リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

ほんっとにもうっ!

2018年04月11日 | 日々の風の吹くまま
4月10日(火曜日)。雨のち曇り。強風警報が出ていて、何だか荒れ模様の気配。仕事戦
線もちょっと荒れ模様で、60ページもあるファイルのほとんどが貼り付けたオブジェクトで、
しかもその上にさらに何百個あるかわからないテキストボックスが重なっていて、Wordが
立ち往生して、「応答なし」の白旗を揚げてばかり。一度は応答しなくなったファイルが画面
ごとがたがた震え出して、ああぁっ、クラッシュ!と青くなった。ぶるぶる、がたがたと1分くら
い震えていたけど、何とか止まって、「応答なし」の状態も無事に解除されて、ほっ。ほんっ
とにもう!

何と言ってもファイルが大き過ぎるし、ほとんどがテキストじゃなくてオブジェクトだし、Word
の描画ツールはおバカなもので、元からして無理があるんだよね。だいたいからして、これ
はDTPの仕事なんだけど、翻訳会社ではあっても若い事務方の人にはその違いはわから
ないのかもしれないな。とにかく時間ばっかりかかってイライラするので、「これこれの問題
が頻発して作業が遅れて納期に間に合わなくなる恐れもあるのでこういう方法で対処して
いいか」みたいなメモを作って、2個目のファイルと一緒に送っておいた。おとといは1個目
のファイルを送るのに指定されたFTPサイトにアップできなくてひと苦労したけど、ほんっと
にもう・・・。

大型案件の第1部のファイルはあと2個で、作業時間は1週間。オブジェクトだらけで、スク
ロールするにもやったらと時間がかかるから、ほんと、残る2回の分納の期限に間に合わな
くなりかねないし、気分的にも時間的にも採算に合わないって感じ。へたしてWordがクラッ
シュしちゃったからアウトだし、いやんなっちゃう。ワタシは翻訳者(でタイピスト)なんであっ
て、DTPは仕事のうちに入ってないんだけどなあ。もう、翻訳だけタイプして送るから、後は
そっちでやってよぉ~って感じ。さすがのワタシも、こういう場面では「もう、やぁ~めたっ」と
言いたくなるのだ。ほんっとにもう・・・。

今夜はカリフォルニアワインフェアに託けたArts Clubのディナーパーティ。けっこう長いこ
と行ってないダウンタウンのレストランで、シェフの特別メニューと出展しているワイナリーの
とっときのワインのペアリング。こういう少人数の集まりに来るのいつもほとんど同じ顔ぶれ
で気心が知れているから、仕事のことなんか忘れて、大いに楽しもうっと。ストレスはちゃん
と発散しなくちゃ。ほんとにもう・・・。

いうなれば再生エンジン搭載のスポーツカー

2018年04月09日 | 日々の風の吹くまま
4月8日(日曜日)。雨時々曇り。金曜日と土曜日と今日と、「仕事日和」の雨がちの天気が
続いたおかげで、寄り道をせずにひたすら仕事。何しろ初回分だけでも50ページ以上ある
作業用ファイルにテキストボックスを散りばめた図表がずらっと並んでいるもので、超がつく
のろのろ入力になってイライラ。たとえば、ポンポンポンと3文字の単語を打ち込むと、ひと
息おいてからボックスの中にポツッ、ポツッ、ポンッと綴ってくれる始末で、期限に間に合わ
なくなるんじゃないかとひやひや。せっかくコーディネータのおにいちゃんが作ってくれたの
はいいけど、英語の「タイピング」の呼吸がわかってない。やれやれ、あと3つもファイルが
あるのに、先が思いやられるなあ・・・。

水曜日の朝にバーナビー総合病院へ心臓リハビリのための面接?に行ったカレシ。何とな
くもの足りないんじゃないかという印象だったようで、どうしようかなあと思案顔。それでも木
曜日の午後に専門医のところにストレステストを受けに行ったはいいけど、帰ってくるなり
「ちょろいもんだった」。何でも、トレッドミルのスピードを3段階で上げて、それぞれ3分ずつ
歩くんだそうで、「最高のスピードでも下のジムでやってたのより遅いんだよ」。ふ~ん。それ
で3分で息切れするかどうかテストするってわけか。3、4ヵ月で期待される回復ってその程
度ってことだよね。「オレなんか、ジムでほとんど走り出すくらいのスピードで20分歩いても
大丈夫なのになあ」。

トレッドミルで歩いている間は心電計のワイヤを何本もつけて、療法士が心電図モニターを
チェックしていたそうで、終わったときには親指を立てて「ベリーグッド」と言ったとか。ストレ
ステストで体力の回復状況がわかったのは何よりで、一度は止まったカレシの心臓、ステン
ト2本とバイパス3本で新品並みに蘇ったということかな。それだけカレシの回復ぶりは驚く
べきものがあるってことだね。いうなれば、「再生エンジン搭載の中古ランボルギーニ」みた
いなもんで、今年75歳になる人にしてはすごいじゃないの。

今日はガーデニングを始めると、張り切って雨の中を植木鉢を持ってルーフデッキとバルコ
ニーを行ったり来たり。最後には20キロもある園芸土の袋をバルコニーから運んで来て、
「こんなのちょろいもんだ」。うん、12月、1月は2人ともほんっとにしんどかったけど、終わり
良ければすべて良しってね。

孵化するかな、この卵?

