Leikon's Photo Diary

写真とカメラなどに係わる独り言

「想定外ではなかった」

2023年05月21日 10時21分03秒 | 日記など
政治と宗教については書かないと言いながらも、時に脱線しております。今回もその類です。
『3.11大津波の対策を邪魔した男たち』の著者について、ドラ猫が教養科目で受講して良い先生だったと言って読んでいたので、借りて読了しました。忖度なく切り込んでいて、興味深く読めました。素より「一面の真実」ではあるのでしょうが。

この本の「肝」と感じた第十章から(無許可で)抜粋します(畏友 K 野一くんのように上手くできないけれども)。
「地震調査委員会の事務局が用意した地震の評価文に、今日の地震(東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震:白頭翁註)は想定されていなかったと書かれていた。(貞観地震について:同)議論していたのに想定外とするのはおかしいというのが、阿部委員長の意見だった。《略》 この「想定外」なる無責任な言辞は、秘密会合を開いて、警告を遅らせた事務局の責任をうやむやにしてしまった。そればかりでなく、広く責任をあいまいにする言葉となっていったのである。」『3.11大津波の対策を邪魔した男たち』島崎邦彦/2023年3月/青志社

また別の箇所で以下の記述もあります。
「自らの過ちを認めないことが、日本政府の最大の過ちの一つだ。」
「自らの過ちを認めても、その原因を追究しないことが、政府の最大の過ちの一つである。」

この日本政府を日本銀行と読み替えないで済むようにして欲しいのが、植田総裁の下での「多角的なレビュー」です。白川総裁時代の不作為、一時の成功体験に固執した黒田総裁時代の異次元緩和を以下の答弁のとおり、自画自賛は論外として少し自虐的でも良いから、学者出身のトップらしく検証して欲しいものです。
「そういうことで、なるべく、難しいことでありますが、客観性を担保できるようなやり方で進められたらと思います。そのためにも、先ほど申し上げましたように、いろいろなかたちで外部の方のコメントや意見を聴取したり、あるいは、途中で出てきた結果をいろいろなかたちで世に問うということをして、それでまたブラッシュアップしていくということも続けていきたいと思います。」



コメント
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