笑い出す。


終わったあと 整体に行く そして七尾行きの電車に乗る。32年前とおなじように赤く燃える夕日をみちづれに列車は走る。だが日本海が見えない。やがて七尾について駅員さんにたずね わたしは32年前降りたのが七尾ではなかったことを知る。JRは今は七尾までしか走ってはいない。わたしが降りた駅は穴水、今は寂れてしまったという。海に無数に立っていた竹の棒は ぼら待ちやぐらというものだった。今から能登線に乗り換えても 今日中には戻ってはこられない、宿もないだろうといわれ 今日はかえることにした。あの日棄ててきたわたしのうす青い影 (月の公園で書いた)弱くてやさしい透明な影を引き受けるほどにはまだ強くはなっていないのだ・・・そう自分に言い聞かせ 金沢行きの電車に乗る。もういちどこられるかどうかわからないが できることなら今一度戻ってこよう。彷徨っている影とひとつになろう。



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