2018年04月06日 | 日々の風の吹くまま
4月5日(木曜日)。雨。かなりの降り。きのうは午前中にカレシがバーナビー総合病院に心
臓リハビリについてのアポがあって、ワタシは月例のコーヒークラブ。午後はカレシが臨時
のスカイプレッスンをやっている間に、ワタシは大仕事の用語調べ。「用語集」をもらったけ
ど、半分は肝心の英語が「該当なし」。特殊な業界の用語だから、日本語のキーワードで対
応する英語を検索したってダメなの。英語だけで検索すればオンラインカタログとか説明付
きの「グロッサリ」が出て来るから、日本語の用語集を集めて、説明をマッチさせればいい
の。翻訳ってのは単語ベースでやるもんじゃないんだから・・・。

夜はArts Clubのグランヴィルアイランド劇場で今日から始まるスティーブン・キングのスリ
ラー小説『ミザリー』の映画版の舞台化『Misery』のドレスリハーサル。ワタシはホラーやス
リラーは大の苦手なんだけど、怖いシーンがスクリーン一杯に大写しになる映画と違って、
舞台劇だから大丈夫だろうと思っていたら、やっぱり怖かった。主役の2人を演じたのは地
元の大ベテランで、恐怖感の源が妖怪とか幽霊じゃなくて人間の狂気だからよけいに怖い。
ホラー映画にはわりと平気なカレシまでが「痛みの表現がリアル過ぎて、ぞっとしたよ」。ワ
タシは主人公アニーが狂気を剥き出しにして行く過程が怖くて、しまいには首をすくめて、前
に座っていた大柄なスタンの頭の後ろに隠れてたんだけど・・・。

今日はArts Clubのキャシーとランチをしながらワタシの脚本第1作の最終版のレビュー。
小さい中東料理のレストランで、ワタシはナスのシチュー。これがめちゃくちゃおいしくて、芝
居談義も弾んで、最後にコーヒーを飲みながら「個人指導」。あと1、2ヵ所ちょっとだけ弱い
ところを見直すだけで、Playwright Centreに送っていいレベルとのこと。うれしいっ!書き
始めてから1年半、キャシーの個人指導のおかげでプロに読んでもらえるところまで来たん
だ。おまけに、「コメントをもらったら、Arts Clubが新しく採用することにしている専属のドラ
マタージにも送ってみたら」と言われて、う~ん。

まあ、すぐに大仕事にどっぷり浸からないと、納期に間に合わなくなりかねないから、そこら
中を跳ねて回りたい気持はちょっと横に置いとかないとね。でも、キャシーの親身の指導の
おかげで、この1年半に手探りのレベルから卵の殻の中でうごめいているくらいのレベルに
成長できたと思う。よし、がんばって孵化するぞぉ!

「ま、いっか」は災いの元だ

2018年04月04日 | 日々の風の吹くまま
4月3日(火曜日)。曇り。あくび半分で、そろそろ去年の帳簿を整理して、所得税申告の書
類をまとめようかなぁ、なんてのんびりしていたら、うわっ。大変だぁ。どうでしょうかと打診さ
れた仕事、推定文字数と納期を聞いただけで引き受けたのが運のつき。出かける予定がい
くつも入っているのに何とかなるさと高をくくっていたら、後に続けてもうひとつ同じ案件の同
じ大きさのファイルもやって欲しい、と。年度が違うだけで似たような内容のようだから、ま、
いっか。やれやれ、いっつもこの「ま、いっか」でブラックな「仕事モード」にはまっちゃうんだ
よなあ、ワタシって・・・。

というわけで、今日はまず待ったなしになった帳簿の整理。ま、現役15%の超零細ビジネ
スだから、記帳する経費なんて月に4件か5件だし、エクセルで記録している仕事ログを見
れば、アメリカドル建てと円建ての請求と入金と売掛金を月末のレートでカナダドルに換算
してあるから、その数字を記帳するだけ。いちばん手間がかかるのは減価償却費の計算で、
30年も仕事をしていれば買った機材も相当な数になって、人差し指と古い電卓でひとつず
つちょいちょい。それでも、1年分の数字を出してしまえば、後はもう20何年も使っている会
計ソフトでちゃかちゃかちゃか。あまりにも楽ちんなもので、ついあらぬ方向に脱線・・・。

