知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

チャングムの誓いが終了しました

2006-11-19 18:57:23 | Weblog
「チャングムの誓い」を途中から見始めたのですが、すっかりはまってしまいました。イ・ヨンエが美人だと言うこともありましたが、それ以上に我が国の明治維新のようなことが朝鮮が起こらなかった理由をチャングムの誓いがフィクションでありながらも説明していたように思います。
ミン・ジョンホやチャングムは、前例を否定し、変化を選好する異端分子でした。
朝鮮王朝の構造は、我が国の朝廷と類似の政治・行政機構を備えていたようです。
左議政・右議政=左大臣・右大臣といったところでしょうか。宦官がいたことが我が国とは異なる点でしょう。
描かれた当時の朝鮮の本質は、完成されすぎた官僚主義という点です。ドラマは、変化が官僚制をうち破るという構造を採ってはいます。女性に高い官位を付与することは朝鮮の本質を覆すことになるので、重臣の大半はこれに反対する様子が度々描かれました。これは当時の朝鮮の本質でしょう。恐ろしいことにチャングムの誓いが描いた朝鮮は、20世紀まで延々と続いたのでした。それは、変化を起こさせない官僚制だったと考えられます。
日本の統治機構は、どこかに変化を受け入れる遊びがあったからこそ、幕末の諸外国の脅威を乗り越えられたのでしょう。
我が国の政治も多少の遊びを残しておかなければ、やがては大中華に対抗できる力を失ってしまうでしょう。