何とか2017年度の決算が済んだので、次に大仕事の算段。原稿はPDFで57Mbもあっ
て、えらいこっちゃ。小さいファイルならモニターの画面に原稿ファイルと納品用のワードファ
イルを並べて開いて作業する手もあるけど、こんなばかでかいのは、形式の違うファイルの
間を往復して、原文と訳文が同じ行に並ぶようにスクロールするのがめんどくさぁ~い。そこ
で、まだ電子ファイルのやりとりがなかった昔に戻って、印刷した原稿を横に置いて見なが
らやることにしたけど、この印刷がまたひと仕事で、熱くなっては休みたがるプリンタを宥め
ながら全ページを印刷したら、厚さが何と2.5センチ!うはっ、紙が足りなくなっちゃう。表
やグラフの数が半端じゃないからページ数が多いのはしょうがないけど、2つ目が来る前に
ウォルマートにひとっ走りして印刷用紙を買って来なきゃ・・・。

インターネットがなかった頃は、依頼元からFedExなんかで紙の原稿がどさっと送られて
来たもんだけど、今はもう遠くなった昔の話で、ワタシも古だぬきになった感じ・・・。

医療保険の保険料をゼロにして大丈夫?

2018年04月03日 | 日々の風の吹くまま
4月2日(月曜日)。晴れ。復活祭の月曜日。春風と共に値上げラッシュで、州の炭素税引き
上げで北米で最高のガソリンがさらに高くなって、電気も電力会社が政府の凍結要求を拒
否して値上げ。日本でも今年は値上げラッシュのようで、食品、電気、ガス、医療に年金に
介護と家計を圧迫しそうなものばかり。それに比べたらあまり文句は言えないかな。(物価
指数が上がれば年金も増えるわけだし・・・。)

特に医療は今年から州の医療保険料が半分になって、2人家族で月7500円。いずれは
ゼロにするそうだけど、そこまでやっていいのかなあ。カレシの入院、治療と手術、その後
のフォローで私たちが払ったのは救急車の出動料8千円と薬代だけ。(薬は別に公的保険
があるけど、世帯所得に応じた年間自己負担限度額が大きいので、ないのと同じ。)なくな
る保険料収入は雇用者に新しい保健税を課して埋め合わせるそうで、最低賃金の上昇で
悲鳴を上げている零細企業やサービス業には重なる人件費増になって、最終的に恩恵を
受けるはずの人たちの雇用にしわ寄せが行かないといいけどね。

でも、保険料をゼロにしても、日本で問題になっているらしい外国人(と一部の海外在住日
本人)による制度の「いいとこ取り」はないんじゃないかな。BC州民は医療保険(MSP)に
加入する義務があるけど、6ヵ月以上居住していないと入れないし、施設や人材の不足で
手術や高度な検査・治療は数ヵ月も1年も待たされるので、加入条件さえ維持しておけば、
ちょこっと来て(一時的に)保険に入って治療を受けてさっと帰るのは不可能な感じ。誰だっ
て得したいから、ちょっとした才覚で合法的に得することができるんならそうすると思う。そ
れが制度の財政や運営を圧迫すると言うなら、「抜け穴」を塞ぐのは政府の責任じゃないの
かな。(トランプなら四の五の言わずにやりそうだけど)。

まあ、ワタシは日本に国籍がない(日本国民としての権利も義務もない)から、日本に行くと
きは旅行保険をかけて、入国管理では外国人の列に並んで指紋と顔写真を残す「外国人」
だけど、外国人旅行客向けの免税制度も昔は利用したJRパスも使うことはないな。だって、
日本語だとヘンな顔をされることがあっても、英語でスマイルなら温かく「お・も・て・な・し」し
てくれるので、日本てほんとに外国人にやさしい国だなぁとほっこりした気分になれるだけで
もう十分にいいとこ取りで得してるものね。

モクレンと桜が花盛りの復活祭

2018年04月02日 | 日々の風の吹くまま
4月1日(日曜日)曇り時々晴れ。いよいよ4月。のどかでいいね。今日は復活祭で、ついで
にエイプリルフール(というより逆かな)。最近はかつがれてあっはっはと笑えるような傑作
コマーシャルがなくなった感じ。かつがれた人たちが怒ってSNSで「けしからん。ボイコット
しよう!」と騒ぎ出したらめんどうだからかな。それとも、年中フェイクニュースが横行してい
るせいで、エイプリルフールの意義がなくなっちゃったのかな。なぁ~んかつまんない世の
中になったもんだねえ。

午後にちょっと晴れて来たので、今日の運動を兼ねて、それぞれカメラを持って散歩。バル
コニーに出たらけっこう暖かだったので、軽く毛糸のジャケットだけで出かけたら、やたらと
風が強くて、寒いったらない。あっという間に体が冷えてしまったけど、せっかくカメラを持っ
て来たんだからと、まずはニューウェストではすごい数が植えられているモクレン。白モクレ
ンやコブシも見かけるけど、圧倒的に多い柔らかなピンク色のモクレンはイギリス人好みな
のかな。びっくりするくらい大きな花はアスコット競馬におでかけのプリンセスの「お帽子」に
なりそうで、散った花びらはワタシの手の平くらいもある。
   
   
   
バンクーバーには市内のいたるところに3万本とも4万本とも言われる桜の木があって、春
には「桜祭り」もある。旧居の外の54番アベニューも見える限り延々と桜の並木が続いてい
て、満開の季節にはちょっぴり画一的な風景にうんざりしたほどだったけど、ニューウェスト
では桜の街路樹はほとんどないし、庭木としてもあまり植えられていないようで、我が家の
窓からも桜と思しき木はあっちに1本、こっちに1本という程度にしか見えない。それでも、レ
ジャイナストリートのクィーンズ公園に近いブロックには、まだ満開にはなっていなかったけ
ど見事な桜の並木があった。
   
   

クィーンズ公園まで来たら、鬱蒼とした針葉樹の森の中から賑やかな歓声。復活祭に付き
ものなのが、芝生や植え込みなどにイースターバニー(うさぎ)が隠したカラフルな卵を子供
たちが探して回る「エッグハント」。アメリカでは18世紀に遡る伝統なんだそうだけど、最近
は公園などでのコミュニティイベントという感じかな。1時間近くも寒風の中を歩いていたら、
体の芯まで冷えてしまった。さて、2人だけの復活祭のディナーは小さなコーニッシュヘン。
何キロもある七面鳥は食べきれないもの・・・。
   

誰が行かなかった道なの?

2018年04月01日 | 日々の風の吹くまま
3月31日(土曜日)。晴れ時々曇り。3月も今日でおしまい。今年の3月はことわざの通りに
子羊の如くそぉ~っと去って行く、と。連休2日目で、クィーンズパーク地区のあちこちにピン
ク色のもやもやが見えるのは、桜が満開になったのかな。我が家の桜も「満開」。たった2つ
だけど、揃っていっぱいに花びらを広げて春爛漫・・・。
   

小町横町に『選ばなかった道』という、30歳のときに見合いでのプロポーズを受けていたら、
今頃は孫がいたかもしれないし、少なくとも両親に花嫁姿を見せられたのにと嘆いているト
ピックがあって、前置きが「あのときにあの道を選択していたらと、誰でもそう思うことはある
はず」。たしかに「もしもあのとき」と過去を振り返ることのよくあること。でも、自分の意思で
選択から外したことを後で悔やんでもしょうがないと思うんだけど、人間は「あのとき」に別
の道があったことを覚えているから、特にどっちとも決めかねて、散々迷って、悩みに悩ん
だ人ほど「選ばなかった道」の記憶がいつまでも鮮明に残るものらしい。

で、何年、十何年も経った「今」の状況に照らして「あのとき」の選択が良かったかどうかを
評価することが多くて、その「今」に不満だったり失望したりしていると、何であのときあっち
の道を選ばなかったのか、と悶々とすることになる。でも、人生って木のようにどんどん枝分
かれするから、長く生きていると「あのとき」がすごい数になって、どこで選択を間違えたか
なんて分からなくなるんじゃないかと思うけどね。ワタシが好きなフロストの有名な詩『The
Road Not Taken』は日本語では『行かなかった道』と訳されているけど、「taken」の解釈に
よって2つに分かれた道の選択が入れ替わるからおもしろい。

つまり、日本語では「自分が行かなかった道」(あのときに選ばなかった道)と取れるけど、
英語では「まだ誰も行っていなかった道」(あのとき自分が選んだ道)と取れて、前者の解釈
だと小町トピックの後悔のため息がぴったりする。でも、岐路のどっちを選んだ(選ばなかっ
た)にしても、英語でも日本語でも、最後の行の「And that has made all the difference」
(そのことがどれだけ大きく私の人生を変えたことか)という結論に行き着くのは、それこそ
が良くも悪くも人生の選択の普遍的な結末だからと言えるんじゃないかな。そういえば、「人
生について学んだことすべてを3語でまとめられる。それはIt goes on(人生は続いて行く)」
と言ったのもフロスト・・・。